「信長の野望」開幕、鶏冠井孝介「今までにない信長を作る気持ちで」

舞台「信長の野望・大志-春の陣-天下布武～金泥の首編～」が、本日5月17日に東京・CBGKシブゲキ!!で開幕。これに先駆けて公開ゲネプロと囲み取材が行われた。

脚本・演出を久保田唱が手がける本作は、昨年2017年にコーエーテクモゲームスから発売されたゲーム「信長の野望・大志」を原作とした作品。天下統一を目指す織田家を中心とした“SIDE織田”と、対立関係にある浅井家を軸とした“SIDE浅井”、2つのストーリーが回替わりで上演される。

囲み取材には、キャストから鶏冠井孝介、田中れいな、小西成弥、彦摩呂が出席。織田信長役の鶏冠井は本作について「“SIDE織田”と“SIDE浅井”のWサイドストーリーで、別の作品じゃないか？というくらい、観た方の感想が違うと思います」と紹介。また役作りにも言及し、「演出の久保田さんと一緒に試行錯誤しながら、“今までにない信長”を作る気持ちでやらせていただきました」と述べた。

ストーリーテラーを担う舞台オリジナルキャラクターの茶人・今井宗久役を演じる彦摩呂は「関西弁の商人（あきんど）役です。食レポは短いコメントのほうが喜ばれますが、舞台はたくさんしゃべらなきゃいけないから大変。若い人たちはセリフ覚えが早くて、しかもほとんどの人が立ち回りがあるけど、僕はそこら辺をヨチヨチしてるだけ（笑）」と答え、記者たちの笑いを誘った。

信長の妹であり、浅井長政の妻であるお市役を務める田中は「私は（劇中で）歌います。同じメロディでも最初と途中、最後で歌い方を変えているので、そこに注目して欲しいです」とアピールし、役作りについては「すべての部分で苦労しました（笑）。私は普段、（ノリが）『イエーイ！』みたいな感じなんですが、お市は感情をあまり出さず凛としているので。セリフが丁寧語だから、やわらかい感じで単調になってしまうので、練習するときは（出身地・福岡の言葉である）博多弁に直して感情を理解しました」と振り返った。

また会見中、浅井長政役の小西が「殺陣が初めてだったので、そこが自分にとって挑戦でした」と明かすと、彦摩呂が「えっ、初めてだったの？」、田中も「今知った！ 初めてに見えない！」と驚きながら賞賛を送る場面も。

作品タイトルになぞらえ、「自らの野望は何か」と記者から質問が飛ぶと、鶏冠井は「この作品を成功させることです！」と笑顔を見せる。「俳優としての野望は？」と記者から重ねて尋ねられると、「連ドラのレギュラーです！」と宣言した。続く彦摩呂は「そういう野望？ じゃあ日本のグルメレポーターを全員倒して、僕の独占企業ってことにしたい（笑）」と発言し、会場を笑いで包んだ。

現在、ガールズバンド・LoVendoЯでボーカルを務める田中は「私はモーニング娘。になりたくて上京して、がむしゃらにがんばってきて、5年前にモーニング娘。を卒業して……今は“第2の道”に進んだという気持ちで活動しています。舞台に出ることによって新しい表現方法が増えるから、LoVendoЯやソロのライブで歌うときにも変化が生まれるんです。なのでお芝居も続けたいし、大好きな歌も続けていくというのが私の野望です」と目を輝かせる。そして小西は「有名になることです！」と回答し、「まずは皆さんに認められるような役者になりたいと思っております」と続けた。

最後に鶏冠井は「立ち回りや女性の舞もありますし、Wサイドストーリーでシーンもセットも照明も音響も違う、2つの作品が同時に進行しているような公演で、2倍お得です。ぜひ劇場にお越しください」と呼びかけ、取材を締めくくった。上演時間は約2時間15分。公演は5月27日まで。