木村了、ミュージカルで浦島太郎になるも我が子には「一寸法師だと思われてる」

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本日7月8日、ミュージカル「TARO URASHIMA」の製作発表会見が都内にて行われた。

「TARO URASHIMA」フォトセッションの様子。

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池田鉄洋

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本作は、おとぎ話「浦島太郎」を池田鉄洋が新たな解釈でリメイクし、オリジナルのファンタジー作品として立ち上げるもの。本日の会見には、脚本を手がけた池田鉄洋のほか、木村了上原多香子、斉藤暁、崎本大海滝口幸広辻本祐樹森田涼花竹内寿中村太郎月岡弘一桝井賢斗、香山佳祐、塩川渉舘形比呂一坂元健児和泉元彌とよた真帆が登壇した。

木村了

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池田は、開口一番「『浦島太郎』に残された謎が、このミュージカルですべて明らかになります」と宣言。「どうして太郎は亀を助けたのか、なぜ乙姫は恩人である太郎を老人にしてしまう武器を贈ったのか。1000年以上残る謎をすべて解き明かし、子供にも納得してもらえる作品にします」と意気込んでみせた。

上原多香子

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世界一運の悪い浦島太郎役を演じる木村は「まさか人生でこの役を、それもミュージカルで演じるとは思いませんでしたが、いただいたからには国民の誰もが知っている彼の人生を僕なりに咀嚼してお届けしたい」と語る。また本作は夏休み中の公演で、4歳から鑑賞できる点を強調。自身の子供について記者から聞かれると「僕の役をなぜか一寸法師だと思っているようなんです。でも観に来てくれたら太郎のファンになってくれるはず」と述べ、父としての顔を覗かせた。

とよた真帆

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上原は、卑屈で引きこもりの乙姫という自身の役どころについて「思い描いていた乙姫のイメージがいい意味で崩れた」とひと言。「オファーをいただいたあと『乙姫ってどんな人だったっけ』と絵本を読んで思い返すところから始めました。でも台本を読んだら全く違うイメージで。おとなしく清楚なイメージとは180度異なるキャラクターの乙姫に、ぜひ会いに来てください」とギャップのある役柄の魅力を語った。

全キャストでエンディングテーマ「昔話」を歌う様子。

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とよたは乙姫をいじめる継母の鯱姫役。「とても意地悪な継母ということでパワーアップしてがんばります」と抱負を述べる。なおミュージカルに初挑戦ということについて問われると、「1人カラオケに週3回通ったり、ボイストレーニングの先生についたりして歌い続けておりました」と念願のミュージカル出演に喜びの表情を浮かべた。

左から、木村了、上原多香子。

左から、木村了、上原多香子。[拡大]

地上を治める帝役を演じる和泉はオファーを受けたとき、「スーパースターという枕詞もついていたので、これは困ったな」と恐縮しきりだったという。ただ「歌に踊りにというミュージカルと、謡(うたい)に舞にという私が普段取り組んでいる狂言には共通項が多そう。勝手は違うかもしれませんが、稽古場で皆さんの歌を聞きながら技を盗んでいきたい」と、主戦場から離れた現場に臨む思いを語った。

「TARO URASHIMA」フォトセッションの様子。

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乙姫のじいや・カメ役を演じる斉藤は、本作から「パチンコの『海物語』を連想した。プレイし終えたあとのようにすかっとする、そんな作品にしたい」と語って会見場を和ませ、太郎の親友・ムサシ役の崎本は「僕の役はナルシスト。でもそれは友人や母に対して、熱い思いをほとばしらせてしまうからなんです」と自身の役どころについて分析してみせた。

家族ぐるみで乙姫をいじめる兄王子・甲太子には滝口。「舞台上で仲の悪さを演じるときは裏での関係性も大事だと思うので、稽古場でもいろんないたずらを上原さんに仕掛けたい」と企み顔を見せる。乙姫と腹違いの妹・丙姫に扮する森田もいじめ役。「上原多香子ちゃんとは普段から仲良くさせてもらっていて、お姉ちゃんみたい。でも今回はどっぷりいじめたいと思います」と畳みかける。

また池田は、元は竜宮城を守る近衛兵だった青年がアイドルグループとしてデビューしたという設定の「マモリ鯛」を紹介。「自己紹介として、公演での目標を“○○したい”でお答えください」と大喜利を出題すると、カンパニー最年少である19歳の中村がいち早く挙手。「偉大な先輩方と共演させていただいているので、いろんなことを“吸収したい”ですね」と答えた。

桝井は「ちゃんとしたい」と即答。池田から「もうちょっとアピールした方がいいんじゃないの?」と促されると、会見場は笑いに包まれた。塩川は「このミュージカルをきっかけに、トップアイドルとして“出世したい”です!」と高らかに宣言するも、生じた静けさに耐えられなかったのか、間髪入れずに「ありがとうございました!」と一礼していた。

会見のあとはキャストによるパフォーマンスが行われ、劇中で披露されるナンバーの中から「トレジャーフィッシング」、ムサシが太郎を差し置いて歌う「ナイナイナイッ!」、帝が昼夜民を守りたいと願う「chuuya▼chuuya▼」、卑屈な乙姫が自身の存在を嘆くソロナンバー「生まれてサーセン」、ダイオウグソクムシ参謀とタカアシガ二将軍の「DAKEDO▼DAKARA」、出演者全員で歌い上げるエンディングテーマ「昔話」、ずっと不幸だった太郎と乙姫が互いの不幸を分け合おうと歌うバラード「半分こしよう」の7曲がメドレーで披露された。

ミュージカル「TARO URASHIMA」は、8月11日から15日まで、東京・明治座にて上演される。

※「chuuya▼chuuya▼」「DAKEDO▼DAKARA」の「▼」は黒いハートが正式表記。

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「TARO URASHIMA」

2016年8月11日(木・祝)~15日(月)
東京都 明治座

脚本:池田鉄洋
演出:板垣恭一

キャスト

浦島太郎:木村了
乙姫:上原多香子
カメ:斉藤暁
ムサシ:崎本大海

甲太子:滝口幸広
ダイオウグソクムシ参謀:辻本祐樹
深海王子:原田優一

チョウチンアンコウ:土屋シオン
ヒラメン:碕理人
丙姫:森田涼花
クロダ氏 / アイ鯛:竹内寿
ダテ氏 / キスシ鯛:中村太郎
ウエスギ氏 / ツメタクシ鯛:月岡弘一
カワイ氏 / チョーネク鯛:桝井賢斗
タケダ氏 / ウバイ鯛:香山佳祐
シタスギ氏 / ヘン鯛:塩川渉
海豚姫 / ムサシの彼女:角島美緒
貴族ヒダリ麻呂:二瓶拓也
コバンザ:高木稟
貴族ミギ麻呂:大堀こういち

タカアシガ二将軍:舘形比呂一
竜王:坂元健児

帝:和泉元彌

鯱姫:とよた真帆

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