ミュージカル「マタ・ハリ」が、大阪公演を経て本日2月3日に東京・東京国際フォーラム ホールCにて開幕。これに先駆け、昨日2日に公開ゲネプロが行われた。
本作は
舞台は1917年のヨーロッパ。マタ・ハリはオリエンタルな魅力とダンスで、ヨーロッパ中の人気を博している。フランス諜報局のラドゥー大佐は、第一次世界大戦の最中でも国境を越える自由を手にしていたマタに目を付け、彼女の過去の秘密をちらつかせてスパイになることを要求する。同じ頃、マタは軍のパイロット・アルマンに出会い、恋に落ちるのだった。
黒と灰色を基調とした舞台装置や民衆のくすんだ色味の衣装が、第一次世界大戦の真っ只中にある時代の閉塞感や重苦しさを表現。その中に、ビーズや金糸に彩られた華やかな装束を纏って踊るマタが、鮮烈に浮かび上がった。またアルマンとマタが屋上で日の出を眺める場面では、虹色の照明に照らされた舞台上で人々が笑顔で踊り、戦争のない世の中の“普通の幸せ”に思いを馳せる2人の、束の間の希望が描かれた。
柚希は劇中に何度も挿入される「寺院の踊り」のシーンで、妖艶さと神聖さを併せ持った、しなやかなダンスを披露。壮絶な過去により孤独を抱えていたが、アルマンとの出会いで愛に目覚めていくマタの心の動きを繊細に表現した。一方の加藤は、初めは任務遂行のためにマタに近づくが、生い立ちを知るにつれ彼女を本当に愛してしまうアルマンの思いを爽やかに演じる。出征を怖がる部下ピエールを励ます場面では、力強い歌唱に優しさと実直さをにじませ、観客を魅了した。さらにスパイとして利用しようとマタに接触するが、彼女に心惹かれ、次第に執着を露わにするのはラドゥー役の佐藤。重厚な低音とパワフルな高音を響かせて、任務と愛情に揺れるラドゥーの思いを表現した。
上演に際し石丸は「戦争の残酷さの中で、いかにして優しさが生きる希望として生まれるか、そして彼らの中にどのような愛と裏切りが生じるか、それでも人はどう生き抜こうとするか、ということを描きたいと思います」とコメント。柚希は「マタ・ハリのダンスについては、ただ振りを踊るのではなく精神性の高い神に捧げるダンスである一方で、お客様に楽しんでいただけるエンターテイメント性も持たせる、その2つの兼ね合いを大切にしたいです」と語り、加藤は「第一次世界大戦中に生きている、ということではなく“生きる”という想い、力強いエネルギーを現代の皆さんに感じて頂きたいと思います」と意気込みを述べている。上演時間は、休憩25分を含む約3時間。公演は2月18日まで。
石丸さち子コメント
韓国で観劇した際ドラマチックで、強いパッションの芝居に感動しました。強いパッションはそのままに、日本人ならではの繊細さとゆらぎのようなもの、両極を取り込もうと思っています。またフランク・ワイルドホーンさんの音楽はとてもダイナミックで、歌っている間に次の世界、また次の世界へと連れていかれるような大きなジャンプがあり、一方でロマンティックでもあるため、この2つを最大限に活かせるようにしたいです。そして美しい男と女がヨーロッパ中が疲弊した第一次世界大戦の中で、ボロボロになりながらもどのように生き抜こうとしたか、という強さをしっかりと描きたいと思います。美しさと醜さ、そして優しさと残酷さのような両極面を世界は常に持っていると思いますが、舞台の中ではその両極が見られると思います。戦争の残酷さの中で、いかにして優しさが生きる希望として生まれるか、そして彼らの中にどのような愛と裏切りが生じるか、それでも人はどう生き抜こうとするか、ということを描きたいと思います。
柚希礼音コメント
全てが挑戦ですが、マタ・ハリになり切っていきたいと思います。壮絶な生い立ちがあり、“生きる”という所にとても強く向かっている女性なので、思い切り生き抜いて、“マタ・ハリにしか見えない”と思ってもらえるよう頑張りたいです。マタ・ハリのダンスについては、ただ振りを踊るのではなく精神性の高い神に捧げるダンスである一方で、お客様に楽しんでいただけるエンターテイメント性も持たせる、その2つの兼ね合いを大切にしたいです。気を引き締めてマタ・ハリの半生を思いっきり壮絶に勇敢に生きたいと思います。
加藤和樹コメント
稽古では同時進行で二役を創っていきました。今は自分でも思ったより混乱はなく、それぞれの役の芯、心情の部分は全く迷いはありません。メンバーと創りあげて来たものがあるので、それをいかに舞台で出せるかがとても楽しみで、是非二役とも観て頂きたいです。
第一次世界大戦中に生きている、ということではなく“生きる”という想い、力強いエネルギーを現代の皆さんに感じて頂きたいと思います。
ミュージカル「マタ・ハリ」
2018年1月21日(日)~28日(日)※公演終了
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
2018年2月3日(土)~18日(日)
東京都 東京国際フォーラム ホールC
脚本:イヴァン・メンチェル
作曲:
作詞:ジャック・マーフィー
訳詞・翻訳・演出:
出演:
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和輝純怜 @sumile637smile
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素敵な舞台写真いっぱい❣️
ありがたき幸せ😭💕
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