「ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~」のBLUEバージョンが、昨日4月25日に東京・よみうり大手町ホールで開幕。本日26日のROSEバージョン幕開けに先駆けてフォトコールと囲み取材が行われた。
本作は、同時代を生きながら実際に会うことはなかった画家ピカソと物理学者アインシュタインが、もしフランス・パリのバー、ラパン・アジールで出会っていたら?という発想に基づいたコメディ。1993年にアメリカ・シカゴで初演され、日本では97年と2000年にランダル・アーニーの演出により「ラパン・アジールに来たピカソ」として上演された。今回は過去公演に続いて
2バージョンでの上演となる今回は、ROSEバージョンでピカソ役を岡本、アインシュタイン役を川平、シュメンディマン役を村井、未来からの訪問者役を三浦が担当。BLUEバージョンではピカソ役を三浦、アインシュタイン役を村井、シュメンディマン役を川平、未来からの訪問者役を岡本が演じる。
フォトコールではBLUE、ROSEの順で、両バージョンのシーンが一部披露された。三浦は、自信たっぷりで才気溢れるピカソを力強く演じ、村井は美しい数式を追い求めるアインシュタインを実直かつユーモラスに体現。一方、岡本はアインシュタインと議論を重ねるうちに互いの共通項に気付き始めるピカソをスマートに表現し、川平は意気揚々と持論を展開するアインシュタインを、コミカルさを強調して演じた。
囲み取材には岡本、川平、三浦、村井、演出のランダル・アーニーが登壇。まずランダル・アーニーは「岡本さん、川平さんと、19年前にご一緒させていただいた作品で再会できてうれしい。さらに今回は三浦さん、村井さんという若い俳優ともご一緒でき、大変よろこばしいです」と感慨を語る。
19年前の上演を振り返った川平は「(現在は)若干体が重くなっています(笑)。でも(岡本)健一と再会したとき、19年という年月をまったく感じませんでした」と述べ、岡本も「19年前からタイムトラベルしてきた感じです」とこれに同調。川平は「年齢を重ね、恥ずかしさがなくなってきて。むしろ僕たち幼児化してるもんね!」と記者たちの笑いを誘った。
三浦は昨日4月25日に行われたBLUEバージョンの初日を思い返し、「エネルギーが溢れすぎたところもありましたが、お客さんにも楽しんでいただいたようで、清々しい気分です」と晴れやかな表情を見せる。続く村井は「(岡本と川平は)初演・再演と経験されてきているので、息もピッタリで。僕たちは、その空気に追いつくのに必死でした」と稽古中の苦労を語った。
岡本は三浦が演じるピカソについて「若いエネルギーに溢れています。今までは(自身の)年齢のことをあまり考えたことがなかったんですが、本当に若い人を見ると、ああ、若いってこういうことなんだなと、肌で感じますね(笑)。でも彼(三浦)に負けないピカソを演じられたら」と抱負を口にする。対する三浦は「わからないことがあれば、すぐに(岡本)健一さんに聞くようにして、健一さんの演技を観て、学んで、真似てみたりしました。技量でも経験でも負けるので、エネルギーでしか勝てません(笑)」と話した。
川平は村井演じるアインシュタインについて「僕は相当(演技を)パクってる!(笑) 彼(村井)の芝居を観て、そういうことだったんだ!と理解できたシーンがいくつもあるんです」と打ち明ける。これを受けた村井が「(川平)慈英さんのピカソは面白いところがたくさんあるんですが、パクれないんですよ(笑)! “慈英さんイズム”が素晴らしすぎて……」と称賛すると、川平は「大丈夫! むう!とか、くう!とか言っておけばいいから(笑)」と切り返し、記者たちを笑わせた。
本作のチラシには「脳がハッピーーーーー!!!になる舞台!!」とキャチコピーが記されている。このことに触れた川平は「役者のほうは、脳が疲弊します(笑)」と冗談めかしつつ、「ピカソとアインシュタインという2人の天才の激論が、だんだん心地よくなっていくんですよね」と述べ、岡本も「脳がかなり刺激されます」とコメント。
最後にランダル・アーニーは、本作について「おバカな場面もある作品ですが、天才とは何か?というテーマを含め、最終的には深いところまでいく芝居です。2つのバージョンは、同じセリフですが、4人が4人とも個性を発揮して、それぞれのピカソ、それぞれのアインシュタインを作り上げてくれました。ということで、是非2回観てください!(笑)」と来場を呼びかけた。
「ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~」の上演時間は休憩なしの約1時間30分を予定。東京公演は5月9日まで行われ、5月12日には森ノ宮ピロティホールで大阪公演が行われる。
「ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~」
2019年4月25日(木)~5月9日(木)
東京都 よみうり大手町ホール
2019年5月12日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
作:スティーヴ・マーティン
演出:ランダル・アーニー
翻訳:香坂隆史
出演
ROSE:
BLUE:三浦翔平、村井良大 / 水上京香、吉見一豊、間宮啓行、香寿たつき、松澤一之 / 川平慈英、岡本健一
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矢本翼子 @tsubasa_yamoto
無事、両チーム初日を迎えました。
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