10月に上演される「トロイ戦争は起こらない」の制作発表会が、7月29日に東京・新国立劇場のリハーサル室で行われた。
本作は小説家・劇作家であり、フランス外務省の高官としても活躍したジャン・ジロドゥが、ナチスドイツが台頭する1935年のパリで書き上げた作品。古代ギリシャのトロイ戦争を通じ、人間の愚かさや平和への望みを描き出している。今回は岩切正一郎の新訳で上演され、開場20周年を迎える新国立劇場の2017/2018シーズンのオープニングを飾る。
発表会には演劇芸術監督の
続いて、制作発表会に不参加となった演出の
主人公であるトロイの王子・エクトールを演じる鈴木亮平は「この作品は限りなく現代に近い戦争について描かれていて、むしろ作者のジロドゥさんに興味を持ちました。普通の感覚では間違っていると言える戦争が、どの角度で見た時に正しいものになってしまうのか見つけていきたいと思います」と述べ、「深い衝撃を与えられるような作品になると思います。楽しみにしてください」と観客に呼びかけた。
ギリシャの王妃・エレーヌ役を演じる一路は「憧れの劇場で、ようやくご一緒できる憧れの栗山さんと、本当に素敵な環境で新しい舞台に挑戦できることをとても幸せに思っています」と感慨深げ。エクトールの妻・アンドロマック役を演じる鈴木杏は「台本を最初に読んだ時は胸をキリキリと痛むような気持ちになったけれど、意外に笑えるシーンもあり、題材が重い作品だけにそういう部分も大切にしていきたいです」と意気込みを述べた。ギリシャの英雄・オデュッセウス役を務める谷田は「自分はギリシャ作品を演じるのは2度目で、とにかく女性が強いと感じました。強い女性に負けないように強いオデュッセウスを演じていきたい」と抱負を語った。
エクトールの母・エキューブ役を演じる三田は「エキューブは非常にエスプリの効いた、いわゆる『お母さん』という感じの母親ではない。いつも冗談や皮肉を言っていて、なんとなくフランス人の感じがします。舞台を50年やってきて初めて出会うキャラクターのように思います。不安と興奮、そして喜びを感じています」と感慨を口にした。
公演は10月5から22日まで東京・新国立劇場 中劇場、10月26・27日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演される。チケットの一般販売は8月6日にスタート。
新国立劇場 開場20周年記念 2017/2018シーズン「トロイ戦争は起こらない」
2017年10月5日(木)~22日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
2017年10月26日(木)・27日(金)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
作:ジャン・ジロドゥ
翻訳:岩切正一郎
演出:
出演:
新国立シアタートーク
2017年10月9日(月・祝)公演終了後
東京都 新国立劇場 中劇場
出演:鈴木亮平、一路真輝、鈴木 杏、谷田 歩、
司会:
※要本公演チケット。入場無料。満席の場合、制限有。
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