9月から11月にかけて日本国内およびフランス・パリで上演される、
1989年に夢の遊眠社で初演された「贋作 桜の森の満開の下」は、作家・坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」「夜長姫と耳男」を下敷きとした作品。これまで92年、01年に上演され、昨年2017年には「八月納涼歌舞伎」にて「野田版 桜の森の満開の下」として歌舞伎化された。
本作が上演されることとなった経緯について、野田は「フランスのパリ・国立シャイヨー劇場から逆指名を受けたことがきっかけ」と明かし、「無理だろうと思いながらキャストの皆さんにオファーしましたが、これ以上ない顔ぶれになりました」と笑顔を見せる。また平成最後の年を来年に控えた今年、再び上演が決定したことに触れ、「『贋作 桜の森の満開の下』は平成を通して上演された作品だと思う」と感慨深げに述べた。
NODA・MAP作品に6回目の出演となる妻夫木は「『贋作 桜の森の満開の下』に携わらせていただけるとは夢にも思っていなかったので、不思議な気持ちです。NODA・MAP作品が持つ熱に溶かされないように、耳男役としてがんばっていきたい」と意気込みを語り、01年版に続き夜長姫役を演じる深津は「新鮮な気持ちで臨みたい。また素晴らしく強烈にカッコいいキャストの皆さんと過ごせるのが楽しみです」と期待を込めた。
宝塚歌劇団退団後、初めて男役に挑戦するオオアマ役の天海は「オファーをいただいたとき、『絶対やりたいです!』とお返事しました」とニコリ。「でもオオアマって確か、歌舞伎版で染ちゃん(当時市川染五郎、現松本幸四郎)がやっていた役? ちょっと待って、男の人の役!?」と困惑したことを明かし、会場を沸かせた。
01年版と同じくマナコ役を務める古田が「当時、野田さんが記者会見をすっぽかして大事件になりましたね。今年もがんばります」とコメントすると、野田がすかさず訂正。「記者会見の前日、古田と飲んでいたときに、『あまり(会見に)乗り気じゃない』という話をしたんですね。そうしたら古田が『じゃあ行かなきゃいいじゃないですか、僕がなんとかしておきますよ』って言って、僕はそれを真に受けてすっぽかしたんですよ。そしたら大騒ぎになってて。古田は(現場で)何のフォローもしてくれなかった(笑)」と当時の裏話を明かした。
続いて、ハンニャ役を演じる秋山は「野田さんの舞台は体力がいるので、最後までしっかり生き抜きたいと思います」とコメント。また青名人役の大倉は、現在43歳ながら今回の座組で若手であることに触れ、「フレッシュ感を出していきたいです」とはにかみ、赤名人役の藤井は「呼んでいただけて光栄です。皆さんに食らい付いていきたいと思います」と抱負を語った。
NODA・MAP作品に久々の出演となる村岡は、エナコ役で出演。「内面も身体も一括りになる野田さんの世界で、力一杯生きられたら」と展望を明かし、NODA・MAP作品初参加となる早寝姫役の門脇は、緊張の面持ちを浮かべつつも、「なかなかない経験だと思いますので、いろんなものを吸収したいです」と意欲を見せる。またエンマ役の池田とアナマロ役の銀粉蝶は共に「とにかく身体のことが心配」とコメントし、キャスト陣の笑いを誘った。
さらに本作には、本日登壇したメインキャストに加え、応募総数1000名を超える中から選出された18名のアンサンブルが出演予定。公演は、9月1日から12日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウス、9月28日から10月3日までフランス・パリの国立シャイヨー劇場、13日から21日まで大阪・新歌舞伎座、25日から29日まで福岡・北九州芸術劇場 大ホール、11月3日から25日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて行われ、国内公演のチケットは7月28日に発売。なおパリ公演は「ジャポニスム2018」の公式企画にラインナップされている。
NODA・MAP 第22回公演「贋作 桜の森の満開の下」
2018年9月1日(土)~12日(水)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
2018年9月28日(金)~10月3日(水)
フランス パリ・国立シャイヨー劇場
2018年10月13日(土)~21日(日)
大阪府 新歌舞伎座
2018年10月25日(木)~29日(月)
福岡県 北九州芸術劇場 大ホール
2018年11月3日(土・祝)~25日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
作・演出:
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