千葉県流山市を舞台とした本作は、4人の若者と、彼らを取り巻くろくでもない人々を描いた青春群像劇。出演には
まずはじめにフォトコールで公開されたのは、田畑典子(宮下)が営むスナックでのワンシーンだ。足立(太賀)がカラオケで熱唱するも、高橋(賀来)と古川(若葉)は会話に夢中で興味を示さない。続くファミレスのシーンには、伊藤(柄本)と野宮直樹(駒木根)の2人が登場。先刻ゲームセンターで出会ったばかりの野宮に、伊藤は「病院に行きたいから保険証を貸してくれないか」と迫る。
そして満が暮らす高橋家のシーンへ。古川(若葉)がアントン・チェーホフ「三人姉妹」のアンドレイのセリフを暗唱していると、満の兄・国男(皆川)がやってくる。2人が去ったあと、ダイニングに現れた満(賀来)は、足立の妻・美咲(小野)に電話をかけ始め……。
千葉県船橋市を舞台とした「同じ夢」や「世界」、小さな町で起こった悲喜劇を描く「鳥の名前」など、近年の赤堀作品のエッセンスがちりばめられた本作。それぞれが鬱屈とした思いを抱えながら、地方都市でくすぶっている4人の若者の行く先を劇場で見届けよう。
フォトコール後に行われた囲み取材には、賀来、太賀、柄本、若葉、皆川の5人が出席。本作が制作されたきっかけについて、賀来は「太賀と『何かやりたいね』と話していて、本作のプロデューサーに『太賀との芝居、作ってくださいよ』とお話したら、本当に実現して。言ってみるもんだなと思いました(笑)」と説明し、「共演者、スタッフの方々も素晴らしい人たちばかり。いい初日を迎えられそうです」と手応えを明かす。
これを受け、太賀は「やりたい人と一緒に仕事ができるのは、本当にうれしいこと。稽古でできる限りのことはやったので、自信を持って本番に臨みたい」と意気込みを語り、柄本は「知り合いばかりだったので、楽しい現場でした」と稽古を振り返る。若葉は公私ともに関係の深い賀来、太賀、柄本の3人に視線を送りつつ、「3人に全部言われちゃったんですけど……最善を尽くせるようがんばります」と抱負を述べた。
続く皆川は控えめに微笑みながら、「“品のいい若者たち”に囲まれて若返りました。がんばります」とコメント。また記者から「今年はどんな年だったか」と問われた皆川は、最近ウサギを飼い始めたエピソードを披露。「ウサギの名前はうさ太郎」「血統書付きだと思ったら雑種だった」と答え、共演者たちの笑いを誘う。最後に賀来が「『流山ブルーバード』は、流山に住むちょっとダメな人たちの日常を覗き見しているような感覚になれる作品。どの世代でも楽しめる作品になっているので、ぜひ観に来てください」と観客にメッセージを送り、会見を締めくくった。
本多劇場での公演は12月27日まで。2018年1月からは島根、大阪、広島、静岡、東京(大田区)で上演される。
M&Oplaysプロデュース「流山ブルーバード」
2017年12月8日(金)~27日(水)
東京都 本多劇場
2018年1月11日(木)
島根県 島根県民会館 大ホール
2018年1月13日(土)・14日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ
2018年1月16日(火)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
2018年1月18日(木)
静岡県 浜松市浜北文化センター 大ホール
2018年1月20日(土)・21日(日)
東京都 大田区民プラザ 大ホール
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