ナタリー PowerPush -日清食品 THE MANZAI 2013 特集

2013年12月15日(日) 19:00 ~ 21:39 決勝大会 フジテレビ系列にて生放送

本戦サーキット1戦目レポート

2013年10月20日(日) 東京・ルミネtheよしもと

<出場者>

相席スタート / 囲碁将棋 / インディアンス / S×L / エルシャラカーニ / エレファントジョン / えんにち / オジンオズボーン / サカイスト / 笑撃戦隊 / スパナペンチ / スパローズ / タモンズ / どきどきキャンプ / 流れ星 / なすなかにし / 風藤松原 / ブルーセレブ / 三日月マンハッタン / ゆにばーす

新企画!予選敗退コンビが“ゼロ番手”で登場

MCを務めるのは、賞レースの進行役としてすっかりおなじみとなったあべこうじ。オープニングで客席とのコミュニケーションを楽しみながら、大会のルールを丁寧に説明していく。そんなあべから、今回の本戦サーキットについて、とある新企画が告げられた。「今年から、惜しくも2回戦で敗退した芸人1組が“ゼロ番手”として最初に登場します!」サプライズともいえるこの試みに、客席からはどよめきが沸き起こる。さっそくゼロ番手としてステージに登場したのは、ボーイフレンド。自らこの日の審査の対象外であることを武器に、のびのびとした漫才で客席を温めた。

漫才ダイジェスト前半「軽いボケのコンビ続いちゃった」

そして本番。20組の認定漫才師が、5組ずつ4ブロックにわかれて漫才を披露していく。トップバッターの三日月マンハッタンは、ゼロ番手・ボーイフレンドの登場を踏まえて「ここから認定漫才師!」と自らを鼓舞する。続くスパナペンチはオーソドックスな時候の挨拶で漫才を始め、結果的にはこの日登場した20組中2位という高評価を獲得した。男女コンビの相席スタートは今年2013年結成で「お隣よろしいですか?」「どうぞ」のやりとりから掛け合いがスタート。笑撃戦隊は「1個、確認したいことがある!」というセリフを皮切りに、会場を沸かせ続ける。ひときわテンション高く登場したのはインディアンス。結婚をテーマに賑々しく漫才を展開した。

S×Lの登場は、漫才師としての基本をないがしろにする小さなボケから。どきどきキャンプは友人の結婚式を題材に、ときおり客席を驚かせるようなフックを仕掛ける。スパローズはそんなどきキャンのネタに一言乗っかる余裕を見せたあと、怒りや自虐、やけっぱちぶりを爆発させた。エレファントジョンは学生時代の思い出話から、脱線に次ぐ脱線を見せる。エレジョンからの流れに「軽いボケのコンビが2つ続いちゃった」と高松が自己言及したのはオジンオズボーン。漫才そのものは意外な展開を見せた。

漫才ダイジェスト後半「ギャグがとまらねー!」

後半は「広域認定漫才師」をものものしく自称するえんにちで始動。ゆにばーすは結成4カ月の男女コンビで「ポケモンと、ポケモントレーナーでやってます」と告げる。囲碁将棋はお互いの人間性をテーマにした攻防。そしてこの日、即日審査の結果1位となった風藤松原は、コンビの根幹を揺るがすようなボケを採り入れつつ、客席の予測を裏切るアイデアの数々で客席の笑いを絶え間なく誘発した。エルシャラカーニは旅にまつわる丁々発止。直後に出てきたあべこうじに「めっちゃ楽しい!」と言わしめた。

最後のブロックは、デートの練習にはげむブルーセレブ、コテコテの漫才の道を突き進むなすなかにし、そんななすなかにしを「師匠」と呼ぶタモンズと続く流れ。サカイストはデンペーが認定漫才師のバッジをキャップに付けるオシャレぶりを発揮する。ラストは流れ星。ヒット曲をモジッたつかみの替え歌に始まり、ちゅうえいが「ギャグがとまらねー!」と自認する勢いのまま、最後まで走り抜けた。

審査結果は会場で即日発表

審査発表を待つ間はフリートーク。あべが仕切る中、流れ星ちゅうえい、オジンオズボーン篠宮、エレファントジョン森枝、インディアンス田渕らによる“ボケの渋滞”が目を引いた。篠宮とスパナペンチ永田という意外な組み合わせのボケ合戦にちゅうえいが割り込んだり、篠宮のギャグを田渕が「待ってました!」と囃し立てたりと大賑わい。あべこうじは陽気な田渕の様子に「仲良くなれない!」と嘆き、なすなかにし中西は「今の若手、わからんなぁ!」とベテラン風のコメントで笑いを誘った。

即日審査の結果は、既報の通り1位が風藤松原、2位がスパナペンチ。永田は2位の結果にも「やりましたね……」とテンションが低く、あべから「喜びは溢れないの?」と聞かれると「内側にあります」と返答する。というのも、東京を拠点に活動するスパナペンチが次に本戦サーキットに出場するのは10月27日の2戦目で、会場は反応が未知数の大阪であることを危惧していたのだ。永田は「めちゃくちゃ不安です。どうやって(大阪に)“寄せて”いけばいいっスか? ぶっちゃけ決勝に行きたい」と言葉を重ね、あべを「秘めた闘志が漏れちゃってる!」と驚かせた。

風藤松原は1位を告げられると、風藤が喜びをあらわにする一方、松原はいったいどこにいるのか、その所在がわからない。やがて舞台上にいる大勢の芸人たちが一斉に立ち位置を変える。彼らの視線が集まる先には、しゃがみこんで両手でガッツポーズをしながら喜びを噛みしめる松原の姿があった。立ち上がった松原は「人生で一番になったのは初めてなんですよ」と満面の笑み。風藤は「うれしいですね。今日来るときトンカツ食ってきてよかった」とベタなゲン担ぎを明かす。「勝って兜の緒を締めよ、だよね」とは松原の談。2人はこの日と同じくルミネtheよしもとにて行われる本戦サーキット3戦目、11月9日を見据える。

本戦サーキット第1戦で風藤松原の1位が発表され、喜びのあまりしゃがみこむ松原(後方左)と、笑顔を見せる風藤(右から2人目)。

DVD日清食品 THE MANZAI 2013

フジテレビ系列にて、2013年12月に生放送予定!

MC:ナインティナイン / 高島彩
佐野瑞樹 三田友梨佳(フジテレビアナウンサー)

最高顧問:ビートたけし

特集INDEX TOPへ
総合監修・藪木健太郎(フジテレビ)インタビュー
本戦サーキット1戦目レポート
本戦サーキット2戦目レポート
本戦サーキット3戦目レポート
本戦サーキット4戦目レポート
本戦サーキット5戦目レポート
ファイナリスト11組インタビュー

2013年12月4日更新