次々と新たな作り手が頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名は、シンプルなものから不思議な音の響きを持つもの、「どういう意味?」と目を引くものまでさまざまだが、それには名づけ主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められているはず。このコラムでは多彩な個性を放つ若手劇団たちの、劇団名の由来に迫る。劇団名が持つ秘密と共に、未来の演劇界を担う彼らの活動の軸を紐解いていく。
20番目に登場するのは、
笑の内閣(ワライノナイカク)
Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。
三谷幸喜さんの名作「笑の大学」を観て衝撃を受け、演劇をしたいと思ったので、そこから取りました。もう一つの候補が“低俗過激団”だったので、そっちにしなくてよかったと思っています。
Q. 劇団の一番の特徴は?
風刺、時事ネタをやっている団体はたくさんありますが、学者・知識人・思想家・政治家など、そのテーマに沿った方々を巻き込む力は一番だと思います。その縁で誘いを受け、京都市会議員選挙に出たくらいで、その経験をもとに作品を1本作りました。
Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。
人生の目標として、なるべく苦役が少なく、なるべく楽しい時間が多いように生きていきたいので、演劇が苦役になったらやめると思いますが、今のところ楽しくて仕方がないので継続しています。具体的には、モリエールをモデルに作った公演の際に、フランスの演出家から呼びたいと言われたので、数年以内にパリ公演を実現したいと思っています。お客様には、とにもかくにも笑ってほしいです。
プロフィール
2005年、代表・脚本家・演出を勤める高間響を中心に旗揚げ。現在の代表は髭だるマンが務めている。時事ネタ風刺芝居として、「お客さんを笑わせながら、社会問題を知ってもらう」という方針で京都を中心に活動している。8月17日から20日まで新作「ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪」を東京・こまばアゴラ劇場で上演。
🇺🇦たかま響🇺🇦 @hibiki_takama
劇団名の由来って取材を受けました。
笑の大学からとってるの丸わかりで恥ずかしいです(そんな長く続けるつもりなかったのでテキトーに決めた) https://t.co/AQIOSxhnxn