松井周演出「レインマン」藤原竜也&椎名桔平、初共演に「幸せです」

2

334

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 92 212
  • 30 シェア

7月から東京・新国立劇場 中劇場ほかで上演される舞台「レインマン」の取材会が、本日4月4日に東京都内で行われた。

舞台「レインマン」取材会より。左から椎名桔平、中越典子、藤原竜也。

舞台「レインマン」取材会より。左から椎名桔平、中越典子、藤原竜也。

大きなサイズで見る(全11件)

本作は1988年に公開されたアカデミー賞主要4部門受賞映画「レインマン」の舞台版。2006年に日本で初めて舞台化され、08年にはロンドンのウエストエンドで、ダン・ゴードン脚本により新たに公演が行われた。今回はそのウエストエンド版を、松井周の上演台本・演出により上演する。事業に失敗して破産寸前のチャーリーのもとに、自分を勘当した父の訃報が届く。莫大な遺産すべてが自分のものになると期待して帰郷するも、財産を受け取るのは兄のレイモンドだと聞かされたチャーリー。なんとか財産を手に入れようと、重度の自閉症患者である兄を施設から連れ出すことを決意するが……。

舞台「レインマン」取材会より、椎名桔平。

舞台「レインマン」取材会より、椎名桔平。[拡大]

取材会にはキャストの藤原竜也椎名桔平中越典子、そして上演台本・演出を担当する松井が出席。日本版で弟のチャーリー役を演じた椎名は、「今回は役が変わりまして兄のレイモンド役で挑戦させていただきます」と挨拶する。

舞台「レインマン」取材会より、藤原竜也。

舞台「レインマン」取材会より、藤原竜也。[拡大]

弟のチャーリー役を務める藤原は「誰もが知っているこの作品を、松井さんの演出でどのように舞台化していくのか非常に楽しみ。素敵なメンバーが集まって稽古もいいスタートが切れるんじゃないかと」と期待を述べた。

舞台「レインマン」取材会より、中越典子。

舞台「レインマン」取材会より、中越典子。[拡大]

チャーリーの恋人であるスザンナ役の中越は「映画もグッと胸にくる作品でしたが、このお二人が演じる兄弟の化学反応がとても楽しみです。その中に私も溶け込んでいけたら」と意気込みを語った。

舞台「レインマン」取材会より。好きなトランプのカードを選ぶ登壇者。

舞台「レインマン」取材会より。好きなトランプのカードを選ぶ登壇者。[拡大]

松井が「映画『レインマン』は本当に傑作だと思うのですが、舞台にするからには、生の感覚を大事にしたい。すごく強力なキャストに恵まれたので、人間の息遣いが感じられるような舞台にできたら」と抱負を述べると、藤原は「松井さんに本を書いてもらって、また新しい『レインマン』が生まれるんじゃないかなという手応えがあります」と自信をのぞかせる。松井は「このキャスト、スタッフ、チームだからこそできることを、淡々と毎日実験するように稽古して完成させたい」と付け加えた。

舞台「レインマン」取材会より。

舞台「レインマン」取材会より。[拡大]

藤原は「ありがたいことに(椎名)桔平さんが(チャーリー役を)演じられてるので、わからないことは教えてもらおうかなと思ってます。(椎名と)映画でもテレビでもなく演劇で初共演させてもらえるのは幸せなことです」と述べ、一方の椎名は藤原との共演について「まっすぐ演劇の道を歩んできたという印象があります。そういう方と舞台でご一緒できるのは幸せです」と心中を明かした。

舞台「レインマン」取材会より、椎名桔平。

舞台「レインマン」取材会より、椎名桔平。[拡大]

続けて椎名は前回出演した日本版「レインマン」を回想し「僕が弟役をやったときはお兄さん役が橋爪功さんでした。橋爪さんのダスティン・ホフマンさんにも負けない名演技を毎日見て来ましたので、逆に知らない方がやりやすいというか……それほどの演技でしたので、一度自分の中でフラットな状態に戻して、あれこれ考えていきたい。今日はポスター撮りをして、藤原くんと初めて一緒に街を歩いたので、そこで感じたものをこれからゆっくり練っていきたいです」と展望を語った。

ほぼ初対面だという藤原の印象について記者から尋ねられた椎名は「僕よりもトム・クルーズよりも男前な藤原くんですから……」と冗談交じりに紹介すると「お若いときからよく見てましたから少年というイメージでしたが、実際には大人で男性的で大きくなってるなと(笑)」と話し、藤原が「今年36歳になりますからね(笑)」と切り返す。そんな藤原も椎名について「頼り甲斐のある先輩という印象です。人間性を学んでいきたいです」と明かすと、椎名は「そこは、学ばなくていい……」とボソッとつぶやき、会場を笑いで包んだ。

舞台「レインマン」取材会より。

舞台「レインマン」取材会より。[拡大]

映画のクライマックスにちなみ、会見はカジノをモチーフとした空間で実施された。カジノの経験を聞かれると藤原は「海外旅行に行ったときに息抜きで」、中越は「外国に行ったときに。セレブになった気持ちになりますよね」と同調する。椎名は「ルーレットしかやったことないですが、絶対勝てないんだなと思いました」と苦笑いを浮かべた。

さらに登場人物のレイモンドが人並みはずれた記憶力を持つサヴァン症候群であることに話が及ぶと、椎名は「(自身には)人並みはずれた才能はないです。記憶力さえもう少しよければ……台本なんてすぐ覚えちゃうんですけど」と述べ、藤原は「僕には特殊能力はないですね。がんばるだけです!」と力強くコメントした。

また主人公のもとに莫大な遺産が舞い込む物語にちなみんで、記者から「急に大金を得たら何をしたいか?」と問われた椎名は「貯金してゆっくり考えます。若いときほど欲しいものとかないんですよ。贅沢するのかな」と考え込み、藤原は「みんなを連れて美味しいもの食べて、楽しく過ごしますかね」と即答。そして中越は「外国に島を買って、そこに家を建てて、ジェット機かヘリも買って、その免許も取りたいです」と茶目っ気たっぷりに答えた。

最後に椎名は観客に、「親と子、兄弟といった関係性の中で、強い憎しみが本当の愛情に移り変わっていく様が描かれます。どんな時代でもメッセージを届けられるような名作ですので、ぜひ観に来てください」と呼びかけ、藤原は「本当に期待されている舞台ですから、観てよかったと思って帰ってもらえる演劇を作りたいです」と会見を締めくくった。

舞台「レインマン」は、7月20日から8月4日まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演。その後、静岡、福岡、大阪、宮城、愛知を巡演する。東京公演のチケットは4月21日に一般発売。

この記事の画像(全11件)

舞台「レインマン」

2018年7月20日(金)~8月4日(土)
東京都 新国立劇場 中劇場

2018年8月7日(火)・8日(水)
静岡県 三島市民文化会館

2018年8月11日(土・祝)・12日(日)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

2018年8月14日(火)・15日(水)
大阪府 メルパルク大阪 ホール

2018年8月18日(土)・19日(日)
宮城県 名取市文化会館

2018年8月22日(水)・23日(木)
愛知県 御園座

脚本:ダン・ゴードン
上演台本・演出:松井周
出演:藤原竜也椎名桔平 / 中越典子横田栄司吉本菜穂子渡辺哲

全文を表示

読者の反応

  • 2

chie @17260611_

松井周演出「レインマン」藤原竜也&椎名桔平、初共演に「幸せです」 - ステージナタリー https://t.co/YYQ6mJBoxE

コメントを読む(2件)

関連記事

藤原竜也のほかの記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 藤原竜也 / 椎名桔平 / 中越典子 / 松井周 / 横田栄司 / 吉本菜穂子 / 渡辺哲 / レインマン の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします