今回の受章は、相馬が国際舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー(F/T)」の初代プログラム・ディレクターとしてフェスティバルの国際化と国際的知名度向上に大きな役割を果たしたこと、さらにその後も、主に舞台芸術分野における積極的な国際交流と、先進的な作品の紹介を行っており、その姿勢が高く評価されたことによる。
3月16日に在日フランス大使館で行われた授章式で相馬は「本日、フランスから勲章を頂いたことは、私にとって特別な意味と感慨があります」とコメント。「しかし、すべてはまだ道半ばです。いよいよこれからが本番です。本日頂いた勲章は、これからもっと頑張れ、というフランスからの強いメッセージだと受け止めます」と、アートプロデューサーとしての強い覚悟を語った。
授賞式ではさらに、フランス人劇作家・演出家パスカル・ランベールからのメッセージも読み上げられ、「君がいままで成し遂げてきたことすべてに鑑みて君を尊敬しています」という温かな言葉を、相馬が静かに微笑みながら受け止めている様子が見受けられた。
フランス共和国文化省により発表された相馬の受章理由については、フランス大使館の公式サイトで閲覧可能だ。
パスカル・ランベール コメント
私はパリより―親愛なる千秋―あなたがこの数年間、芸術のために、われわれフランス人アーティストのために、さらにロドリゴ・ガルシアをはじめ、私の友人のスペイン人アーティストや、私の友人であるロメオ・カステルッチのためにしてくれたすべてのことに対し、友情と感嘆の念を伝えます。
これらの素晴らしいアーティストはいずれも、あなたが勇気と才能をもって招へいしました。私はわれわれの議論やプロジェクトを覚えています。そして中でも新宿のフランス菓子屋で語り合ったときや、あなたが望んでいたことがもうできないと分かったときなど、とても心動かされたひとときを覚えています。あなたの中に演劇やダンスはもとより、芸術全般に対する愛情を見て取りました。
それは不思議で心痛むときでしたが、あなたの才能とその芸術への真の愛情を一瞬たりとも疑ったことはありませんでした。あなたが今日受け取るものがそれを物語っています。それは感謝、評価です。復活です。心を込めて。
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