劇団おぼんろ

由来を教えて!劇団名50 その17 [バックナンバー]

劇団おぼんろ

世界で活躍するために、“美しい日本語”から着想

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新たな作り手が次々と頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名には、シンプルなものから不思議な音の響きを持つものまで、さまざまだが、それには名付け主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められている。このコラムでは、多彩な個性を放つ若手劇団の名前の由来に迫る。

今回は、末原拓馬が主宰する劇団おぼんろが登場。音楽家の両親を持ち、幼い頃から芸術に親しんできた末原は、「物語は世界を変える」をモットーにした作品を、おぼんろというフィールドで発表している。彼らが紡ぐ物語のように、はかなく美しい響きを持つおぼんろという名前に込められた思いとは?

劇団おぼんろ(ゲキダンオボンロ)

Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。

おぼんろとは朧月の朧に五十音最後の音“ん”を入れて作りました。時代に消費されない、普遍的な物語を作ろうと思って活動してきました。“おぼんろ”という名前も、世界で作品を発表していく劇団となることを想定して、美しい日本語“朧”を文字って付けました。

Q. 劇団の一番の特徴は?

末原拓馬がすべての公演の脚本、演出を手がける劇団。高い物語性と路上一人芝居によって培われた独特な表現方法が特徴です。おぼんろは観客を参加者と呼び、参加者の想像力を最大限に活用し物語の世界へ誘います。「想像してください」という言葉により劇場内には秘密めいた一体感が生まれます。参加者らが語り部と共に“物語り”に巻き込まれる準備がなされたこの時すでに、“物語り”は始まっているのです。

Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。

おぼんろは2023年、海外への進出を経験したことで、おぼんろの物語は世界に通じるものだと確信しました。同時に日本での作品作りも新たなフェーズに入ったと感じております。「世界というのは、人であり、人というのは心で形成されているものだ、それゆえに、物語は世界を変える」、おぼんろは考えてきました。

これからも「物語は世界を変える」ということを信じ続け、おぼんろは常に進化を続けていきます。どうか一緒にこの旅を見守っていただけますように。

劇団おぼんろの過去公演より。

劇団おぼんろの過去公演より。

プロフィール

2006年、早稲田大学在学中の末原拓馬を中心に結成された劇団。キャストを“語り部”、観客を“参加者”と呼び、語り部として末原、さひがしジュンペイわかばやしめぐみ高橋倫平が所属している。すべての公演の脚本・演出を末原が手がけており、「物語は世界を変える」をモットーにした、普遍性のあるファンタジー作品を多数上演。特設テントでの公演や、舞台と客席の境をなくした舞台機構も劇団の特徴の一つとなっている。8月に「月の鏡にうつる聲」を上演予定。

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読者の反応

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おぼんろ公式 @obonro_new

おはぼろん!
何やら、おぼんろが取り上げられてたみたいボロン!
ビジュアル撮影の後に、
なんとなく撮った写真だけど、
オボロンはこの時の写真達が大好きボロン! https://t.co/CIBTWfXliN

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