本日6月14日、ミュージカル「
1956年にニューヨークで初演されたミュージカルが人気を博し、1964年にオードリー・ヘプバーン主演で映画化された「マイ・フェア・レディ」は、ロンドンの下町に住む花売り娘のイライザが、言語学者であるヒギンズ教授のレッスンで見違えるように麗しい貴婦人に変貌する物語。日本における1963年のミュージカル版初演から50周年を記念した2013年版では、
本日の稽古には、霧矢、真飛、寺脇のほか、ピッカリング大佐役の
最初に披露されたのは、貧しい生まれのイライザが明日の豊かな暮らしを夢見る「だったらいいな」。この曲では、花かごを抱えた霧矢が、暖かい部屋でチョコレートを食べられたらいいな、素敵な男性が抱きしめてくれたらいいな、と軽やかなステップを踏みながら歌う。真飛による「じっとしていられない」は、ヒギンズ教授の家で訛りを矯正するトレーニングを重ね、うまく喋ることができるようになったイライザのナンバー。真飛は時にベッドから顔を出しながら、時に両手を広げながら、早く社会に出て自分の力を試したい、はやる気持ちが抑えられない、と高らかに歌い上げる。
ラストは、イライザが実際にトレーニングの成果を試す場面で披露される「アスコット競馬場」。寺脇と田山によるテンポのいい掛け合い、アンサンブルキャスト扮する競馬場の観客とともに繰り広げられる群舞もさることながら、実力試しをしたあとのイライザの表情豊かな演技も見どころだ。
稽古後に行われた囲み取材では、霧矢の「3年ぶりに改めて作品と向き合って新たな発見がありました。さらにバージョンアップしたイライザと『マイ・フェア・レディ』をお見せできたら」という挨拶からスタート。真飛も「毎日イライザとして生きられることが幸せです。この幸せな気持ちを観客の皆さんにも届けたいですね」と笑顔で続く。寺脇は「3年ぶりの再演にあたって、前の公演をなぞるだけにはしたくないね、とみんなで話していました。そこで2016年の感覚を大切に、そして人間ドラマを強く打ち出すことにしたんです。前回ご覧になった方もきっと楽しめると思いますよ」と自信を覗かせた。
3人と同様に、初演から参加する田山は「まさか再演にも声を掛けていただけるとは思っていなかった」と一言。驚きのあまり、3年前のことを忘れてしまい初演のような感覚で稽古に臨んでいると話したあとで「毎日稽古が楽しくて仕方ありません!」と高らかに宣言。共演シーンの多い寺脇から「そんなキャラでしたっけ?」と突っ込まれ、会見場は笑いに包まれた。寿は「歴史ある作品ですが、若い方にも見ていただきたいですね」と語り、再演から参加している水田は、歴代のフレディ役に敬意を払いつつ「このカンパニーならでは素晴らしい先輩方に囲まれながら稽古ができている。この雰囲気のよさを劇場まで持ち込んで、お客さんに作品の楽しさを伝えていきたい」と意気込む。
同じく再演から出演する高橋は、ミュージカルへの出演自体が初めて。「最初は『私でいいのかな』と思いましたが、歌わないし踊らないと聞いたので『じゃあ大丈夫かな』と」とおどけて見せた。そして「皆さんの歌っている姿、踊っている姿を拝見していると『踊ってみたいな』と思い始めました。そんな稽古の楽しさが観客の方にも伝わると思います」と話し、深く一礼した。
「映画版でイライザを演じたヘプバーンをライバル視しますか?」という記者からの質問に、霧矢と真飛は一瞬顔を見合わせる。そして代わる代わる「私たちにできるイライザを目指すしかありません」「彼女は“世界の恋人”ですからね。世界には太刀打ちできませんので、我々は地道にコツコツ、日本でがんばります」と答え、会見を締めくくった。
ミュージカル「マイ・フェア・レディ」は、7月10日から8月7日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、8月13日と14日に愛知・愛知県芸術劇場 大ホールにて、8月20日から22日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。
※動画は現在非公開です。
ミュージカル「マイ・フェア・レディ」
2016年7月10日(日)~8月7日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
2016年8月13日(土)・14日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
2016年8月20日(土)~22日(月)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
脚本・作詞:アラン・ジェイ・ラーナー
翻訳・訳詞・演出:G2
音楽:フレデリック・ロウ
振付:前田清実
キャスト
イライザ:
ヒギンズ教授:
ピッカリング大佐:
ドゥーリトル:
ピアス夫人:寿ひずる
フレディ:
アインスフォード・ヒル夫人:
ヒギンズの母:
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