横浜港に「ボレロ」が響き渡る、「DDD @ YOKOHAMA2018」明日4日に開幕

「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2018」が明日8月4日に開幕。それに先駆けて昨日2日に、オープニング作品である「横浜ベイサイドバレエ」のゲネプロが、神奈川・象の鼻パーク 特設ステージにて行われた。

「横浜ベイサイドバレエ」は、横浜港の夜景をバックに、野外にて行われる東京バレエ団によるバレエ公演。今年はフェリックス・ブラスカ振付の「タムタム」、ウラジーミル・ワシーリエフ振付の「『ドン・キホーテ』第3幕より」、モーリス・ベジャール振付の「ボレロ」が披露される。

打楽器の生演奏に乗せて繰り広げられる「タムタム」は、躍動的かつ敏捷な動きが見どころ。舞台全面を大胆に使い、ダンサーたちはリズミカルにさまざまな踊りを展開する。中でも井福俊太郎のソロでは器械体操のように正確で力強く美しい動き、三雲友里加とブラウリオ・アルバレスによるアダージオではしなやかかつ神秘的な踊りが披露された。「『ドン・キホーテ』第3幕より」では、キトリを沖香菜子、バジルを宮川新大が演じ、ダイナミックなジャンプと息のあったダンスで観客を魅了した。

最後の「ボレロ」には、上野水香が登場。長い髪を揺らして彼女が舞台中央に姿を現わすと、会場が一瞬にして静寂に包まれた。「ボレロ」のメロディに合わせて上野の長い手脚が揺れ始めると、ゆっくりと場内の空気が流れ始める。上野を囲む男性ダンサーたちの上半身が汗でギラギラと輝く中、上野は舞台の中央で顔色ひとつ変えず踊り続け、次第に神々しさを醸し出す。そしてすべての力が吐き出されるような迫力のラストに、客席からは拍手が鳴り止まなかった。「横浜ベイサイドバレエ」の本公演は明日4日と5日に行われる。

「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA」は3年に1度行われるダンスフェスティバル。バレエ、コンテンポラリー、ストリートなどオールジャンルを対象にしたダンスの祭典で、予定プログラムは200を超える。会期は9月30日まで。なおステージナタリーでは本フェスティバルの特集を展開中。フェスティバルの全容の紹介のほか、フェスティバルディレクターの近藤良平と東京ゲゲゲイのMIKEYによる対談、森山未來のインタビューを掲載している。