「ビリー・エリオット」ビリーズがパフォーマンス初披露「とてもイイ気分」
2017年2月20日 21:39
1 ステージナタリー編集部
ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」の製作発表記者会見が、2月18日に東京・品川プリンスホテル クラブeXにて行われた。
会見冒頭では、昨年末に主役のビリー役に選ばれた加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹の4名が登場。「Electricity」のパフォーマンスを初披露した。感想を求められると、加藤航世は「舞台に出る前はすごく緊張していたんですけど、踊っていたらすごく楽しくなってきて、最後は拍手ももらえたので、すごく楽しかったです」と笑顔を見せる。木村咲哉も「最初は緊張していたんですけど、踊ってる間にどんどん緊張を忘れてって、自分でもいい踊りができたと思うので、良かったです」と続ける。前田晴翔は「緊張していて、あんまり覚えてないんですけど……とてもイイ気分でした(笑)」と返答し、会見場を和ませる。未来和樹は「これまで長い間、4人でコツコツと練習をがんばってきました」と、2015年11月からスタートした“長期育成型オーディション”を振り返りつつ「それが今日、こうしてひとつの形となって、皆さんに披露できたことに、とっても感動しました」と感慨を述べた。
続けて大人キャストが登場。ビリーの父親役を演じる吉田鋼太郎は第一声で「今、僕らも上の席から彼らの踊りを見ていたんですけれども、みんな泣いてました、感動して」と“ビリーズ”たちのパフォーマンスを讃える。また「ビリーがお父さんから『絶対に踊るな』と言われたあとに、ほぼ叫びながら、絶叫しながらタップを踊り狂うところがありまして、僕はそのシーンが大好きなんです。何と言いますか、やはりイギリスはシェイクスピアを生んだ国だな、と」と語り、ただ踊るだけ、「ただ歌うだけではない、『今、自由になりたい』『今、何かを主張したい』『今、何かを叫びたい』、そういうのがもっとワーっと前面に出てくるような芝居になればいいなと思います」と作品への抱負を語った。
吉田とWキャストで父親役を演じるのは、今回が初ミュージカルの益岡徹。「先ほど4人のビリーの踊りを見ていたら気持ちが高揚して、吉田さんもおっしゃってましたけども、僕も、みんなも涙ぐんでいました。自分の世界に今までなかったものの中で生きていくんだ、という実感のようなものを、今はすごく感じています。なにしろ初めてですので、いい練習といい稽古と、色々積み重ねていきたいと思っています」と意気込みを述べた。
ビリーに大きな影響を与えるウィルキンソン先生役には柚希礼音と島田歌穂。柚希は「私もこの作品を観たとき、本当に色んなところで涙して、『人が夢を持っている姿を見ると、なぜこんなに心が動かされるのだ』と思うくらい感動したので、関われて本当に幸せに思っています」とコメント。ブロードウェイでロングランがスタートして間もないころに舞台を観た島田は「『あの映画がこんなにすごいミュージカルになってしまったんだ!』って、感動しすぎて、しばらく席から立ち上がれなかったことを覚えています」と振り返りながら「私も精いっぱい、いただいたチャンスに感謝して演じさせていただきます」と真摯に語った。
また、オールダー・ビリー役の栗山廉は、自身がバレエを始めて間もないころにアダム・クーパーが同役を演じていたと語り、「その役に衝撃を受け、とても憧れたので、今回はビリー役のみんなに憧れてもらえるような踊りをしたいなと思っています」と決意を述べる。Wキャストの大貫勇輔も4年前にロンドンで観た衝撃を語りつつ「僕もこれからの数か月、もっともっとトレーニングをして、憧れてもらえるようなダンサー、俳優になれるよう精進するので、(ビリー役の4名に向かって)よろしくお願いします」と若き共演者たちに挨拶した。
今回、大人キャストも海外スタッフとのオーディションで選ばれた。その感想を聞かれると、吉田は「いや……そのときは精一杯だったので、あんまり覚えていません(笑)」、益岡は「課題曲2曲のうち1曲歌ったらもういいよみたいな感じになって。若干ショックを受けた覚えがあります(笑)」とそれぞれに笑顔で振り返る。柚希は初めてのオーディションに緊張したと語りつつ「オーディションなのにお稽古みたいなことをしてくださったことがとても印象的です」と語り、島田も「本当にその場でお稽古をしていただいたような感覚で、すごくいっぱい発見をさせていただいた、とても感動的なオーディションでした」と語った。
最後におばあちゃん役の久野綾希子と根岸季衣からビリーズの4人に、「ここまで自分を信じてこられたなら、最後まで信じられると思うので、一緒に怒られながらやっていきましょう(笑)」(久野)、「おばあちゃんとしてできることは、せめて2人の芝居の時に安心してできるように、そこでは心配がないようにしてあげられたらな、と。おばあちゃんとのシーンに来るとちょっとホッとするな、という感じになったらいいなと思います」(根岸)と声を掛け、会見は終了した。
ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」は、2000年に公開されたヒット映画「BILLY ELLIOT」(邦題「リトル・ダンサー」)を原作とするミュージカル。2005年にロンドン・ウエストエンドで開幕し、2006年にはローレンス・オリヴィエ賞4部門受賞、その後ブロードウェイに進出し、2009年にトニー賞で10部門を受賞した話題作で、今回が日本初演となる。
ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」
2017年7月19日(水)~23日(日)※プレビュー公演
2017年7月25日(火)~10月1日(日)
東京都 TBS赤坂ACTシアター
2017年10月15日(日)~11月4日(土)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
ロンドンオリジナル・クリエイティブ・スタッフ
脚本・歌詞:リー・ホール
演出:スティーヴン・ダルドリー
音楽:エルトン・ジョン
振付:ピーター・ダーリング
日本公演スタッフ
翻訳:常田景子
訳詞:高橋亜子
出演
加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹 / 吉田鋼太郎、益岡徹 / 柚希礼音、島田歌穂 / 久野綾希子、根岸季衣 / 藤岡正明、中河内雅貴 / 小林正寛 / 栗山廉、大貫勇輔 ほか
全文を表示
ステージナタリー @stage_natalie
「ビリー・エリオット」ビリーズがパフォーマンス初披露「とてもイイ気分」 https://t.co/MkD4zLkfuv https://t.co/Vs19zA6HYq