「暁のヨナ」公開稽古で緊迫のアクション披露、「アトラクション感覚で」

舞台「暁のヨナ」の公開稽古が、昨日3月10日に行われた。

「暁のヨナ」は花とゆめ（白泉社）にて連載されているマンガが原作。国を追われ放浪の旅に出たヨナ姫とハク、またヨナの元に集結した四龍を中心とした大河ファンタジーロマンだ。舞台ではアニメ「金田一少年の事件簿R」やドラマ「コドモ警視」などの脚本でも知られる、劇団アメリカンコミックシアターのますもとたくやが演出を担当。水の部族領で闇商人により麻薬が蔓延し、多くの人々を苦しめている惨状を知ったヨナの戦いを描く「水の部族編」のストーリーが展開される。

公開稽古ではヨナ役の新垣里沙やハク役の松下優也ら11名が姿を見せ、戦いで傷を負ったヨナと彼女を介抱するハクのシーンと、ヨナの身代わりにヒヨウの剣を受けるハクのシーンが披露された。怒りに我を忘れて暴走するハクや、それを必死に止める四龍たちなど、緊迫したアクションが満載。ますもとの指示も挟みつつ、戦いの流れや細かな動きを入念にチェックしていた。

稽古の後には囲み取材も行われ、松下は「まだ（本番の）EX THEATERでやる想像がついていない。ちゃんとした通し稽古は今日が初めてなんです。これからいろいろ見えてくるものがあると思います」と率直な感想を口にした。ジェハ役の木村達成は「本番までもう1週間くらいしかないんですけど、逆にまだ1週間あるという考えを持って、最後まで邁進していきたいと思います」とポジティブな姿勢で述べる。

スウォン役の碕理人は、「カンパニーならではの空気感とか仲の良さはできてると思うので、このメンバーでしかできない『暁のヨナ』をどう作るかは、残り少ない稽古でしかできないので、1回1回を大切に……ぶか、ぶか…ぶ、舞台『暁のヨナ』を……」と噛んで共演者のツッコミを誘い、和気あいあいとしたカンパニーの雰囲気を感じさせる。新垣も「演出のますもとさんがすごく大きな手を広げて受け入れてくれる方なので、みんな自由ですが、やるときはキュッと固まってやるカンパニーです。みんなで同じ方向を向いて稽古できてるなって言う感覚はすごくあります」と結束の強さを語った。

弓を使ったアクションに初挑戦するという新垣。「新しい挑戦です。ヨナがどんどん強く、成長していく姿を舞台の上で表現できれば」と意気込み、最後に「残すところあと数日。原作が大人気作品なので、みんなで研究しながらやってきました。もっとクオリティを上げて、期待以上のものをお見せしたい」と力強くコメント。松下も「原作の中でも水の部族編をやるんですが、殺陣もたくさんある。色がはっきりでている個性豊かなキャラクターたちばかりですので、アトラクションを見ている感覚で見られる舞台だと思います」とアピールしていた。

舞台「暁のヨナ」は3月16日から21日まで、東京・六本木のEX THEATER ROPPONGIにて上演される。