うしろシティの“強い希望”で初の4都市ツアーが決定

──今回のツアーは今までで一番多い4都市での開催。そして福岡が初めての会場ですよね。

阿諏訪泰義　もともとは東名阪でやろうという話だったんですが、僕らの強い希望でもうちょっと広げようということになりました。本音を言えば、おいしいもの食べたかった（笑）。

金子学　前回、東名阪を回ったときに大阪で打ち上げしていて、スタッフさんに「大阪のご飯もおいしいけど福岡行ったらもっとすごいよ、モツ鍋うまいよ」って言われたんです。でもおいしいもの目的ってバレると松竹芸能もいい顔しないので、これから全国的にライブをやっていったほうが絶対自分たちの力になるから！ってゴリ押ししました。全然ブレない顔で、まっすぐな目で。

──あははは。じゃあお2人の希望が通ったわけですね。

金子　はい。でも結局、福岡で食べたのは餃子でした（笑）。

──福岡のお客さんの反応はいかがでしたか？

阿諏訪　温かかったですね。お笑いライブを見慣れてない人も多いのかなーと思っていたんですけど、全然そんなこともなく。楽しくできました。

金子　初めて行った土地にも関わらず歓迎ムードというか。千秋楽ってことで「お疲れ様」っていう雰囲気にしてくれて。こんなよそ者に！

阿諏訪　よそ者って（笑）。

金子　ただおいしいものを食べに来たよそ者をこんなに歓迎してくれるのか！と。

──おいしいものといえば名古屋も外せません。

金子　名古屋では舞台監督さんと有名な中華料理屋さんに行きました。そしたらその店に阿諏訪がいて。

阿諏訪　僕は元ムートンの島田と行ってました。

金子　でも絶妙に距離のとれた席に案内されて、なんとも言えない感じになりました（笑）。島田さんもそうですけど、芸人をやめた人が各地に観に来てくれることも多くて、地方でライブをやるとその土地の人に“会いに行く感”が強いんですよね。食べ物もおいしいし、いろんな人に会えるし、何都市も回る楽しさは今まで以上にありました。

不安よりもみんなが知らないネタを見せるワクワク感

──ツアーは大阪からのスタートでしたが、初日が大阪というのは緊張しませんか？

金子　僕は大阪だからって特別に緊張することはあんまりないです。

──大阪に難しさを感じることもなく。

金子　東京でも難しいんで！

阿諏訪　あはははは。確かに（笑）。「大阪が苦手」っていう東京の芸人さんも多いと思いますけど、僕らは大阪に行く機会もけっこうあるし、そこまで苦手意識はないですね。

──初日公演の手応えはどうでしたか。

金子　毎回自分たちでは面白いと思うネタを持って行っていますけど、どう伝わるかは本番でやってみないとわからないじゃないですか。だからいつも感触を踏まえて手直ししたりするんですが、今回は「伝わってないから直そう」じゃなく、「そんなに丁寧にやる必要はないな」と思いました。「もっとやっちゃおう、もっとやっちゃおう」って感じの初日でしたね。

──伝わらないんじゃないかっていう不安はありました？

金子　不安というよりは、みんながまだ知らないネタを見せることのワクワクのほうが強いです。特に初日は本当に誰も知らないわけですから。今回は準備の段階で自信が持てたので、そのドキドキを楽しんでました。ここ何回かの単独ライブはそういう期待感のほうが大きいです。