「エリザベート」上演に向け、花總まり「すべてが詰め込まれた作品」

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「エリザベート」の合同取材会が、昨日4月1日に東京都内で実施され、エリザベート役の花總まり愛希れいか、トート役の井上芳雄古川雄大が出席した。

左から古川雄大、愛希れいか、花總まり、井上芳雄。

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花總まり

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「新たなメンバーにわくわくしています」と笑顔を見せる花總は、「決して幸せな物語ではありませんが、『エリザベート』にはすべてが詰め込まれていると思います。実際に生きていた方々の人間模様を観ることで、私たちはいろいろなことを考えたり、希望を持ったりできる。たった3時間の舞台ですが、その何百倍、何千倍分のことを感じられる素晴らしい作品」と本作の魅力を分析する。また記者から「ミュージカルに興味を持ち、歌ってみたいと思った方へのアドバイスは?」と質問されると、花總はやや迷いながらも「……歌は心です!」と簡潔に回答し、会場を笑いで包んだ。

愛希れいか

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宝塚歌劇団を昨年2018年に退団した愛希は、退団公演となった宝塚「エリザベート」でも同役を担当した。退団後初の舞台となる今公演については「想像ばかり膨らんでいます。生きるエネルギーをしっかり持ってがんばりたい」と意気込む。さらに6月から8月にかけての長期公演に向け、体調管理法を尋ねられた愛希は「エリザベートにちなんで器械体操をやろうかな(笑)」と、劇中のエピソードにちなんだ回答で記者たちを和ませ、「生きる勇気やエネルギーをもらえる作品です。初めての方にもぜひ観ていただけたら」とメッセージを送った。

井上芳雄

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00年に本作のルドルフ役でデビューした井上は、「これまで観てくださっていた方にも初めての方にも、『これが俺たちのエリザベートだ』としっかりお見せしたい。『レ・ミゼラブル』には負けていられません!(笑)」と抱負を述べる。15年から演じているトート役については「死を描くとは、どう生きたかを描くことだと思う。登場人物が人生を楽しんだり苦しんだりする様子をお客様に伝えられる死神であれたら。どう演技すればいいかすぐに答えは出ませんが、今年もそれをテーマにして演じたいです」と意欲を見せた。

古川雄大

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「『トートを死ぬまでに演じられたらいいな』と思っていた」と言う古川は、「こんなに早く演じられるとは」と感慨深げな表情を見せ、「『死ってなんだろう?』と問いかけられるトートを演じられたら」と目標を掲げる。過去にルドルフ役を演じた古川は、トートの譜面を見て「いろいろな発見があった」と明かし、「これを踏まえて台本を読み直したら面白そうです。僕はルドルフの気持ちもわかりますし、演技を膨らませることができるのではないかと思います」と期待をのぞかせた。

左から古川雄大、愛希れいか、花總まり、井上芳雄。

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話題は、宝塚版やリニューアルを重ねてきた東宝版「エリザベート」で演出を務める小池修一郎のことにも及ぶ。井上が「同じ作品で何パターンも演出する方はなかなかいない。小池先生はいつもエネルギッシュに取り組まれている」と小池を称賛すると、古川も「先生はどの作品もすごい熱量で作ってくださる」とうなずく。さらに古川は「先生はご自分の演出作でなくても僕の楽屋に来て、ダメ出しノートを取り出して僕にダメ出しをしてくださる……愛が深い方です(笑)」とエピソードを紹介し、記者たちの笑いを誘った。

花總まり(右)から自分自身の第一印象を聞き、はにかむ愛希れいか(左)。

花總まり(右)から自分自身の第一印象を聞き、はにかむ愛希れいか(左)。[拡大]

また花總と愛希が記者から互いの第一印象を尋ねられると、花總は昨年18年9月から今年19年1月まで上演されていたミュージカル「マリー・アントワネット」を愛希が観劇した際のことを振り返り、「愛希さんは宝塚を退団された直後で、“辞めたてほやほや”の湯気がもくもくと立っていた感じ。私からはもう出ない湯気というか……(笑)。すごくフレッシュ」と愛希に笑顔を向ける。愛希は恐縮した様子で「本当に緊張していたので、それで湯気が立っていたのかも」と述懐しつつ、「花總さんは“お姫様”のイメージだったのですが、実際にお会いしたらとても気さくな方でした」と花總に視線を送る。これを受けた花總が「“お姫様”ではありませんでしたね!(笑)」とコメントすると、愛希が「お姫様なんですが! 雲の上の存在だと思っていたのに、明るく話してくださったので……!」と慌てた表情を見せ、会場を大きな笑いで包んだ。

「エリザベート」は、ミヒャエル・クンツェが脚本・歌詞、シルヴェスター・リーヴァイが音楽を手がけたウィーン発の人気ミュージカル。小池が演出・訳詞を手がける19年版の出演者には花總らのほか、フランツ・ヨーゼフ役の田代万里生と平方元基、ルドルフ役の京本大我(SixTONES / ジャニーズJr.)、三浦涼介、木村達成、ルドヴィカ / マダム・ヴォルフ役の未来優希、ゾフィー役の剣幸、涼風真世、香寿たつき、ルイジ・ルキーニ役の山崎育三郎、成河ほかがキャスティングされた。

劇中では19世紀後半のオーストリアを舞台に、自由な生き方を求めた皇后エリザベートと、彼女を愛する黄泉の帝王トートの物語が描かれる。公演は6月7日から8月26日まで東京・帝国劇場にて。8月分チケットの一般前売は5月4日にスタート。

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ミュージカル「エリザベート」

2019年6月7日(金)~8月26日(月)
東京都 帝国劇場

脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎

キャスト

エリザベート(オーストリア皇后):花總まり / 愛希れいか
トート(黄泉の帝王):井上芳雄 / 古川雄大
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝):田代万里生 / 平方元基
ルドルフ(オーストリア皇太子):京本大我(SixTONES / ジャニーズJr.) / 三浦涼介 / 木村達成(トリプルキャスト)
ルドヴィカ / マダム・ヴォルフ:未来優希
ゾフィー(皇太后):剣幸 / 涼風真世 / 香寿たつき(トリプルキャスト)
ルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者):山崎育三郎 / 成河
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