次々と新たな作り手が頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名は、シンプルなものから不思議な音の響きを持つもの、「どういう意味?」と目を引くものまでさまざまだが、それには名づけ主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められているはず。このコラムでは多彩な個性を放つ若手劇団たちの、劇団名の由来に迫る。劇団名が持つ秘密と共に、未来の演劇界を担う彼らの活動の軸を紐解いていく。
37番目に登場するのは、長野県松本市を拠点に活動する
シアターランポン
Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。
“シアターランポン”は長野県松本市に移住し、長年演劇活動してきた俳優たちが2023年4月に松本で活動することにこだわって旗揚げした劇団です。
「松本の演劇文化の火を灯し続け、その火に集まった仲間と共に、灯りを頼りに進んでゆく」という思いを込め、火を守る役割を持つ“Lamp”と継続をイメージする副詞“on”と合わせて“LAMPON”(ランポン)と名付けました。
また“ON”には、この街に暮らし続け(live on)、芝居作りに取り組む(work on) という決意も込められています。
Q. 劇団の一番の特徴は?
松本市の出身者がいない、俳優のみで構成されている劇団です。演出家や脚本家、スタッフはいません。
劇団公演では、脚本や演出などの芝居づくりのほか、音響・照明操作、広報、舞台装置や小道具のデザインなどを、すべて演じる俳優たちが行っています。
それぞれの俳優が持つ演技スタイルや体験談、即興芝居などのアイデアを元に脚本やパフォーマンスを作ることが多いです。脚本家、演出家、スタッフがいなくても“やりたいことを叶える”ためのアイデアを出せる俳優の集まりだと思います。
Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。
やりたいことはたくさんありますが、まだまだ立ち上げたばかりの劇団ですので、松本の街で演劇を作っていくことを“継続”することが目標です。
街に住む人だけでなく、街を訪れる人たちが“松本産の演劇”を求めて足を運んでくださると、とてもうれしいです。
プロフィール
2023年に
下地 尚子 Naoko Shimoji @2ao5
ステージナタリーさんからお誘い頂きました!
数多ある劇団から50のうちに選んで頂き、ありがとうございます!
想いを込めて作った劇団名やロゴです。
ぜひ、最近シアターランポンのことを知った方も、そうでない方も、読んでみてくださいね🕯 https://t.co/Z0mFOBztSZ