4月2日から26日まで東京・明治座にて上演される「明治座 四月花形歌舞伎」の、制作発表が昨日3月25日に行われた。
こけら落とし公演以来、23年ぶりに明治座に出演するという菊之助は「2人と一緒に板の上に上がると、私の中で化学変化が起こって、いつも出ないような力が出てくるんです。稽古が待ち遠しい」とコメント。「2人とはコクーン歌舞伎や平成中村座など、転機となる公演でご一緒させていただいているのですが、なかなかご一緒できないのが非常に残念で……。ぜひ1年に一度はご一緒する機会を作っていただきたいです」とラブコールを送った。
勘九郎は「今日は2人のチビがいないので本当に安心しています」と前置きし、「3年ぶりの明治座で菊之助さんとまたご一緒できることが本当にうれしいです。菊之助の芝居に対する姿勢というのは尊敬という言葉では表せないくらい素晴らしい方なので」と返す。父・勘九郎が演じた「浮かれ心中」の若旦那・栄次郎を勤めることについては「父が大好きで何度も勤めた役。人様を笑わせたい、笑ってもらえるなら石ころでも笑わせたい、という人間がいろんなことをしてしまう茶番。演じるのをとても楽しみにしています」とコメント。また、「(坂東)彦三郎のおじさま以外みんな初役だと思うので、今までとは全然違う作品になる。あと今回、菊さんとやらせていただくということで、今までの台本にない、原作に書かれているセリフを言いたいなと思っています」と語る。
「浅草公会堂の花形歌舞伎で育ててもらった10代に気持ちがタイムスリップして、恩を感じて緊張してきました」と笑う七之助は、「今も『ETERNAL CHIKAMATSU』という作品で近松作品を演じているのですが、シアターコクーンで上演しているこの作品で初めて近松作品に出会った方たちは、必ずや明治座にも来てくれると思いますので、この3人なりの近松を味わってもらえるような作品にしたい」と意気込む。兄が父・勘三郎の当たり役を演じることについて「父が宙乗りして、下に(坂東)三津五郎さんがいらっしゃった最後のシーンは、ちょっと思い出してグッときてしまうんじゃないかな……と」と述べるも「そんな湿っぽく見てもしょうがないので」と笑って結んだ。
明治座 四月花形歌舞伎
2016年4月2日(土)~26日(火)
東京都 明治座
昼の部
「葛の葉」「末広がり」
「女殺油地獄」
夜の部
「浮かれ心中」中村勘九郎、尾上菊之助、
尾上菊之助、中村七之助
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- 明治座四月花形歌舞伎 | 明治座 公式サイト
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小松右京(みすさぶ🐌) @katoh_ryou
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