燐光群35周年の第1弾に、坂手洋二「クジラとの旅の、新たな結実となるだろう」

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燐光群「くじらと見た夢」が、11月から12月にかけて、東京・愛知・大阪・岡山にて上演される。

燐光群 創立35周年記念公演 Vol.1「くじらと見た夢」チラシ表

燐光群 創立35周年記念公演 Vol.1「くじらと見た夢」チラシ表

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今年創立35周年を迎えた同劇団の、記念公演第1弾となる本作。これまでにもクジラと捕鯨に関する作品を手がけてきた坂手は、上演に向けて「『くじらと見た夢』は、私と燐光群による四半世紀にわたるクジラとの旅の、新たな結実となるだろう」と意気込みを述べている。

坂手洋二コメント

沖縄でのイルカ(ヒートゥー、ピトゥ)漁は、伝統的なものとして知られているが、戦後の一時期、名護西岸で本格的な捕鯨をしていたことを、最近になって知った。十五年近くにわたって、年間数十頭のザトウクジラを捕っていたのだ。昭和二十六年、「初めての捕鯨」と思しき漁に参加した漁師に、詳しく話を聞いた。
名護東岸、島の反対側に位置する海では、米軍基地キャンプ・シュワブに、普天間基地代替施設としての空港建設が強行されようとしている。同じ名護市なのに、海の風景はまったく違うのだ。
昨冬、かつて「くじらの墓標」を書くため訪れた捕鯨村・鮎川を、震災後には初めて、再訪した。津波の猛威を受けた町並みはすっかりなくなってしまったが、捕鯨は今も続けられていた。 『南洋くじら部隊』の舞台、レンバダ島の捕鯨村ラマレラを、久しぶりに訪れた。電気も電話も貨幣経済もなかった暮らしは近代化の洗礼を浴び、変わってしまった。それでも漁師たちはクジラを捕り続けている。 そして、映画「ザ・コーブ」等によってイルカ漁が国際的な非難を浴びた和歌山・太地に、初めて行った。
捕鯨反対運動は沈静化していたが、それとは無関係に、人々は未来を見つめていた。
私の中で何かが繋がった。捕鯨に携わる家族たちの「伝承」と「共存」の物語が、くっきりと浮上してきた。
「くじらと見た夢」は、私と燐光群による四半世紀にわたるクジラとの旅の、新たな結実となるだろう。

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燐光群 創立35周年記念公演 Vol.1「くじらと見た夢」

2017年11月17日(金)~26日(日)
東京都 座・高円寺1

2017年12月12日(火)・13日(水)
愛知県 愛知県芸術劇場 小ホール

2017年12月15日(金)~17日(日)
大阪府 AI・HALL

2017年12月19日(火)
岡山県 岡山市立市民文化ホール

作・演出:坂手洋二
出演:佐々木梅治、Benjamin Beardsley、円城寺あや、南谷朝子、中山マリ、鴨川てんし、川中健次郎、猪熊恒和、大西孝洋、杉山英之、東谷英人、武山尚史、山村秀勝、樋尾麻衣子、宗像祥子、田中結佳、秋定史枝、橘麦、中瀬良衣

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