歌舞伎俳優の
昨年、成田駅前にある成田市文化芸術センター スカイタウンホールのこけら落とし公演を行い、中学生を対象とした歌舞伎講座を開講するなど、歌舞伎と連動させながら成田の魅力を発信した海老蔵。「成田市と市川家は、初代團十郎の時代より深く長いご縁で結ばれています。私自身、初詣や節分など家族とともに成田山(新勝寺)に足を運んでおり、海外公演に向かう際も成田から発つことが多い。ですので、当代海老蔵として成田市にお力添えできることは非常に光栄でありがたいことです」と語り、一緒に登壇した成田市長の小泉一成と微笑み合った。
2年目における取り組みの目玉は、9月17日に成田国際文化会館にて行われる「市川海老蔵 特別舞踊公演」。3本立ての演目のうち、1本目の「三升曲輪傘売(みますくるわのかさうり)」は和傘を主題にした華やかな舞踊劇で、海老蔵は「私の体から24~25本の傘が出てくる、大変トリッキーな内容です」と見どころを語る。「海外では傘をさす習慣が少ないのでしょうか。特にシンガポールでは、スコールが降っていても皆さん傘をさしません。その点に着目したとき、日本の伝統工芸品である“和傘”を浸透させるチャンスだと考えました」と続け、海外公演用に作った演目であることを強調した。
2本目は、海老蔵の門弟にあたる市川九團次による「太刀盗人(たちぬすびと)」。「狂言みたいな面白い演目」と紹介したあと、部屋子の
「成田屋」の屋号を名乗る市川家と成田市は、300余年にわたる深い不動尊信仰でつながっている。子宝に恵まれなかった初代團十郎が成田山新勝寺に祈願したところ、二代目を授かったなどさまざまな縁があるといわれており、その結びつきは今日に至るまで継承。この歴史に着目した成田市が、2015年7月に海老蔵を「成田市御案内人」に任命した。
市川海老蔵 特別舞踊公演
一、三升曲輪傘売(みますくるわのかさうり)
二、太刀盗人(たちぬすびと)
三、連獅子(れんじし)
2016年9月17日(土)
千葉県 成田国際文化会館
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六条亭 @rokujoutei
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