劇団あはひ

由来を教えて!劇団名50 その1 [バックナンバー]

劇団あはひ

どちらでもあってどちらでもない、“間”の演劇を作る

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次々と新たな作り手が頭角を表す演劇界。数ある劇団の中から、ジャケ買いならぬ“劇団名買い”で観劇に行った経験はないだろうか。チラシやニュース、SNSなどで目にする劇団名は、シンプルなものから不思議な音の響きを持つもの、「どういう意味?」と目を引くものまでさまざまだが、それには名づけ主の希望や願い、さらには演劇的活動戦略が込められているはず。ステージナタリーでは、多彩な個性を放つ若手劇団たちの、劇団名の由来に迫るコラムをスタート。劇団名が持つ秘密と共に、未来の演劇界を担う彼らの活動の軸を紐解いていく。

1つ目の劇団は、早稲田大学在学中に結成された劇団あはひ。落語や能、シェイクスピア作品など、日常的感覚から少し離れた題材を取り上げ、それらを日常的な表現を用いた会話劇として再構築する彼らは、目線を常に遠くへ向けながら、異なる時間や空間の“あわい”を探り続けている。また劇団あはひは、劇作・演出家の大塚健太郎と俳優の松尾敢太郎が共同主宰を務めていることも特徴の1つだ。今回は大塚が、劇団の由来を教えてくれた。

劇団あはひ(ゲキダンアワイ)

Q. 劇団名の由来、劇団名に込めた思いを教えてください。

古いものと新しいもの、とか、エンタメ系とアート系、とか、西洋っぽいものと東洋っぽいもの、とかなんでも良いんですが、いろいろな対立構造を私たちは仮定することができるけれど、一方でその中間地点には必ずそのどちらでもあってどちらでもないような“間”の領域があるはずで、そこにいられたら面白いなーというふうに思っています。

Q. 劇団の一番の特徴は?

程度の差こそあれ、メンバーたちが共通して、一般的に想定されるような“演劇”の、あまり“良い観客”ではないことでしょうか。

だから自分たちが観たいものを、自分たちで作っているっていう感覚に近いですね。

Q. 今後の目標や観客に向けたメッセージをお願いします。

これまで想像もされてこなかったような演劇のポテンシャルを引き出せて、すでに演劇を楽しんでいる人も、逆に現行の演劇にゾクゾクしてこなかったような人たちにも届くような、そんな“間”の演劇を作っていけたら良いですよね。というわけで皆様、今後ともごひいきのほどよろしくお願いします!

過去公演より。

過去公演より。

プロフィール

2017年、早稲田大学の学生だった大塚健太郎、松尾敢太郎、小名洋脩によって結成。2018年6月に「どさくさ」で旗揚げ。能やシェイクスピア劇など、東西の古典作品をリミックスし、現代劇として上演する作風で人気を博す。劇作・演出を大塚が務め、松尾、古瀬リナオ、東岳澄が俳優として参加。ドラマトゥルクを小名、制作を高本彩恵が担う。「流れる-能“隅田川”より」でCoRich舞台芸術まつり!2019春のグランプリを獲得。近年の作品に、「Letters」「流れる」「光環(コロナ)」など。

※高本彩恵の「高」ははしご高が正式表記。

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読者の反応

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劇団あはひ @gekidan_awai

【感謝👏✨】
なんと!ステージナタリーさんによる新連載コラムの初回に劇団あはひを選んでいただきました!ありがとうございます😍
劇団名に込めた思いや今後の目標など3つの質問に主宰の大塚がお答えしております!

特設ページにて是非チェックしてみてください!🙌 https://t.co/vPutLYVoFN

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