本日9月7日、東京・シアタークリエでミュージカル「ジャージー・ボーイズ」が開幕。ステージナタリーでは、初日に先駆けて昨日6日に行われたチームWHITEのゲネプロの様子をレポートする。
2016年7月に日本初演が行われた「ジャージー・ボーイズ」は、第24回読売演劇大賞で最優秀作品賞、最優秀男優賞を受賞したミュージカル。今回も初演に引き続き
物語はアメリカ・ニュージャージー州の貧しい片田舎に始まる。“天使の歌声”を持つフランキーは、成功を夢見る兄貴分トミーとニックのバンドグループに引き入れられた。鳴かず飛ばずの日々が続く中、作曲の才能にあふれるボブが新たにグループに加入する。過酷な下積みを経てついにボブの楽曲と彼らの歌声が認められると、4人はザ・フォー・シーズンズとしてレコード会社と契約し、大ヒット曲を次々と世に送り出していった。しかし活躍の裏では、莫大な借金やメンバー間の確執、家族の問題などさまざまなトラブルが彼らを苦しめていて……。
回転式の舞台の上には、フェンスや階段が付いた装置が組まれている。上手と下手にそれぞれ置かれたディスプレイには、作中のエピソードに関連した映像や、カメラクルーがリアルタイムで撮影する舞台上の様子が映し出された。
キャストたちはそれぞれ、白黒のドット柄がプリントされたシャツや小物を身に着け、上に羽織るジャケットやブルゾン、ベストなどで各登場人物の性格や個性が表現される。場面ごとに異なるテーマカラーにも注目しよう。
本作には「シェリー」「君の瞳に恋してる」など、ザ・フォー・シーズンズのヒット曲がちりばめられている。またストーリーは4章に分けられており、フランキー、トミー、ボブ、ニックの4人がそれぞれ各パートの語り手となって、グループの栄枯盛衰を述懐する形式で進行。アンサンブルによる力強いコーラスと華やかなダンスがステージを彩る中、キャストたちはヒットナンバーと自身が演じるキャラクターの人生を重ね合わせながら、彼らの成功や挫折を生き生きと舞台上に描き出した。
中川はハイトーンボイスを響かせ、“天使の歌声”を持つフランキーを体現。ミラーボールのきらめきの中で繰り広げたソロナンバーでは、管楽器を持ったアンサンブルたちを率いて高らかに歌唱し、喝采を浴びた。
シャープな身のこなしで魅せる中河内は、グループ結成へと物語を牽引するトミーを好演。時折やさぐれた表情を見せつつも、フランキーらと歌声を合わせるシーンでは晴れやかな笑顔で美しいハーモニーを響かせる。海宝は弾ける笑顔と伸びやかな歌声を披露して会場を魅了する一方、レコード会社やグループのメンバーと交渉を行う場面では、率直な物言いで議論を主導するしたたかなボブ像を立ち上げた。ニック役の福井は豊かな低音でザ・フォー・シーズンズのハーモニーを支え、一歩引いてグループを見守る役柄を貫禄たっぷりに表現。さらに福井はニックの抱える葛藤と苦悩を説得力ある語りで告白し、観客を引き付けた。
本編終了後のカーテンコールでは、劇中歌を英語で歌唱するメドレーが披露される。この場面では公式グッズの“JERSEY BOYS”ペンライトを使用することができるので、出演者と一緒に盛り上がってみては。
ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」の上演時間は、途中休憩20分を含む約2時間50分。東京公演の会場となるシアタークリエには、随所に作品をイメージした飾り付けが施されているので、ファンは併せてチェックしよう。
公演は9月7日から10月3日まで東京・シアタークリエ、10月8日に秋田・大館市民文化会館、10月11・12日に岩手・岩手県民会館、10月17・18日に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、10月24日から28日まで大阪・新歌舞伎座、11月3・4日に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、11月10・11日に神奈川・神奈川県民ホールで行われる。なおステージナタリーでは、チームBLUEのゲネプロの模様を追ってレポートする。
ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」
2018年9月7日(金)~10月3日(水)
東京都 シアタークリエ
2018年10月8日(月・祝)
秋田県 大館市民文化会館
2018年10月11日(木)・12日(金)
岩手県 岩手県民会館
2018年10月17日(水)・18日(木)
愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2018年10月24日(水)~28日(日)
大阪府 新歌舞伎座
2018年11月3日(土・祝)・4日(日)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
2018年11月10日(土)・11日(日)
神奈川県 神奈川県民ホール
脚本:マーシャル・ブリックマン&リック・エリス
音楽:ボブ・ゴーディオ
詞:ボブ・クルー
演出:
キャスト
フランキー・ヴァリ:
トミー・デヴィート:
ボブ・ゴーディオ:
ニック・マッシ:
ボブ・クルー:
ジップ・デカルロ:
ノーム・ワックスマン:
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