アイドルが回すロケ

──第1回は「邪人先生のアイドル開運ツアー」。矢口真里さんとアップアップガールズ（仮）のメンバーを迎えてのロケはいかがでしたか？

「邪人先生のアイドル開運ツアー」のワンシーン。

くっきー　めちゃめちゃ楽しかったです。アイドルと僕らって水と油というか、真逆やと思ってたんですけど。とくに矢口真里さんがすごく絡みやすくて。今までで一番っていうくらいよかった。

ロッシー　矢口さんはなんでもやってくれましたね。

くっきー　あと僕、女性の口の中に指を入れたのは矢口さんが初めて。そのバージンをあげたっていう感情もあって今めちゃめちゃ好きです、矢口さん。

──発声練習と称して矢口さんの喉を直接指で触っていたのには衝撃を受けました（笑）。くっきーさんの発想はもちろんですけど、拒否しない矢口さんにも驚きです。

くっきー　めっちゃ柔らかくて、めっちゃあったかかったです。

──一緒にロケを行うのは初めての面々ということで、お二人にも緊張があったと思います。

ロッシー　そうなんですよ。面白くてもマネージャーさんにダメって言われるかもしれないですし。でも「そろそろ危ないかな？」と思ってマネージャーさんとか事務所の方々をパって見てもニコニコ笑っていました。矢口さん自身も「大丈夫だから！」って。「私が責任を取る」くらいの勢いで。

──ロケの仕切り役はロッシーさんですよね。

くっきー　矢口さんが長けすぎてて、こいつなにもしてないんですよ。

ロッシー　なんでもやってくれるんでね。

くっきー　ロッシーよりも先にツッコむし回すし。

──ロッシーさんはそれでいいんですか？

ロッシー　ただただ助かります！

──「自分がやらなきゃ」みたいな気持ちは？

ロッシー　矢口さんが上手にやってくれるんで。

くっきー　気狂ってるけどな、その感覚は。

ロッシー　下手に僕がやるより、矢口さんが上手なので。

──口に指を入れるのも本当はロッシーさんが止める役だと思います。

ロッシー　矢口さんが口を開けてるんでね。「止める必要ないなー」と思って。

──アップアップガールズ（仮）のメンバーもなんでもやってくれて、逆にくっきーさんが遠慮してしまうような状態でした。

くっきー　ほんまそう。いいチームワークが生まれて、変なチャネリング状態に入ってました。次のロケは矢口さんとアップアップさん呼んで旅に行きたいって言ってます。また同じメンバーで同じ場所をたどる企画もあるんですよ。ただ、ほかの企画は前編、後編の2本に分けているんですけど、さすがにこれはAmazonさんサイドから1本にしてくれって言われました。僕がちょっと違う格好しているだけなんで（笑）。

なかなか冒険した笑いをしてます

──ほかにも中尾彬・池波志乃ご夫妻との街ぶらや、グラビアアイドルとの「岡井（千聖）狩り」と称した企画などがあります。中尾さん、池波さんとの面識はあったんですか？

「野性爆弾の一流散歩」のワンシーン。

くっきー　テレビでご一緒したことはありますが、がっつり1日ロケっていうのは初めてです。なのでめちゃめちゃ気遣いましたね。どこでキレるかわからんし。「こっえ！」思いながら。ボケをやりきれんまま終わっちゃってマジ消化不良ですわ。その分、こわっぱアイドルで発散してます。

──観ているほうとしては「攻めてるな」と思いました。

くっきー　全然全然！ 頭突き3発くらいやりたかったです。

──「岡井狩り」はいかがでしたか？ 出演者の中には変わったキャラクターのアイドルもいましたが。

くっきー　あ、ピンク（彩川ひなの）？ あいつイッてるでしょ。

──ああいう独特な世界観を持っている方がもしかしてくっきーさんの弱点なのかなと思いました。

くっきー　たしかに。でも最終的に楽しくなって、もう1回この番組にピンク呼んでます。おかわりピンクしました（笑）。

──1回目のロケで打ち解けられた？

くっきー　打ち解けてはないです。あいつ、へこたれへん強い精神持ってるんですよ。初期の（レイザーラモン）RGみたいな。スベっても関係なく突っ込んでいく子なんで、慣れてきたら楽しいですね。

──このロケでは倉持由香さんが進行していました。

くっきー　倉持さんもちゃんとツッコんだりするんですよね。矢口さんがいないので「回しどうなるんやろ。ロッシーやるかな？」って思ったら、倉持さんが回してて。いや誰が回してんねん！

──そのときのロッシーさんは？

ロッシー　助かります。

──今度こそ出番じゃないですか。

ロッシー　倉持さんががんばってくれたんでね。

──（笑）。ほかに印象に残っているロケを教えてください。

くっきー　千鳥と2組でバーベキューしに行く企画があったんですけど、これはちょっと、なかなか冒険した笑いをしてます。前編は駐車場で車に乗る、乗らないのやり取りしてるだけ。で、後編は車に乗り込んで、赤坂を5周くらいして終わるんですよ。

──え！ それは斬新ですね。

ロッシー　バーベキュー場も予約してたのに、そこまでたどり着けずです。

くっきー　めっちゃおもんないと思う人もいるかもしれないですけど、ひん曲がったバラエティ好きの人は楽しめると思います。

──賛否両論巻き起こりそうです。千鳥をゲストに呼んだのはなぜですか？

くっきー　千鳥はずっと好きなんでねー。ファンなんですよ、純粋に。面白くて。

“きちゃない”って概念がない

──くっきーさんって、道端に落ちているものを躊躇なく触ったり食べたりしますよね。

くっきー　地べたにちょんちょんして食べたりね（笑）。知らん水（といから流れてくる雨水）で顔洗ったりとか。なんかね、“きちゃない”って概念がないんです。

──昔からそうなんですか？

ロッシー　すごい昔のことですけど、ガムが黒くなって道に固まってることあるじゃないですか。「これって何のガムやろ？」って言って、カリって噛んで「ブルーベリーや！」って言ってたことありました。あとはアメの代わりに5円玉なめてたり。

──ええ!?

ロッシー　なめるっていう行為がしたかっただけっていう。

くっきー　口の中に何かを入れて“汚い”って概念がない。余裕なんですよ。人が噛んだガムもいけるんで。ガム捨てるところなかったら全然来てくださいね。受け取ります。

「ソドム団長とゴモラ人間」のワンシーン。

──わかりました（笑）。番組にはくっきーさん監督・脚本のクオリティの高いミニドラマもあります。#1から#5に収録されている「ソドム団長とゴモラ人間」は2015年に神保町花月で上演したものが原案ですか？

くっきー　そうですね。キャラだけ生かして、別のストーリーにしています。

──ああいった愛や死を描く不条理なストーリーの発想はどこから来ているんですか？

くっきー　もの言わんバケモンが実はいい奴って感動するじゃないですか。それを演じたかった。愛が深いゆえに他を傷つけてしまうとか、切なくて好きなんですよ。あと人を食べたいっていう願望があって。最後、人間の腸むしゃむしゃ食べてるんですけど、そういうの全然平気なんです。概念ないんで。