「山里亮太の1024」|「新しい武器を手に入れた」決意表明のモノローグ舞台

挑戦して得る笑い声や褒めてくれた言葉が自信に

──この舞台は、南海キャンディーズとしての活動や個人での活動に、どうフィードバックできそうですか?

シンプルに、舞台に立って自分が何かに挑戦して得る笑い声って、芸人人生にめちゃくちゃ自信を与えてくれる。それを自分だけじゃなく相方(しずちゃん)にも味わってもらえるようにしなきゃな、と。いろんなお仕事やらせてもらって、優劣があるわけじゃないけど、自分に納得がいく舞台ができたことってこんなにも芸人としての自分の寿命を長くしてくれるんだな、と感じました。こういう話ができる舞台を作ってくれる人に出会えてよかったなと。

──たしかに、テレビとラジオだけでも多忙なのにそれをやる意味があるってことですよね。

「今、これやらなきゃだめかな?」とも思ったんです。お仕事を順調にいただいている中で、笑いが起きるかどうか、面白いかどうかも自分にはわからない。自分の頭の中を全部出してくれと言われて、出してはいるけど。でも、それをちゃんとやる方向に持っていってくれる人がいてよかったです。

──会場でのアンケートやSNSでファンから寄せられたメッセージ、直接挨拶された著名人の方の声などの中で、山里さんの心に残っている感想はありますか?

皆さんの感想はすべて本当にありがたくて、SNSでもエゴサーチしてました。来てくれた人の感想は、みんなうれしかったです。ずん飯尾さんのようなすごく面白い人が「山ちゃん、これって無限にできるね!」ってめちゃくちゃ褒めてくれました。「そうか、僕はまた新しい武器を手に入れたんだ」と。飯尾さんも妄想のスペシャリストですから。「本当に楽しかった」って、ずっと楽屋でしゃべってくれて。意外なところでは番組で共演したSexy Zoneの菊池風磨くんが、家城さん経由で感想を動画に撮って送ってくれました。相方も観に来てくれて、「こんなすごいことやってたんや」って言ってくれたのがうれしかったです。

──コンビ間では感想をどんなふうに伝え合うんでしょうか?

楽屋に来て普通にしゃべっていましたけど、「すごいことやってたんや」というのは帰りにマネージャーさんに話していたみたいです。あとは奥さんが3回くらい、ゲネから見に来ていました。すごく楽しんでくれて。若ちゃん(オードリー若林)も普通に観に来ていて、ある箇所のことをすごく褒めてくれて「腹抱えて笑ったよ!」って。「さよなら たりないふたり」と時期が近くてライブの準備を同時にしていたので、「お前、変態だな!」と言われました(笑)。それが自信になって、今、この舞台ができない期間に自分を折れさせないでいてくれた、という感じです。

──お笑いの表現としても新しいものだと思います。この舞台を観て、刺激を受ける後輩芸人さんも多くいるかと思うのですが、後輩の方からアドバイスを聞きに来るようなことはありましたか?

全然ないです!(笑)

──内面をお笑いを通じて出していく、というスタイルでやる人は続きそうかなと。今後も新しいものが出てくると楽しいなと思います。

どうだろう。やる人も出てくるのかな? 僕もまたこれを違うパターンでもできたらなと考えています。

「山里亮太の1024」より。

──本多劇場での素晴らしい舞台を、WOWOWでより多くの人に観てもらうことになります。最後にお笑いナタリー読者に向けて、改めてメッセージをお伝えいただけますか?

僕の脳みそを現時点で全部出しています。2時間、僕しか出ていないんですけど、たくさんの人を観ているような舞台です。僕の芸人人生の大きなターニングポイントの1つになっていて、「芸人としてさらにがんばります」という決意表明の舞台ですので見届けてやってほしいです。あと、実は皆さんの脳の中にもあることなので、自分に置き換えやすいものになっている。「自分だったら」と置き換えながら観ると、今考えていることや悩んでいることを吹き飛ばすいいきっかけになるかもしれないなと思います。

──山里さんの新しいファンもきっと増えると思います。

そうなったらうれしいですね。チケットが取れなかった人もいるそうなので、テレビで楽しんでいただけたらなと。またWOWOWさんが舞台をテレビに変化させるときに、素晴らしい技術やノウハウが使われると思います。「テレビで観ていただける用」の進化をさせていただけるということなので、会場でライブを観た人も違った面を観ていただけたらと思います。