映画やテレビドラマ、舞台で強烈なインパクトを残す俳優たち。ここでは舞台に軸足を置きつつ、あらゆるステージで異彩を放ち続ける“恐るべき舞台俳優たち”を紹介する。
第1回は現代劇から古典まで、豊かな演技力と敏捷な身体性、ダイナミックなアプローチで役を立ち上げる俳優、
河内大和(コウチヤマト)
Q. あなたが一番最初に影響を受けた舞台、または初舞台を教えてください。
影響を受けた舞台:大学生の時、VHSビデオで劇団夢の遊眠社の「野獣降臨」を見て、頭をぶっ飛ばされるような衝撃を受けました。演劇って何て面白くてカッコいいんだろう、役者ってこんなことが出来るのか、って思い知らされました。オープニングのヒューストンとの交信シーン、テレビを見ている自分も無重力になった感覚を覚えたこと、今でも忘れません。
初舞台:大学生のとき、演劇研究部で鴻上尚史さん作「朝日のような夕日をつれて'91」のモニター・ゴドー2(当時、筧利夫さんが演じた役)を演じました。忘れもしない大学の第三食堂の半地下の砂の上に舞台を組んで上演しました。そのときは、ただひたすらカッコよく遊んでる筧さんたちの姿に強烈に憧れていて、ほぼ全て真似をして演じていました。
Q. 舞台、映像問わず、これまでで一番忘れ難い作品、あるいはターニングポイントになった役を教えてください。
忘れ難い舞台:2021年NODA・MAP番外公演「THE BEE」。演劇を始めた頃から憧れ続けてきた野田秀樹さんの舞台にメインキャストで出演できたことは、真の夢が現実になった瞬間で、最も幸福な舞台でした。しかも、ほぼ全公演、野田さんが客席からご覧になっていて千秋楽まで毎日30分のノートの時間、何ものにも変え難い宝物です。
ターニングポイントになった役:2017年白井晃さん演出「春のめざめ」の仮面の男。それまでシェイクスピアをやり過ぎて、普通にしゃべるということがどういうことか何も出来ていなかったことを、白井さんに教えていただき、この役のおかげでその後の役・言葉に対するアプローチの仕方が、劇的に根本的に変わりました。
Q. 舞台、映像問わず、あなたが作品に臨むときのマストアイテムを教えてください。
20年愛用し続けている稽古シューズです。
Q. 今後の目標をお願いします。
まずは、舞台に立ち続けること。そして、映像作品にどんどん挑戦していくこと。いずれ舞台でも映像でも主役を張れるような大きな役者になるためにやるべきことをやっていくこと。長い目でみると、僕の土台であるシェイクスピアの全37作品出演制覇することです。
河内大和 プロフィール
1978年、山口県生まれ。2004年以降、「りゅーとぴあシェイクスピアシリーズ」の立ち上げに参加し、ほぼすべての作品に出演。2010年に退団、2013年にG.Garage///を旗揚げし、演出も手がける。主な出演作に「ヴェローナの二紳士」(演出:蜷川幸雄)、「春のめざめ」(演出:白井晃)、「ダム・ウェイター」(演出:大澤遊)、「真夏の夜の夢」(演出:シルヴィウ・プルカレーテ)、「ヘンリー八世」(演出:吉田鋼太郎)、「THE BEE」(演出:野田秀樹)、「ケンジトシ」(演出:栗山民也)など。10月26日から29日に上演されるG.Garage///シェイクスピア道 第三道「ヘンリー四世」で演出・出演する。
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