本企画は、仙台を拠点に活動する仙台シアターラボと、福島で活動するシア・トリエが、“出会う”をテーマに、2018年から21年までの4年間、お互いの地域をリサーチして行う合同公演プロジェクト。今回はチェーホフの「桜の園」を原作に、シア・トリエの
上演に際し野々下は「東北とは? 日本とは? そして我々にとって変わらないものとは? まずは自分の常識を解体するところから始めたいと思う」とコメント。大信は「どうやら今作で私は、自分の恥ずかしいところをさらけ出す覚悟を決めねばならないようです。その先にこの出会いの意味がようやく開けるのでしょう。その新境地を夢見て、今はただ書くのみです。書くのみです」と意気込みを述べている。
野々下孝コメント
不寛容という暴力。我々は隣の地域に対してそうした暴力を振るっているかもしれない。近いからと言って分かっているわけではない、それどころかまだ出会ってないかもしれない。福島と仙台は近くて遠い。頻繁に東京と行き交う2つの地域を繋いでみる。そしてお互いの場所をフィールドワークし、合同公演を4年間行う。長いだろうか? いやこれでもまだ足りないだろう。東日本大震災が起きてから福島への想いは大きく変わったが、福島から見た仙台はどうだろう? そして普遍的な福島とはどういうものだろう? そこから炙り出す未来のフォークロア。東北とは? 日本とは? そして我々にとって変わらないものとは? まずは自分の常識を解体するところから始めたいと思う。
大信ペリカン コメント
福島と仙台が出会う企画にテキストを書き下ろすこととなりました。「福島を(演劇で)考えたい」という気持ちがちょうど高ぶっていた頃だったので、喜んで引き受けましたが、いざ書くとなると困ってしまいました。集団作業を通じて、個々人の心の深いところまで潜っていくというのが仙台シアターラボの創作のやり方ですが、自分の書くテキストを通じて、むき出しの俳優たちにどう拮抗していくか、いけるのか、という思いに駆られなかなか筆を進めることができません。どうやら今作で私は、自分の恥ずかしいところをさらけ出す覚悟を決めねばならないようです。その先にこの出会いの意味がようやく開けるのでしょう。その新境地を夢見て、今はただ書くのみです。書くのみです。
仙台シアターラボ シア・トリエ合同公演 Fukushima Meets Miyagi Folklore Project「SAKURA NO SONO」
2018年6月9日(土)・10日(日)
宮城県 中本誠司現代美術館 東館
原作:アントン・チェーホフ「桜の園」
テキスト・
構成・演出:
出演:野々下孝、渡邉悠生 / 佐藤隆太、永澤真美、瀧原弘子、渋谷裕子、宮本一輝、臺野響
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