「マディソン郡の橋」山口祐一郎の笑顔に、涼風真世「照れるなあ!」

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2月から4月にかけて東京、大阪で上演されるミュージカル「マディソン郡の橋」。開幕に先駆け、本作に出演する山口祐一郎涼風真世の合同取材会が、本日1月30日に東京都内で行われた。

ミュージカル「マディソン郡の橋」合同取材会より、左から涼風真世、山口祐一郎。

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ミュージカル「マディソン郡の橋」チラシ表

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ロバート・ジェームス・ウォラーによる同名小説を原作に、1995年にはクリント・イーストウッド監督により映画版も制作された本作。ミュージカル版では、脚本をマーシャ・ノーマン、音楽・詞をジェイソン・ロバート・ブラウンが手がけ、2014年にトニー賞(オリジナル楽曲賞、編曲賞)を受賞した。荻田浩一が演出を務める今回のキャストには山口と涼風のほか、彩乃かなみ石川新太、島田彩、加賀谷一肇、戸井勝海伊東弘美石川禅が名を連ねた。

ミュージカル「マディソン郡の橋」合同取材会より、左から涼風真世、山口祐一郎。

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アメリカ・アイオワ州を舞台に、平凡な主婦と中年カメラマンの大人の恋を描く本作。カメラマンのロバートを演じる山口は「原作にしても映画にしても、これまでたくさんの方々に愛されてきた作品で、ご覧になった方がそれぞれ、そのときの自分の思いや立ち位置によってまったく違うものを感じてこられたと思うんです。ですので、『この作品のここが魅力です』とこちらが提示するのではなく、僕自身『何が起こるんだろう』と思いながら毎日稽古している感じですね」と本作の魅力を語る。主婦のフランチェスカを演じる涼風は、本作で描かれる恋について「大人の初恋、純愛だと思います」と話し、「4日間の恋のあと、フランチェスカはロバートとの純愛を胸に、その後の人生を大切に生きていけたのではないかなと思ってお稽古に励んでいます」と言葉に力を込める。すると山口が「きっと皆さんの中にも、日常生活とは別に、忘れられない人がいますよね」と記者たちに目を向け、微笑んだ。

ミュージカル「マディソン郡の橋」合同取材会より、左から涼風真世、山口祐一郎。

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出演に際して実際に現地を訪れたと言う山口は、アイオワの風景や人々の暮らしぶりなどを語りつつ、本作の舞台である1960年代は女性への抑圧や性別による役割分担の意識が強かったことにも言及。また「ロバートはカメラマンで、一般的な社会規範のギリギリを生きている人物。家族もなければ、コミュニティのメンバーとしての役割もない。そんな彼の持っている疎外感とか孤独感は、皆さんにも共感していただけるのではないかなと思いますね」と自身が演じる役について語る。さらに「そんなロバートに出会ってしまったフランチェスカに、稽古の中でいつも『僕が現れてしまったばっかりに……』って感じてしまうんです」と山口が涼風に目線を送ると、涼風は静かに微笑みを返した。

涼風は自身の演じるフランチェスカを「イタリアのナポリ出身で、夫と子供と一緒に何不自由なく暮らしている人物。何かが起きてほしいわけではないけれど、皆様もきっと日々の生活の中で感じているような“何か”を持って生きている女性です」と分析。さらに「私はこう見えて田舎育ちなのですが、それもあってか、自分とフランチェスカにはどこか似たところを感じるんです」と語り、「みなさんがどう捉えられるかは未知の世界ですが、私が舞台に立つ姿がフランチェスカであればいいなと思っています」と思いを述べた。

また互いの素の魅力を問われると、山口は「いいものって自然に見えるんですよね。皆さんぜひ、涼風フランチェスカが無意識で使っているテクニックを盗んでください(笑)」と語り、記者たちの笑いを誘う。その言葉に恐縮した涼風が「何度か共演している中で、こんなに間近に山口さんを感じられるのは初めてなので、ドキドキしています」と述べると、山口が「僕もです!」と微笑みを返し、その笑顔に恐縮した涼風が「もう、今顔が見られません! これが純愛なのかもしれないです! 照れるなあ!」と茶目っ気たっぷりに頭を抱え、会見場は大きな笑いに包まれた。

ミュージカル「マディソン郡の橋」合同取材会より、左から涼風真世、山口祐一郎。

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稽古の中で印象的だった場面について、山口は「この作品の中には個人的にもフィットするセリフがたくさんあります。が、それはパーソナルな部分なのでできれば触れたくない(笑)」と告白。続けて「夜中に台本を読み返していて、稽古でセリフが引っかかった理由を考えてみると、僕自身に理由があった、ということがよくありました。日常生活では無視していたことを、そのセリフをきっかけに『祐一郎くん、君はまだこれにこだわっているじゃないか』と自問自答する、そういうセリフがいっぱいあるんです。実際にご覧になっていただいて、ちょっと僕の汗の量が増えたときに、ここかな? と思ってほしい」と笑顔を見せた。

ミュージカル「マディソン郡の橋」合同取材会より、左から涼風真世、山口祐一郎。

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最後に涼風が「生まれて初めて、『演劇とはこういうものだ』とか、『演じるとはこういうことだ』とか、『ミュージカルとはこうなんだ』とか、そうではないところからスタートしています。自分がどうなるのか、まだわからない。ぜひ劇場に足をお運びください」と意気込みを語ると、山口が「以下、同文です!」と笑顔で続け、2人の仲睦まじさを感じさせた。

本作は2月24日から26日まで東京・シアター1010でプレビュー公演が行われた後、3月2日から21日まで東京・シアタークリエ、3月28日から4月1日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。

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ミュージカル「マディソン郡の橋」

2018年2月24日(土)~26日(月)※プレビュー公演
東京都 シアター1010

2018年3月2日(金)~21日(水・祝)
東京都 シアタークリエ

2018年3月28日(水)~4月1日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

脚本:マーシャ・ノーマン
音楽・詞:ジェイソン・ロバート・ブラウン
原作:ロバート・ジェームス・ウォラー
演出:荻田浩一
出演:山口祐一郎涼風真世 / 彩乃かなみ石川新太、島田彩、加賀谷一肇 / 戸井勝海伊東弘美 / 石川禅

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