昨日3月8日に京都・ロームシアター京都の2018年度シーズン(2018年4月から19年3月まで)の自主事業ラインアップ記者発表会が行われた。
会見には
会見冒頭では、まず橋本が「ラインナップのテーマとして『私たちが共有する時間』ということを考えました」とコメント。「誰もがある限られた地域、時間というものに縛られて生きているわけですが、1つの時間や場所を共有できる劇場という空間ではもう少し長い射程、過程で物を考えることができるのではないか」と続け、その思いから、レパートリー作品や地域との連携、学芸や教育の普及などに力を入れていきたいと展望を語る。またロームシアター京都オープン時に掲げた「創造する劇場、育成する劇場、交流する劇場、生活の場である劇場」という4つの目標に橋本は改めて言及し、18年度のプログラムでもそれらの目標を意識したと語った。
その後、「演劇、舞踊、音楽、総合、参加する劇場へ」という5つの枠組みに沿って演目が紹介された。ラインナップには、日本では京都でのみ上演される
次にアーティストから各作品についての説明がなされた。木ノ下歌舞伎の木ノ下は「この作品は非常に長いスパンで語り継がれてきた演目です。これまでもいろんなアーティストが手がけていますが、それはこの作品には“日本”が描かれているからだと思うんです」と説明。さらに「我々がDNAのレベルでしか受け継いでいないような、宗教観とか死生観が含まれている。この作品を糸井さんと現代の物語として描き直そうとしています」と意気込みを語った。
笠井は「自分の中では温め続けていた作品で、いつかできればという希望を持ってはいたのですが今回このような形でロームシアターで上演することになり、個人的にはとても感慨深いものがあります」と述べる。さらに「高丘親王航海記」の原作者である澁澤龍彦との親交について語り、「澁澤龍彦さんは天使のようでいて悪魔のような、存在自体が珍しい方。ダンサーである私から見てもその新体制や存在自体に惹かれるものがありました。オペラ座の怪人のように(笑)、いつまでも影響を与え続ける、“幻想の澁澤龍彦”という人物が浮かび上がってくるような作品が作れたらいいなと思っています」と言葉に力を込めた。
そして「京都に住んで17、18年になりますが、京都を題材に作品を作るのは初めてです」と挨拶したのはきたまり。「京都に住んでいると“祈る”ことがよくあって、山に対して祈る、ということも日本では強くありますよね。山に対して祈るというのはどういう心理なのか、祈るという行為はどういう身体表現なのか。念仏踊など市民が昔から作ってきた芸術を題材に、コンテンポラリーダンス作品を立ち上げます」と意気込みを述べ、会見を締めくくった。
ロームシアター京都2018年度 自主事業ラインアップ
演劇
「市民寄席」京都府 ロームシアター京都 サウスホール
第340回:2018年5月23日(水)
第341回:2018年7月25日(水)
第342回:2018年9月17日(月・祝)
第343回:2018年11月27日(火)
第344回:2019年1月27日(日)
2018年6月1日(金)・2日(土)
京都府 ロームシアター京都 メインホール
出演:京都薪能出演能楽師
2018年6月1日(金)・2日(土)
京都 平安神宮
※雨天時はメインホールで開催。
2018年6月15日(金)~17日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
作:マーティン・マクドナー
翻訳:
演出:
出演:
2018年7月6日(金)~8日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
作・演出:
翻訳:アンドレアス・レーゲルスベルガー
音楽:内橋和久
出演:マヤ・ベックマン、アンナ・ドレクスラー、トーマス・ハウザー、イェレーナ・クルジッチ、シュテファン・メルキ
※「NO THEATER」の「O」はマクロン付きが正式表記。
2018年7月18日(水)~21日(土)
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
作:
演出:
出演:
2018年8月23日(木)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
第1部:能「翁」(翁:片山九郎右衛門、三番三:茂山千三郎、千歳:橋本忠樹)、狂言「土筆」(シテ:
第2部:能「翁」(翁:井上裕久、三番三:
2019年2月3日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
原作:W.B.イェーツ
能本作者:横道萬里雄
曲節作者:観世寿夫
演出:
出演:観世銕之丞、片山九郎右衛門 ほか
2019年2月10日(日)・11日(月・祝)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
作:菅専助、若竹笛躬
監修・補綴:
上演台本:
演出・音楽:糸井幸之介
2019年2月下旬
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
2019年3月下旬
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
舞踊
「芒(のぎ)の植え付け」「踊り場・叩き場 / 田中泯 meets 中村達也」2018年6月8日(金)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
出演:
2018年9月21日(金)・22日(土)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
上演作品:「SOUNDDANCE」振付:マース・カニンガム、「STEPTEXT」振付:
出演:ロレーヌ国立バレエ団
笠井叡振付「高丘親王航海記」
2019年1月11日(金)・12日(土)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
原作:澁澤龍彦
構成・演出・振付:
出演:笠井叡、
音楽
京都市交響楽団「京都 発見!クラシックVol.8」2018年5月31日(木)
京都府 ロームシアター京都 メインホール
指揮:大友直人
管弦楽:京都市交響楽団
ゲスト:
2018年6月23日(土)・24日(日)
京都府 ロームシアター京都 ノースホール ほか
2018年9月29日(土)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
出演:原田節、中川俊郎、一柳慧、中川賢一、三浦基、地点
2018年10月29日(月)・31日(水)
京都府 ロームシアター京都 メインホール
指揮:園田隆一郎
演出:ウィリアム・ケントリッジ
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:京都市交響楽団
キャスト:
ザラストロ:長谷川顯
タミーノ:鈴木准
弁者・武士II:成田眞
僧侶・武士I:秋谷直之
夜の女王:安井陽子
パミーナ:林正子
侍女I:増田のり子
侍女II:小泉詠子
侍女III:山下牧子
パパゲーナ:九嶋香奈枝
パパゲーノ:吉川健一
モノスタトス:升島唯博
ほか
2018年12月9日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
2019年1月6日(日)
京都府 ロームシアター京都 メインホール
演出・振付:
指揮:下野竜也
出演:
オーケストラ:京都市交響楽団
2019年3月
京都府 ロームシアター京都 メインホール
総合
「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2018」2018年10月6日(土)~28日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール、ノースホール、パークプラザ、京都芸術センター、 京都芸術劇場 春秋座 ほか
・
2018年12月中旬
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
・
2019年1月中旬
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
・
2019年2月中旬
京都府 ロームシアター京都 ノースホール
参加する劇場へ
「プレイ!シアター in Summer」2018年8月14日(火)・15日(水)
京都府 ロームシアター京都 全館
参加アーティスト:
2018年8月11日(土)・12日(日)
ロームシアター京都×京都市文化会館5館連携事業 地域の課題を考えるプラットフォーム 「CIRCULATION KYOTOー 劇場編(仮)」2018年12月1日(土)~2019年3月24日(日)
京都府 京都市東部文化会館、京都市呉竹文化センター、京都市西文化会館ウエスティ、京都市北文化会館、京都市右京ふれあい文化会館 ほか
参加アーティスト:
エディトリアル・ディレクター(遠山昇司×花房観音×円居挽):影山裕樹
2018年7月~2019年3月
メンター:吉岡洋、若林朋子
通年(全4回予定)
ロームシアター京都×京都市ユースサービス協会連携事業「未来のわたしー劇場の仕事」前期(夏)、後期(冬)予定
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プレイ!シアターにてお世話になります。とても楽しみです。
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