山本は来年2019年夏頃からアメリカ・ニューヨークに約6カ月間滞在し、「人種や世代を超える演劇の物語性のありかたについての調査」に取り組む予定。今回の渡米に際して、山本は「演劇、映画、美術、音楽、文学、走れるスペース、自由な芝生、キッチン、パーソナルスペース、お金、僕には“たった”これだけでいいのです。“たった”これだけを満足に享受できる場所さえあれば、あとは孤独を引き受ける覚悟さえあれば、飛行機代さえあれば、人生が束縛の歴史になることはないはずです。僕は僕の自由を死守しながら、寛大で親切で時に厳しい人々に感謝しながら、旅を続けます」とステージナタリーにコメントを寄せた。
範宙遊泳は2014年の「TPAM」参加を機に、同年、マレーシアとタイで「幼女X」を上演。15年にはタイのDemocrazy Theatreと共同で「幼女X」を制作し、山本がインドでリサーチを行ったのち、「われらの血がしょうたい」でケララ国際演劇祭に参加した。
また16年にはNY現代日本戯曲英語版リーディング・シリーズに山本が「幼女X」の脚本を提供し、山本はディスカッションのために渡米、17年には「幼女X」のニューヨーク公演が実現。さらに同年には、山本のソロプロジェクトであるドキュントメント「となり街の知らない踊り子」のシドニー公演、さらにインドのThe Tadpole Repertoryや、シンガポールのThe Nscessary Stageと長期にわたる共同制作の末、それぞれ現地と日本で新作が上演された。
なお今年18年11月には、“日本人が出演し、日本語のみがしゃべられる演劇”ではない形を模索しながら創作する範宙遊泳の新作「#禁じられたた遊び」が、東京・吉祥寺シアターで上演される。
山本卓卓コメント
演劇、映画、美術、音楽、文学、走れるスペースと、寝転がっても誰にも文句を言われない芝生さえあれば、たいていの場所で生活可能だとこれまでの海外の経験で僕は知りました。忘れてた、キッチンも大事でした。母国以外で長いこと過ごす場合食生活はとても大事でした。ああ、でも、やっぱりパーソナルスペースも必要だと感じました。時には引きこもりが必要です。まああと、お金も必要ですね。それを度外視して語ることが不可能な世の中です。まとめると、演劇、映画、美術、音楽、文学、走れるスペース、自由な芝生、キッチン、パーソナルスペース、お金、僕には“たった”これだけでいいのです。“たった”これだけを満足に享受できる場所さえあれば、あとは孤独を引き受ける覚悟さえあれば、飛行機代さえあれば、人生が束縛の歴史になることはないはずです。僕は僕の自由を死守しながら、寛大で親切で時に厳しい人々に感謝しながら、旅を続けます。
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