「ロミジュリ」開幕に宮藤官九郎「ちゃんとバカに見えて、なおかつかわいそう」

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M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」が、本日11月20日に東京・本多劇場で開幕した。

M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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本作は、宮藤官九郎が挑むウィリアム・シェイクスピア作品。出演者にはロミオ役の三宅弘城、ジュリエット役の森川葵をはじめ、マキューシオ役の勝地涼、ティボルト役の皆川猿時、乳母役の安藤玉恵らが名を連ねている。

M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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開幕に際し宮藤は「僕は恋をしてバカみたいな二人が好きなんです。そういう人間が創ったこの作品は、二人の恋人がちゃんとバカに見えて、なおかつ、可哀そうだなと思える『ロミオとジュリエット』に仕上がっているのではないかと思います」と自信をのぞかせる。さらに三宅は「シェイクスピアに偏見がある人、僕らがシェイクスピア劇をやるということに偏見がある人、いらっしゃると思います。この作品は、エンターテイメント作品として、とても楽しめると思いますので、そういうこと抜きにして、是非観に来ていただきたいです」、森川は「たくさん笑ってもらいたいのはもちろんですが、こんな『ロミオとジュリエット』ってあっていいんだと思って、帰っていただければ嬉しいです」とそれぞれ観客に呼びかけている。

M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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公演は12月16日まで東京・本多劇場、12月19日に新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館、12月22日から24日まで大阪のサンケイホールブリーゼ、12月26・27日に愛知・刈谷市総合文化センター 大ホールにて。

宮藤官九郎コメント

初日に向けての心境
面白いとは思います。ただ、自分では正しい「ロミオとジュリエット」のつもりで創っていますが、皆と同じにはやりたくないというのと、同じにはできないので、一般的なロミオとジュリエットとはズレてるんだろうな……と。そのズレが面白ければいいなと思っています。
自分としてはシェイクスピアの戯曲をそのままやっているつもりなのですが、そう見えないだろうなと。

見どころ
ロミオを三宅さんが演じて、ジュリエットを本当に若い森川さんが演じている。そのギャップが、2時間後には気にならなくなってる、というのが今回の作品の魅力だと思います。
皆さん、今までイケメンのロミオを観てきたと思いますが、それによって、見えていなかったものがあったこと、見方が偏っていたことが、今回のロミジュリで明らかになるかと。
人が死ぬということが、悲劇であり、同時にある側面からみると喜劇的であり……という、どちらにも見えるよう、一面的でなく創ったつもりです。今までの「ロミオとジュリエット」ではカットしていた場面を逆にカットしていなかったり……そんなことも楽しんで頂けると思います。

観客へのメッセージ
「ロミオとジュリエット」を初めて観るには、この作品がよいのではないかと思います。
僕は、恋愛ドラマがどうも好きになれないんですが、それは恋愛の渦中のある二人ってすごく客観性がなくて、バカみたいな状態なのに、恋愛ドラマでは、バカに見えないように作るものばかりで。僕は恋をしてバカみたいな二人が好きなんです。そういう人間が創ったこの作品は、二人の恋人がちゃんとバカに見えて、なおかつ、可哀そうだなと思える「ロミオとジュリエット」に仕上がっているのではないかと思います。

三宅弘城コメント

M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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初日に向けての心境
だまされたと思って始まった企画が、とうとうここまで来て、本当にやるんだなと改めて実感しています。宮藤官九郎氏演出のもと、誰も見たことがない「ロミジュリ」、およびシェイクスピア作品になったのではないかなと思っています。シェイクスピア初めての方も、シェイクスピアをよくご覧になる方も、どちらも楽しめると思います。賛否はあると思いますが、賛否あった方が作品として面白いですしね。
このスタッフ・キャストだからこそできた作品だと思います。
今回の作品は一言でいうと「本物の悲喜劇」。喜劇の部分は、ぶっとんでますよ(笑)。あまりシェイクスピアをご存知ない方は、宮藤官九郎色でそうなっていると思われるかもしれませんが、シェイクスピア戯曲自体が想像以上にぶっとんでるんです。シェイクスピアもこんな風に考えていたんじゃないかと思います。この作品は、シェイクスピア劇として、はみ出しているようではみ出していないと思います。

ジュリエット役・森川葵の印象
森川さんは、自分の娘でもおかしくない年齢ですし、最初は申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、稽古を重ねていくにつれて、心で会話できるようになってきて、更にこれから二人の関係が育っていくのではないかと思います。だから、僕のジュリエットですよ!(笑)

観客へのメッセージ
シェイクスピアに偏見がある人、僕らがシェイクスピア劇をやるということに偏見がある人、いらっしゃると思います。この作品は、エンターテイメント作品として、とても楽しめると思いますので、そういうこと抜きにして、是非観に来ていただきたいです。約2時間に収まっているので、すごく見やすいですし。
僕はシェイクスピア初挑戦、森川さんは初舞台、宮藤さんは演出のみを手掛けるというのは初。初めてづくしのこの作品、是非、劇場まで見届けに来ていただければと思います。もう「初めて」は今回しかないですから!

森川葵コメント

M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」より。(撮影:宮川舞子)

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初舞台に向けて
まだ実感がわかないですね……。
映像と違って、舞台では、稽古で決めたことが、数日後、「ここの場面こうしてみよう」と変わることがある。すごく新鮮ですね。答えって1つではないんだなと思いました。
シェイクスピアの台詞は、最初、こんな言葉言えるわけないじゃん!と思っていましたが、稽古を重ねていくうちに、所謂シェイクスピアらしい台詞が、なんの違和感もなく、どんどん感情をのせて言えるようになっていきました。それが気持ちいいんです。
そこが、皆がシェイクスピア劇をやりたいと思うポイントなのかなと思っています。

見どころ
この宮藤さん版「ロミオとジュリエット」を一言でいうと、「笑いに来たはずなのに……」でしょうか。
私、稽古を観ていて、すごく笑ってしまうんです。でも、人が死ぬってなると、急にすごく悲しくて。
たくさん笑って満たされていたはずなのに、ぽっかり穴が開いたような気持ちになります。
登場人物たちが、あれだけ楽しそうに人生を生きていたからこそ起こる喪失感、お客様にもそれを体感していただけるのではないかと思います。

ロミオ役・三宅弘城の印象
かつらや衣裳を身に着けて、舞台上に立つ三宅さんは、まるで飛び出す絵本に出てくる主人公のようで、三宅ロミオに、どんどん愛情がわいてきています(笑)。

観客へのメッセージ
たくさん笑ってもらいたいのはもちろんですが、こんな「ロミオとジュリエット」ってあっていいんだと思って、帰っていただければ嬉しいです。

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M&Oplaysプロデュース「ロミオとジュリエット」

2018年11月20日(火)~12月16日(日)
東京都 本多劇場

2018年12月19日(水)
新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

2018年12月22日(土)~24日(月・振休)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

2018年12月26日(水)・27日(木)
愛知県 刈谷市総合文化センター 大ホール

原作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
脚色・演出:宮藤官九郎
出演:三宅弘城森川葵勝地涼皆川猿時小柳友阿部力今野浩喜、よーかいくん、篠原悠伸、安藤玉恵池津祥子大堀こういち田口トモロヲ

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