笑の内閣(撮影:脇田友)

由来を教えて!劇団名50 その20 [バックナンバー]

笑の内閣

“時事ネタ風刺芝居”でとにもかくにも笑ってほしい

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次々と新たな作り手が頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名は、シンプルなものから不思議な音の響きを持つもの、「どういう意味?」と目を引くものまでさまざまだが、それには名づけ主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められているはず。このコラムでは多彩な個性を放つ若手劇団たちの、劇団名の由来に迫る。劇団名が持つ秘密と共に、未来の演劇界を担う彼らの活動の軸を紐解いていく。

20番目に登場するのは、高間響を中心に旗揚げされ、京都を中心に活動を行っている笑の内閣。“時事ネタ風刺芝居”を持ち味とし、ビビッドなテーマをカラッとした笑いで描き出す強さとしなやかさを持った劇団だ。現在は、“集客予想を下回る状況となってしまった大阪万博”を舞台にした“怪獣の出ない怪獣演劇”「ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪」を上演中。東京公演を間近に控えた彼らを見逃すまじ。

笑の内閣(ワライノナイカク)

Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。

三谷幸喜さんの名作「笑の大学」を観て衝撃を受け、演劇をしたいと思ったので、そこから取りました。もう一つの候補が“低俗過激団”だったので、そっちにしなくてよかったと思っています。

Q. 劇団の一番の特徴は?

風刺、時事ネタをやっている団体はたくさんありますが、学者・知識人・思想家・政治家など、そのテーマに沿った方々を巻き込む力は一番だと思います。その縁で誘いを受け、京都市会議員選挙に出たくらいで、その経験をもとに作品を1本作りました。

Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。

人生の目標として、なるべく苦役が少なく、なるべく楽しい時間が多いように生きていきたいので、演劇が苦役になったらやめると思いますが、今のところ楽しくて仕方がないので継続しています。具体的には、モリエールをモデルに作った公演の際に、フランスの演出家から呼びたいと言われたので、数年以内にパリ公演を実現したいと思っています。お客様には、とにもかくにも笑ってほしいです。

笑の内閣の公演より。

笑の内閣の公演より。

プロフィール

2005年、代表・脚本家・演出を勤める高間響を中心に旗揚げ。現在の代表は髭だるマンが務めている。時事ネタ風刺芝居として、「お客さんを笑わせながら、社会問題を知ってもらう」という方針で京都を中心に活動している。8月17日から20日まで新作「ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪」を東京・こまばアゴラ劇場で上演。

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読者の反応

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🇺🇦たかま響🇺🇦 @hibiki_takama

劇団名の由来って取材を受けました。

 笑の大学からとってるの丸わかりで恥ずかしいです(そんな長く続けるつもりなかったのでテキトーに決めた) https://t.co/AQIOSxhnxn

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