「TOP HAT」アステアと同役に挑む坂本昌行「100パーセントの喜びと怖さ」

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11・12月に東京と大阪で上演されるミュージカル「TOP HAT」。開幕に先駆け本日10月2日、東京都内で製作発表が実施された

ミュージカル「TOP HAT」製作発表より、前列左から多部未華子、坂本昌行。後列左からビル・ディーマー、朝海ひかる、屋良朝幸、浅野和之、益岡徹、マシュー・ホワイト。

ミュージカル「TOP HAT」製作発表より、前列左から多部未華子、坂本昌行。後列左からビル・ディーマー、朝海ひかる、屋良朝幸、浅野和之、益岡徹、マシュー・ホワイト。

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1935年にアメリカで製作された映画「トップ・ハット」。本作は、映画を原作に2011年にイギリスで初演された舞台版を、マシュー・ホワイトの演出・脚色のもと日本人キャストで上演するもの。映画版でフレッド・アステアが演じたジェリー・トラヴァース役はV6の坂本昌行、ジンジャー・ロジャースが演じたデイル・トレモントは多部未華子が務めるほか、屋良朝幸朝海ひかる益岡徹浅野和之らがキャスティングされている。

左から朝海ひかる、益岡徹。

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マシュー・ホワイト

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朝海ひかるの手を取ってポーズを取るビル・ディーマー(左)。

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軽やかな音楽と共に会見がスタートすると、坂本、多部、屋良、朝海、益岡、浅野が1人ひとり役柄をイメージしたポーズを決めながら登場。そののち壇上には演出のマシューと振付のビル・ディーマーも姿を現し、登壇者それぞれが挨拶した。マシューは「現実の社会には悲しい出来事が多いですが、明るく軽妙な『TOP HAT』を楽しんでもらえたら」とメッセージを送る。日本人キャストの印象を問われると「世界で一番だと思う」と笑顔で即答し、「昨日歌も入れて本読みを行ったが、素晴らしかった。よりよくなると確信している」と期待を語った。続くビルは、坂本と多部のダンスについてコメントを求められると「私が稽古に参加したのは昨日からですが、お二人ともすでに作品へのコミットメントが素晴らしい。誇らしく思います」と厚い信頼を寄せた。

左から多部未華子、坂本昌行。

左から多部未華子、坂本昌行。[拡大]

本作の来日公演を観劇していたと言う坂本は「コミカルだけどお洒落な作品だなと。観ながら漠然と『こういう作品に出られたらいいな』と思っていた」と述懐。オファーの際には「100パーセントの喜びと、100パーセントの怖さを感じました」と言い、「フレッド・アステアの軽やかなステップは、彼にしかできないものだと思っている。どこから(準備を)始めたものかと思ったのですが、とりあえずタップをまた一から練習しています」と真摯に語る。作中のダンスについては「一言で、大変です」と苦労を明かし、「アステアの映像を観た方はイメージできると思うんですが、彼のステップは何をどう踏んで音を出しているのか理解不可能。この作品にもそれに近い高速ステップが登場しますが、激しさを見せず華麗に踊る難しさがある」と作中の振付を分析した。

多部未華子

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オーディションでデイル役をつかんだという多部は、「参加できたらいいなと思ってオーディションを受けたものの、決まってからは不安や恐怖などネガティブな感情しか生まれていません……今もそうです」と緊張気味に心境を吐露。本作のビジュアルで、羽根付きの白いドレスを着用していることについては「どの衣装もすごく素敵ですが、あの羽根のドレスはすごく重い。私があんな重たいドレスを着て回ったら、客席に落ちるんじゃないかなっていう不安しかないくらいで。本番までには自信を持てたらと思うんですが、今はあの羽根が重荷に……すみません、今ネガティブな気持ちしか出てこなくて!(笑)」と着用の実感を語って会場を笑いで包む。自身の役柄については「作中で一番感情が揺れ動く人物」と分析し、「彼女の気持ちの流れに沿って振りや歌詞が付いているので、演技と踊りと歌を通してトータルで心情を表現できれば」と抱負を語った。

「(坂本と)2人の呼吸(が合っていること)はまだ感じてないんですけど……!」と明かす多部未華子。

「(坂本と)2人の呼吸(が合っていること)はまだ感じてないんですけど……!」と明かす多部未華子。[拡大]

坂本と多部が互いの印象について尋ねられると、坂本は「多部ちゃんは映像作品の印象が強かったんですが、今年の3月に(「TOP HAT」の)振付をしていただいたとき僕の想像を簡単に超えてきました。『ここにミュージカルスターがいたんだな』と」と多部のパフォーマンスを見た際の驚きを語る。一方の多部は「坂本さんは、大舞台に立つことに慣れていらっしゃる大先輩」と言い、ペアで踊ることが多いと言う本作での共演については「2人の呼吸(が合っていること)はまだ感じてないんですけど……!」と苦笑いで明かしつつ、「本番まで頼りまくって、たまに坂本さんのせいにしたりとかして(笑)、身を任せたい」「ちょっとしたことも言い合える関係になれたらと」と期待を込めた。

自身の演じるアルベルト役をイメージしたポーズを決める屋良朝幸。

自身の演じるアルベルト役をイメージしたポーズを決める屋良朝幸。[拡大]

マシューとビルの挨拶を受けた屋良は、「ハロー、エブリワン!」と茶目っ気たっぷりに挨拶して記者たちの笑いを誘う。自身の演じるイタリア人デザイナー・アルベルトについては「やったことがないタイプのキャラクター」だと話し、「情熱的でナルシストで、何より自分を愛しているキャラクター。僕もジャニーズ事務所でこのお仕事をしていますが、やっぱりナルシストなところは多少あります(笑)。今回はその小さなナルシストの部分を存分に大きくして、役を作っていきたい」と役作りを語った。

朝海ひかる

朝海ひかる[拡大]

本作が大好きだと言うマッジ役の朝海は、かつて来日公演を観劇した際「手が真っ赤になって痛みを感じるまで拍手をしていた」とエピソードを明かし、「そんな作品に出られて光栄。楽しんでいただけるよう精一杯努めます」と意気込む。マッジと益岡演じるその夫・ホレスについては「掛け合いのセリフが楽しくて、言っているうちに自分も興奮してきてしまう」と稽古を楽しんでいる様子を見せた。

益岡徹

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益岡は自身の演じるホレスと朝海演じるマッジの夫婦関係を「マッジが主導権を持っていて、ホレスはうろたえたり叩かれたり(笑)」と紹介。またマシューから本作の雰囲気について「スフレのようなイメージで」とアドバイスを受けたことが印象的だったと述べ、「観終わったあとお客様に、軽やかに空気を含んだような柔らかい気持ちになってもらえたら」と目標を掲げた。

浅野和之

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浅野は自身が演じるホレスの執事・ベイツについて「一見ぼーっとして見えますが、非常に相手の心を読むことに長けている。ホレスとはちょっとしたことでケンカしてるんですけど、主人に助けを求められるとすぐに対応できるパーフェクトな執事です」と分析する。また浅野は子供の頃にフレッド・アステアの映画を観ていたと言い、「彼の映画の舞台版に出られることを楽しみにしています」と意気込んだ。

公演は11月5日から25日まで東京・東急シアターオーブ、12月1日から5日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールで行われる。

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ミュージカル「TOP HAT」

2018年11月5日(月)~25日(日)
東京都 東急シアターオーブ

2018年12月1日(土)~5日(水)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

原作:映画「トップ・ハット
作詞・作曲:アーヴィング・バーリン
演出・脚色:マシュー・ホワイト

キャスト

ジェリー・トラヴァース:坂本昌行
デイル・トレモント:多部未華子
アルベルト:屋良朝幸
マッジ:朝海ひかる
ホレス:益岡徹
ベイツ:浅野和之

三井聡、加賀谷一肇、加賀谷真聡、工藤広夢斎藤准一郎、高瀬育海、堀江慎也、萬谷法英、武藤寛、吉井一肇、岡本華奈、小島亜莉沙、彩月つくし、笘篠ひとみ、花岡麻里名、松田未莉亜、吉田理恵、脇坂美帆

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