「キャッツ」は、
劇場内にはエレキギター、おもちゃの鍵盤楽器、ゲーム機など、モチーフの実寸の3倍ほどの大きさで作られたゴミのオブジェがひしめいている。劇場のある品川区にちなんだオブジェも“ご当地ゴミ”として多数設置されているので、ぜひ劇場で探してみよう。
内覧会はまず、最前4列の席がオープニング音楽に合わせて舞台と共に回る“回転席”のデモンストレーションからスタート。その後、劇団四季の吉田智誉樹代表取締役社長、本作の振付・演出スーパーバイザーを担当する
加藤は本作を「僕自身もそうでしたが、客席に座った方の人生を変える作品だと思う」と紹介。「普段目にするペットの猫と人間の関係性が逆転する世界観は、ほかの作品には見られない『キャッツ』特有のもの。この作品では年に1度舞踏会に集まり、新しい生を許される猫が選ばれる様子が描かれますが、人生を変えられてしまうような世界観に踏み込むことができます」とアピールする。
今回の上演版では、楽曲の改訂に伴って一部振付とステージングに変更が加えられる。これについて加藤は「『ランパスキャット けんか猫』のナンバーが復活するほか、『ジェニエニドッツ おばさん猫』ではゴキブリのダンスシーンが、『マンゴジェリーとランペルティーザ 泥棒猫』は曲調が変わります」と明かし、「『おばさん猫』ではボディパーカッションを取り入れます。『泥棒猫』は……自分で振付しておいてなんですが、よくそんなに歌いながら踊れるな、というくらい激しい場面になりました(笑)」と期待を煽った。最後に加藤は「観ていただくたびに、猫の世界の見え方は違うと思います。人生の思い出を重ねながら何度もお運びいただいて、いろんな見方で作品を楽しんでいただけたら」と呼びかけ、挨拶を締めくくった。
「ここは世界にも例がない『キャッツ』のためだけの劇場。劇場のものはすべてこの作品のためにある」と語るのは土屋。劇場を彩るゴミのオブジェについては「キーワードは思い出」と言い、「初演のとき、演出家にそれが何かわかるものをモチーフにオブジェを作るよう指示されました。劇中歌の『メモリー』に、“思い出をたどって新しい命へ向かう”という旨の歌詞がありますが、この劇場には思い出をたどるための品々が飾られている。ここにある約3000点のゴミのオブジェが、観客の皆さんそれぞれの思い出につながるはず」と、土屋はエピソードを語りつつメッセージを送る。
さらに土屋は四つ葉のクローバーをかたどったオブジェを取り出し、「劇場のどこかに四つ葉のクローバーを1株だけ植えておきます。観客の皆さんぜひ見つけて、幸せになってください」と微笑みを浮かべた。
ミュージカル「キャッツ」の公演は8月11日からスタートし、ロングラン公演を行う。なお本作は今年18年11月11日に日本初演35周年を迎えるほか、来年19年3月12日には日本公演通算1万回公演を達成する。
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