4月から7月にかけて東京、大阪、福岡で上演されるミュージカル「1789 -バスティーユの恋人たち-」の製作発表会見が、本日2月7日に東京・LIQUIDROOMで行われた。
18世紀末、フランス革命の激動の最中に生まれた愛を描く本作。2012年にフランスで誕生し、15年4月には宝塚歌劇団月組が上演、16年には東宝版の初演が行われた。宝塚版、東宝版の初演に続いて
製作発表には小池修一郎、農夫・ロナン役の小池徹平と加藤、宮廷の侍女・オランプ役の神田と夢咲、マリー・アントワネット役の凰稀と龍、ロベスピエール役の三浦、ダントン役の
続いて登壇者たちが一人ひとりコメントを述べる。小池修一郎は初演について、「初めてのことが多かったがみんなで力を合わせて作品のカラーを、1つの舞台を作ることができた」と振り返り、本作の魅力を「ポップで弾むようなエネルギーがある」と紹介した。再演に際しては「熱を取り戻すというよりは、新たな熱を作り出していく」と力強く話し、「2年のブランクで皆さん、いろんな仕事を経験して、進む“進化”も、深めて掘り下げる“深化”もしていると思います。持っているカードのレベルが上がっていると思うので楽しみ」と期待を述べた。また新キャストについては、自分をシェフに例えながら「新鮮さを感じられるコース料理ができれば」と話し、初参加の三浦に「“りょんりょん”だよね……?」と三浦の愛称で恐るおそる呼びかけ、会場を笑いで包んだ。
続いて小池徹平は「お腹が調子悪いんですけど、ちゃんと歌えてよかった」と口火を切り、会場を和ませる。前回は初めてのWキャストに悩んだと明かしつつ、共にロナンを演じた加藤について「話しやすくて、細かくみんなの芝居を見て気遣いもできるバランサータイプで、本当に助けられた」と述べた。また再演に向けては「何も心配していない。前回の絆をより深めて高めていきたい」と力強く語った。加藤は「わからないことやできないことに1人ひとり向き合いました」と初演を振り返る。ダンスに苦労したと言う加藤は「徹平ちゃんとダンサーのみんなに教えてもらいながら悪戦苦闘した。ダンスの精度を上げて、見栄えを高めていきたい」と目標を述べ、再演に向けて「更に超えていかなければならないという覚悟が必要」と意気込んだ。
神田は宝塚歌劇団出身の共演者が多いことに触れながら、「皆さん所作がとても綺麗で、目を皿のようにして見ていました」と初演時のエピソードを明かす。また「初演の皆さんと会うと“帰ってきた感”があって。懐かしいな、始まるんだなという気持ちになって、楽しみです」と感慨深げに話し、「初演よりも強く、ピーンと1本芯が通ったオランプを演じたい」と意気込みを語った。夢咲は「もう一度この役をやれるのがすごくうれしい」と喜びを語る。再結集したキャストたちとの共演について「いろんなものがよみがえってくるというか、私の中で大切な作品だと改めて実感しました」とコメントし、「2年前には見えなかったものを新しく発見して自分なりに成長できるように、一生懸命皆さんと1つのものを作りたい」と抱負を述べた。
初参加の三浦は小池徹平の「お腹の調子が悪い」という発言に触れ、「僕はオーディションの次の日から2日ほど、病院に3軒通いまして……。『得体の知れないストレス』と言われました」と明かし、会場に大きな笑いが起きた。また三浦は子供の頃から母に「帝国劇場に立ってほしい」と言われていたと言い、「楽しみでなりません。一生懸命務めさせていただきます」と意気込みを述べた。昨年2017年の「レ・ミゼラブル」で革命家・アンジョルラス役、「スカーレット・ピンパーネル」でロベスピエール役を演じた上原は、「ご存知の通り、僕はだいぶフランスで革命やってまして」と話し、会場の笑いを誘った。また「初めて会う人もいますが、ストレスを与えすぎないようにがんばります」と三浦に視線を送り、笑顔を交わした。次に渡辺は「また小池先生のもとで鍛えられ、長いロングランをみんなで乗り切る、素晴らしい道を歩んで行けるんだなという思いでいっぱい」と再演の喜びを述べる。また「『ストレスを与えないように』とダントンが言いましたが、デムーランは間に入って中立を保てるようにがんばりたい」と役になぞらえて抱負を述べ、「いろんな人に観ていただき、“1789旋風”で革命を起こしたい」と力強く語った。
宝塚版の2015年「1789」でロナン役を演じた龍は、「再びこの作品に巡り合えたことをうれしく思います。皆さん懐かしいとおっしゃいますが、私も違う意味で懐かしい」と述べる。宝塚歌劇団退団後、初めて女性の役を演じることについては「とにかく女に見えるように努めたい」と述べ、「マリー・アントワネットに集中したい」と意気込んだ。凰稀は全員のコメントを受けて「以下同文です。皆さんが言ってくださいましたので」と笑顔を見せた。さらにロックナンバーが多く登場する本作の楽曲に触れながら「軽い音楽だからこそ中身の芝居をしっかりやらなければならない」と語り、「新しい気持ちで役を深めたいと思います」と意気込んだ。
最後に小池徹平と加藤が登壇者を代表して挨拶した。小池は「仲のいいカンパニーで、コミュニケーションがとりやすくて全員同じ方向を向けた。新キャストの皆さんを含めてこの空気を一層高め、最高の革命を起こしたい」と笑顔で述べる。続けて加藤が「小池先生自身の作品への思いや意図をもう一度考え、より進化、深化をさせていきたい。生まれ変わった『1789』をお届けできたら」と力強く思いを語り、会見を締めくくった。
本作は4月9日から5月12日まで東京・帝国劇場、6月2日から25日まで大阪・新歌舞伎座、7月3日から30日まで福岡・博多座で上演される。
ミュージカル「1789 -バスティーユの恋人たち-」
2018年4月9日(月)~5月12日(日)
東京都 帝国劇場
2018年6月2日(土)~25日(月)
大阪府 新歌舞伎座
2018年7月3日(土)~30日(月)
福岡県 博多座
潤色・演出:
キャスト
ロナン:
オランプ:
マリー・アントワネット:
ロベスピエール:
ダントン:
デムーラン:
ソレーヌ:
アルトワ:
ラマール:
フェルゼン:
ペイロール:
※高橋祥太の「高」ははしごだかが正式表記。
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- 帝国劇場『1789 -バスティーユの恋人たち-』
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