「Discover Nelly Arcanーネリーを探してー」のプロジェクト発表会見が本日10月2日に東京・カナダ大使館 オスカー・ピーターソンシアターにて行われた。会見にはPARCO Production「この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」に出演する
「小説+映画+舞台 秋のエンタメ 三ヶ月連続企画」と銘打ち、パルコ株式会社により9月から開催されている「Discover Nelly Arcanーネリーを探してー」は、カナダ・モントリオール出身の女性作家ネリー・アルカンにフォーカスしたプロジェクト。9月に彼女のデビュー作「ピュタン~偽りのセックスにまみれながら真の愛を求め続けた彼女の告白」がパルコ出版から発売され、10月には映画「
舞台版の脚本翻案・演出を手がけるマリー・ブラッサールは、モントリオール出身の女優、作家、演出家。2013年にネリー・アルカンによるテキストのコラージュを作成した舞台をモントリオールで初演した。今回の日本版では、6人の女優と1人のダンサーにより、日本語で上演される。
本作では舞台空間がそれぞれテーマを持った数個の部屋に分けられ、1部屋に1人ずつ、俳優が配される。マリー・ブラッサールは「俳優たちはお互いのことを一切見られません。歌のパートでは一緒に歌ったりすることはありますが、部屋の正面にはガラスがあるので、劇中でお互いを感じることはありません」と説明する。
“死の魅力”をテーマにした「影の部屋の女」を演じるのは松雪。「マリーさん演出のもと、ここに並ぶ皆さんとこの素晴らしいプロジェクトに参加できることがうれしいです。綿密に繊細に作り上げていく舞台です。非常に集中力が必要となる作品なので、皆さんとしっかりと稽古し、素晴らしいものにできるようにします」と落ち着いた声で意気込みを述べる。
“宇宙、星、自然について”がテーマの「天空の部屋の女」を演じる小島は、「長年舞台に立たせていただいていますが、これほど人と会話しない舞台は初めてで、私自身どうなるのか、ワクワクしています」と続ける。
“運命とジャンルの混乱”について追求する「神秘の部屋の女」は初音。「美しく、そしてとても強い俳優達の中で、自分がどれだけ成長できるか。マリーの演出のもと、毎日一瞬一瞬を大事に吸収したいと思います」と真摯に述べる。
“信仰と狂気について”を描く「ヘビの部屋の女」は宮本。「一生のうち何回巡り会えるか、という役だなと思います。稽古は真綿で首を絞められるような感じで(笑)、みんなで苦しみを共有しながら、でも女だけの稽古というのはとても楽しいので、その中からネリー・アルカンが生きていたということを、いろいろな人に伝えられたらなと思っています」と語る。
“幻想、イメージと肉体のこと”に迫る「幻想の部屋の女」を演じるのは2度目の舞台出演となる芦那。「最初はとても緊張していたのですが、先輩方の胸を借りて、いい舞台にできるように自分も成長していきたいなと。本番を楽しみにしていてください」と笑顔で述べる。
ダンサーの奥野が登場する「失われた部屋」は、“放浪、孤独、苦しみについて”がテーマ。「女優さん達と活動するのは初めてで新鮮に向き合わせていただいております」と言い、「人としても表現者としてもキャリアのある方たちから影響を受けて、自分のダンス人生にとっても大きな経験になるだろうと思っています」と意欲をのぞかせる。
霧矢は、“家族の絆と血縁のこと”がテーマの「血の部屋の女」。「稽古初日からマリーさんととても綿密で楽しいディスカッションを続けています。マリーさんは、『ネリーの人生に光を当てるような作品にしたい』とおっしゃっていたので、共演者の皆さんの中、自分なりの光を発することができるようにがんばりたいです」と挨拶した。
1週間稽古しての実感について、松雪が「マリーさんは『こうしてください』ではなく、『それぞれの感性で生み出していってほしい』とおっしゃいます。部屋は別々ですが、全員で力を合わせなきゃいけないパートもあるので、お互いの信頼関係が大事です」と述べると、キャストは全員大きく頷いた。さらに「ご自分も女優さんだからだと思いますが、すごく繊細で伝えてくださる言葉が体に入って来やすい」と小島が述べると、「マリーのスマイルが素晴らしくて。女たちの中で大変だろうなって思われるかもしれませんが(笑)、皆さんお優しくて、毎日楽しいです」(初音)、「マリーさんがそれぞれの俳優の違いを楽しんでくださり、答えを押し付けず一緒に新しいことを発見しようとしてくださるのがうれしい」(宮本)、「私が持って行ったいろいろな提案を肯定してくださる。『それはいいわね』ってところから始まるので、意見が出しやすいです」(芦那)、「自然にみんなのことを知りながら稽古を深めてくださるのが素晴らしい」(奥野)、「丁寧に導いてくださり、私たちがイメージしやすいように導いてくださる。“褒めると伸びる役者”としてがんばろうと思います(笑)」(霧矢)と、キャストはマリーへの信頼や稽古の充実を口々に語った。
公演は、11月4日から19日まで東京・天王洲 銀河劇場、11月23日に広島・JMSアステールプラザ 大ホール、11月25・26日に福岡・北九州芸術劇場 中劇場、12月5・6日に京都・ロームシアター京都 サウスホール、12月9・10日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて行われる。
※初出時、タイトルに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
PARCO Production「この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」
2017年11月4日(土)~19日(日)
東京都 天王洲 銀河劇場
2017年11月23日(木・祝)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
2017年11月25日(土)・26日(日)
福岡県 北九州芸術劇場 中劇場
2017年12月5日(火)・6日(水)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
2017年12月9日(土)・10日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
原作:ネリー・アルカン
翻案・演出:マリー・ブラッサール
翻訳:岩切正一郎
振付:アンヌ・テリオール、
音楽:アレクサンダー・マクスウィーン
出演:
※初出時より、北九州公演の会場が変更されました。
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芦那すみれ
昨日、東京・カナダ大使館オスカー・ピーターソンシアターにて行われた
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