「お気に召すまま」メイヤーが柚希を「才能豊かでファニー、勇気ある人」と絶賛

6

995

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 146 360
  • 489 シェア

2017年1月4日から2月4日まで東京・シアタークリエにて上演される「お気に召すまま」。その取材会が11月下旬に都内稽古場にて行われ、演出を手がけるマイケル・メイヤーとロザリンド役の柚希礼音が取材に応じた。

左からマイケル・メイヤーと柚希礼音。

左からマイケル・メイヤーと柚希礼音。

大きなサイズで見る(全4件)

シアタークリエの10周年記念公演として上演される本作は、マイケル・メイヤーの演出と、トム・キットの手がける音楽が話題を集めている。メイヤーは1600年頃に生まれた本作の設定を1967年に移し、アーデンの森をヒッピーが集結したロックフェス「Summer of Love」の会場に置き換えて、ポップな喜劇として描き出す予定だ。

マイケル・メイヤー

マイケル・メイヤー[拡大]

稽古が始まって1週間経ち、座組の“色”が少しずつ出てきた「お気に召すまま」カンパニー。マイケル・メイヤーは柚希礼音を「まず才能豊かでとてもファニー、そして勇気がある人」と評す。さらに「言葉も文化も違いますし、おそらくCHIE(柚希)さんにとっては新領域なこともたくさんあると思いますが、そんな大変な中で、クレイジーな私の要求も積極的に試してくださる。本当に頭が下がります」と隣席の柚希に向かって頭を下げる。

柚希も「出演が決まった当初から、マイケルさんとお仕事させていただけるのは光栄だと思っていましたが、毎日そのすごさを実感しています。というのも、マイケルさんの思いつきが本当にすばらしくて。違う場面の稽古をしていても『あ、あそこの場面はこうしたら?』ってどんどんアイデアが出てくるんです。でも厳しい面もお持ちなので、まだ1週間しかお稽古をしていませんが、私がロザリンドを演じるにはこれとこれが足りないんだって、はっきりわかって。マイケルさんの演出を受けられて本当に幸せです」と笑顔になる。

柚希礼音

柚希礼音[拡大]

「お気に召すまま」では、ロザリンドが身分を隠すため男装してギャニミードと名乗る。その展開を踏まえて記者から、男役出身の柚希がロザリンド役を演じることでインスパイアされた部分は?という質問が出ると、メイヤーは「CHIEさんが男性の役しか演じたことがないと聞いて、最初はびっくりした」と語り、会場が笑いに包まれる。「通常、ロザリンド役を演じる女優さんにとって、ギャニミードのシーンをどう演じるがチャレンジですが、CHIEさんはその部分はよくわかっているので、心配ありません(笑)。それより、1幕最後でCHIEさんがシャネルのようなドレスを着て登場するので、その姿を見るのが楽しみですね!」とビックスマイルになる。

ドレス姿については柚希も「初めての格好なので舞台でどのように立てばいいのかわからず戸惑いましたが、マイケルさんがいろいろポーズをやってみてくださるのがすごくかわいくて(笑)、その姿に刺激されながらやっています。また男役を見せるのではなく、ロザリンドが身分を隠して男の子のふりをするという物語の意図をしっかり見せないと、と思っているので、愛らしくチャーミングで、コケティッシュな男の子役ができたら」と述べる。

また本作の音楽をトム・キットが手がけるのも話題の1つだ。メイヤーは「モビー・グレイプとかジェファーソン・エアプレイン、ビッグブラザー&ホールディングカンパニーなど、フォークロックのテイストがほしいとトムと話をしました。それとキャストの方数名には、実際に劇中で演奏していただくシーンもあります」と構想を語る。

稽古は和気あいあいと進んでいるが、メイヤーも柚希も、言葉の部分では非常に苦労していると実感を語る。というのも、メイヤーはシェイクスピアの古典的な表現を自身の中で現代英語に“翻訳”し、柚希はじめ日本人キャストは英語から日本語に翻訳された表現を自身の中で現代日本語に“翻訳”し、その両方を稽古場ですり合わせて、日本人の観客によりリアリティを感じてもらえる表現を探しているため、読み合わせにも非常に時間がかかるのだと言う。その作業を柚希が「シェイクスピアの表現と現代の私たちのリアリティをうまく混ざ合わせ、血が通った表現にする作業」と解説すると、メイヤーが「賢い説明! その通りです」と柚希を絶賛する一幕も。

最後に意気込みを問われた柚希は、「初日までに生き生きとしたロザリンドが演じられるようにがんばります。シェイクスピアと聞いてハードルが高そうと感じる方もいるかもしれませんが、表現によってはこんなにわかりやすくなるんだと私が日々実感していますので、ぜひ楽しみに観に来ていただけたら」とコメント。メイヤーも「稽古場で俳優の皆さんが演じているのを観て、私が日々感じている喜びを、お客様にも感じていただきたいですね。(初日の)1月4日を、巨大なパーティにしたいです」と語り、会見を締めくくった。

この記事の画像(全4件)

「お気に召すまま」

2017年1月4日(水)~2月4日(土)
東京都 シアタークリエ

作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:マイケル・メイヤー
音楽:トム・キット
出演:柚希礼音、ジュリアン、橋本さとし横田栄司伊礼彼方芋洗坂係長平野良、古畑新之、平田薫武田幸三入絵加奈子、新川將人、俵木藤汰青山達三マイコ小野武彦 / 土井ケイト / 壹岐尾凜弦、石田さくら、稲田ゆりか、猪股奏音、柏木美波、河本麻菜果、菊井凜人、西光里咲、斎藤藍、坂川使音、清水奏音、長堀海琉、新津ちせ、福田奏己、山崎瑠奈、渡部杏凛

全文を表示

読者の反応

  • 6

タカラヅカ歌劇ポータル │ 宝塚歌劇・宝塚OG情報を発信中 @zukazuka_info

「お気に召すまま」メイヤーが柚希を「才能豊かでファニー、勇気ある人」と絶賛 - ステージナタリー https://t.co/ieAStxCJf4

コメントを読む(6件)

関連記事

柚希礼音のほかの記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 柚希礼音 / 橋本さとし / 横田栄司 / 伊礼彼方 / 芋洗坂係長 / 平野良 / 平田薫 / 武田幸三 / 入絵加奈子 / 俵木藤汰 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします