「2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”『豊饒の海』」の本公演が、本日11月7日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕。これに先駆けて初日前会見とフォトコールが行われた。
本作は
初日前会見には演出のマックス・ウェブスター、出演者から
松枝清顕役で主演を務める東出はプレビュー公演を振り返り、「非常にいい感触です」と手応えを述べると、「僕自身もともと三島のファンで、『豊饒の海』のファンでした。三島作品をまったく汚すことなく舞台上に表出させることができると思います。その思いが確信となりました」と作品の出来に自信をのぞかせる。
清顕の生まれ変わりである飯沼勲役を演じる宮沢は、本作が2作目の舞台出演であることを明かし、「はじめは『豊饒の海』4部作を舞台化すると聞いて、どれだけ無謀なことに挑戦するんだと思っていて(笑)。稽古を経て、素晴らしい作品に仕上がりました。皆様にお届けできるのが楽しみです」と笑顔を見せた。
安永透役の上杉は自らのランニングシャツの衣装を指し、「僕だけ部屋着みたいな格好なんですけれども……(笑)」と会場の笑いを誘いつつ、「皆さんの人生にとって決定的なもの、何か引っかかるものを持って帰っていただけるような作品になっていると思います」とアピールする。
続けて清顕の親友であり、彼の姿を生涯追い求めた本多繁邦の青年期を演じる大鶴は、本公演の初日を前に「興奮と恐怖が入り混じっている気分」と心境を口にし、「やるべきことは稽古場とプレビュー公演でやってきたと思います。東出くんと二人三脚で、また頼もしい共演者の皆様と一緒に、大正時代を駆け抜けたいです」と言葉に力を込めた。
繁邦の中年期を演じる首藤は「素晴らしいキャストやスタッフに囲まれながらしっかり稽古してきたので、初日を迎えられてうれしく思っております。あとは三島さんの書いた美しい言葉を丁寧に、喜びを持って発していきたいと思います」と真摯に語る。
繁邦の老年期を演じる笈田は「三島先生に最後にお会いしたのは、ちょうど(三島が)お亡くなりになる5カ月ほど前でした。長い年月が流れ、ちょうど今月、11月という先生の命日の月にこの芝居をやらせていただくのは感無量でございます」と感慨を語る。また自身の役どころについては「私が演じる繁邦は一番最後の『天人五衰』に登場します。どんなに立派な人でも歳を取ったら、匂いは臭くなり、輝いていた光もなくなってしまう。三島先生は『そうはなりたくない』と一足早くあっちへ逝かれた。その先生の、なりたくなかった役を僕はやらせていただきます」と噛みしめるように語った。
東出は稽古場でのエピソードについて、「マックスは『自分は日本人のみんなよりも有利な点がある。それは神格化された三島への畏怖の念を日本人よりも抱き過ぎていないこと。だから僕は人間のドラマを描こうと思う』と断言してくださいました」と語り、「マックスは『豊饒の海』の魅力ってここにあるんだ、という1本の背骨のようなものを提示し続けてくれたので、僕らはそれを信じてやってきました。人間の生き様、その崇高さ、美しさを表現しています。幕が上がるのが楽しみで仕方ないです」と締めくくった。
上演時間は途中休憩15分を含む約2時間40分を予定。公演は11月7日から12月2日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、12月8・9日には大阪・森ノ宮ピロティホールで行われる。
「2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”『豊饒の海』」
2018年11月3日(土・祝)~5日(月)※プレビュー公演終了。
2018年11月7日(水)~12月2日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
2018年12月8日(土)・9日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
原作:
脚本:
演出:マックス・ウェブスター
出演:
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