5月上旬、「渦が森団地の眠れない子たち」に出演する
取材会には、キャップを前後反対に被った藤原と、半ズボンにハイソックスを着用した鈴木が登場。蓬莱の「木の上の軍隊」に出演経験がある藤原は、蓬莱作品の魅力を「物語の作り方が非常に優れていると思います。観客に対していろいろな変化球を投げてきますが、強いメッセージ性がある。すごく貴重な存在の作家さんです」と分析。初めて蓬莱の作品に出演する鈴木は、蓬莱と藤原との食事会に参加したことを振り返りながら、「蓬莱さんとは地元や年齢が近く、同じ世界で育った人だと感じた」と話す。続けて「蓬莱さんの作品は、とにかくセリフが巧み。伝えたいことをわかりやすく見せるのではなく、その一歩手前を表現することで想像の余地を残してくれる。バランス感覚や切り口が素晴らしいと思います」と信頼を寄せた。
小学生の役を演じることについて、鈴木が「自分も小学生だったことがあるので、あの頃を思い出せばいけるんじゃないかと思っています(笑)」と答えると、藤原は「亮平みたいな(見た目の)小学生、いたよね!」と笑いつつ、「僕は蓬莱さんが、なぜ団地を舞台に小学生を描こうと思ったのか、どんなテーマなのかが気になっています。これだけ面白い企画ですから、台本が上がってくるのがとにかく楽しみ」と、蓬莱が執筆中だという脚本への期待を口にする。これを受けた鈴木も、「小学生の話だけど、プロットを拝見した感じでは、僕が今ハマっているドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のような権力闘争に近い気がします」とうなずいた。
さらに話題は藤原と鈴木の子供時代にも及んだ。埼玉・秩父の団地で育ったと言う藤原が「僕は、絵に描いたような小学生でした。ザリガニを捕まえたり、鮎を釣ったり……」「田んぼでイナゴを200匹くらい採ったことがある」と自身の小学生時代を振り返ると、鈴木は「そんな小学生なかなかいないよ! 竜也くんとは同い年なのに、なぜかジェネレーションギャップを感じる」と笑い交じりにツッコむ。一方、「親の方針で、小学6年生まで半ズボンで生活していた」と言う鈴木は、「竜也くんのあとだと、全然面白い話じゃない」と前置きして、「小学1年生のとき、素っ裸で学校の机の上で踊って怒られたことがある。2年生になったら急に自意識が芽生えて恥ずかしくなって……小1は僕の黒歴史」とエピソードを披露し、会場を大きな笑いで包んだ。
最後に鈴木が「“団地大河ドラマ”ですから、お客様に“合戦”をお見せしなければと(笑)。小学生というフィルターを通して、同い年の俳優2人が人間のいいところも悪いところもぶつけ合い、火花が散る様子を観ていただきたい」と力強く呼びかけると、藤原は茶目っ気たっぷりに「すごく意気込んでるけど、まったくそんなストーリーではない可能性もあります!」と混ぜ返し、一同を笑わせた。
「渦が森団地の眠れない子たち」には藤原と鈴木のほか、
「渦が森団地の眠れない子たち」
2019年10月4日(金)~20日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
2019年10月26日(土)・27日(日)
佐賀県 鳥栖市民会館 大ホール
2019年10月29日(火)・30日(水)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
2019年11月1日(金)~4日(月・振休)
愛知県 御園座
2019年11月7日(木)・8日(金)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
2019年11月16日(土)・17日(日)
宮城県 多賀城市民会館 大ホール
作・演出:
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