脚本を
1800年、オーストリア・ウィーン。聴覚障害に侵され始めたルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(稲垣)は、恋人ヨゼフィーネ・フォン・ブルンスヴィグ(奥貫)との関係もうまくいかず、破滅的な生活を送っていた。そんな中、ピアノ工房で出会ったマリア・シュタイン(剛力)や、兄を献身的に支える弟のカスパール・アント・カール・ベートーヴェン(橋本)とニコラウス・ヨーハン・ベートーヴェン(鈴木)らと心を通わせていくうちに、ベートーヴェンの心境は次第に変化していく。しかしベートーヴェンは、自ら後見人となった甥のカール・ヴァンベートーヴェン(小川)に、自分の音楽のすべてを託そうと執心してしまい……。
可動式の舞台美術と映像によって、舞台上にはウィーンの街並みが立ち現れ、その中で稲垣は波乱に満ちたベートーヴェンの人生を鬼気迫る表情で体現する。今作が2度目の舞台出演となる剛力は、強気な性格でありながら、ベートーヴェンの身を密かに案じるマリアを好演。また舞台の上手と下手にはピアノがそれぞれ1台ずつ用意されており、ピアニストの末永匡と富永峻の2人が、ベートーヴェンが残した名曲の数々を演奏し物語を彩った。
ゲネプロ前に行われた囲み取材には稲垣が出席。稲垣は再演の喜びを語ると共に、「先日ウィーンへ行き、ベートーヴェンゆかりの地を訪ねたことで、彼を身近に感じられました。この3年の間で僕自身が置かれている環境も変わりましたし、さらにパワーアップした『No.9』をお届けできると思います」と手応えを述べる。
記者から「ベートーヴェンと自身の共通点は?」と尋ねられた稲垣は「ヒステリックなところですかね? そういうところはこの役を演じるうえで活きていると思います」とはにかみつつ、「そう言えば最近、香取(慎吾)くんと草なぎ(剛)くんから“ヒステリックゴロチ”と呼ばれていて。普段、ヒステリックな部分は心の中に隠してるんですけど、2人は家族みたいなものだからどうしてもバレちゃうんです(笑)」と明かし、報道陣の笑いを誘う。そして最後に稲垣は「初演を観た方も楽しめる作品になりました。NAKAMA(新しい地図のファンの総称)をはじめ、多くの方に足を運んでいただけたらと思います」と観客にメッセージを送り、取材を締めくくった。
上演時間は休憩ありの約3時間10分。東京公演は明日11月11日から12月2日まで。その後、12月から来年2019年1月にかけて大阪、神奈川、福岡で上演される。
※草なぎ剛のなぎは弓へんに前の旧字体、その下に刀が正式表記。
木下グループ presents「No.9 ー不滅の旋律ー」
2018年11月11日(日)~12月2日(日)
東京都 TBS赤坂ACTシアター
2018年12月7日(金)~10日(月)
大阪府 オリックス劇場
2018年12月22日(土)~25日(火)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール
2019年1月11日(金)~14日(月・祝)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
脚本:
演出:
音楽監督:三宅純
キャスト
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:
マリア・シュタイン:
ヨハン・ネポムク・メルツェル:
ナネッテ・シュタイン・シュトライヒャー:
ニコラウス・ヨーハン・ベートーヴェン:
ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャー:
フリッツ・サイデル:
カスパール・アント・カール・ベートーヴェン:
ヨハンナ:
カール・ヴァンベートーヴェン(青年):
兵士ほか:
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(子供)/ カール・ヴァン・ベートーヴェン(少年):山崎雄大
ヨゼフィーネ・フォン・ブルンスヴィグ:
ヨハン・ヴァン・ベートーヴェン / ステファン・ラヴィック:
ヴィクトル・ヴァン・ハスラー:
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- 舞台『No.9 -不滅の旋律-』公式サイト
- No.9-不滅の旋律-再演 公式 (@No9stage2018) | Twitter
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