来年2019年1月から8月にかけて東京と神奈川で上演される
本作は、ガーシュイン兄弟の代表曲が散りばめられた1951年の映画「
会見には本作のオリジナルプロデューサーのスチュアート・オーケン、演出・振付のウィールドン、アイラ・ガーシュインとその妻リオノールの甥で、アイラ作品の著作権を管理するマイケル・ストランスキー、劇団四季の吉田智誉樹代表取締役社長、さらに公開オーディションで選抜された出演候補キャストより、ジェリー・マリガン役の酒井大と松島勇気、リズ・ダッサン役の石橋杏実と近藤合歓、アダム・ホックバーグ役の斎藤洋一郎、アンリ・ボーレル役の小林唯、マイロ・ダヴェンポート役の岡村美南が登場した。
15年にブロードウェイで本作を初めて観たと言う吉田は、「上質で、大人向けの作品だと感じ、小粋なガーシュインの楽曲に融合したイマジネーション豊かなダンスにうっとりしました」と観劇を振り返る。また「ダンスの難易度がとても高く、四季で上演するとしたら大きなチャレンジだと思いましたが、劇団の表現力の幅を広げ、成長するきっかけにもなると考えました」と思いを明かし、「贅沢で上品なひとときを、ぜひ劇場で感じていただきたい」とメッセージを送った。
「素晴らしい劇団四季の皆さんにこの作品を選んでいただいてうれしく思う」と胸の内を明かすのはオーケン。広く知られる映画の舞台版製作にあたっては、時代設定や楽曲、またダンスを全面に押し出した構成にするなどの変更が加えられたと明かす。オーケンは上演に際し演出・振付にウィールドンを起用することを最重要視したと言い、「たぐいまれな情熱と才能を持つクリストファーは、バレエと演劇の世界を融合できる人。彼がこの企画に参加してくれたことは、私たちにとって大変幸運だった」とウィールドンを絶賛した。
また以前ウォルト・ディズニー社で役員を務めていたと言うオーケンは「劇団四季の『ライオンキング』『アイーダ』に携わっていたので、四季の皆さんのプロ意識の高さはよく知っている」と劇団四季に厚い信頼を寄せ、「今回、私自身がプロデュースする作品で初めて四季と協業しますが、とてもわくわくしています。日本のお客様にもこの作品への恋に落ちてほしい」と微笑んだ。
本作で初めてブロードウェイ作品を手がけたと言うウィールドンは、「私はダンス出身なので、ダンスを通してストーリーを伝えることには慣れていますが、脚本を通してストーリーを語ることは新たな挑戦でした」と話す。映画では明確に描かれなかった時代背景を、舞台では戦後間もなくの荒れ果てたパリに設定したことについては「時代背景を描くことでラブストーリーをくっきりと浮かび上がるようにしたかった」「時代設定やキャラクターのいきさつがあるからこそ、ストーリーの喜びや輝きがよりハイライトされ、音楽やダンスもより豊かに表現できる」と意図を明かした。
さらにウィールドンは、本作の特徴として「脚本や楽曲だけでなく、さまざまなダンスと音楽によってもストーリーが展開していく」ことを挙げ、「ストーリーだけでなく、(ダンスなどの)ユニークな表現方法にも魅力を感じてもらえたら」とアピール。劇団四季でのクリエーションについては「ご一緒した期間はまだ短いですが、とてもいい経験をさせていただいている。ハイレベルな四季の皆さんが作品を上演してくださることにお礼を言いたい」と感謝を語った。
挨拶のあと、舞台上には出演候補キャストたちが登場。まずはジェリー役の酒井とリズ役の石橋が黒を基調とした衣装で舞台上に姿を現し、「An American in Paris」で息の合ったしなやかなダンスを披露する。続いてジェリー役の松島、アダム役の斎藤、アンリ役の小林、マイロ役の岡村が声を合わせて「'S Wonderful~Shall We Dance?」を高らかに歌い上げると、会場は大きな拍手で包まれた。
その後、出演候補キャストを代表して松島が挨拶した。本作をブロードウェイで観劇したと言う松島は、「悩んでいた時期に『パリのアメリカ人』と出会い、僕の演劇人生ががらりと変わりました。救ってくれたという恩を感じる作品です。美しいダンスとガーシュインの音楽、戦後のパリで夢を追って懸命に生きる若者たちの姿に心を打たれ、魅了されました」と感動を語り、「作品の開幕に携われることを光栄に思います。初日に向けてキャスト一同、誠心誠意稽古に励み、1人でも多くのお客様に感動をお届けできるよう全身全霊で努めます」と言葉に力を込めた。
公演は来年19年1月20日から3月8日まで東京・東急シアターオーブ、3月19日から8月11日まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場にて。
劇団四季 ミュージカル「パリのアメリカ人」
2019年1月20日(日)~3月8日(金)
東京都 東急シアターオーブ
2019年3月19日(火)~8月11日(日・祝)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場
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