2 NON STYLE（よしもとクリエイティブ・エージェンシー）

──「THE MANZAI」は昨年も決勝進出されましたが、どんな印象でしたか？

井上裕介　すごく楽しく漫才させていただきました。

石田 明　勝負事にしてはエンジョイしすぎた感じはありました。

井上　「M-1」と比べるのはよくないかも知れないんですけど、遊びに来た感じの楽しさでした。

石田　負けたんですけど、楽しい気持ちのまま帰りました。でも帰り、飲み屋に寄って泣きましたけど。

井上　奥の奥で効いてるじゃないですか！

──決勝進出11組の中でM-1王者はNON STYLEさんだけ。この経験値は賞レースで有利に働きますか？

井上　昨年出たときに、ビートたけしさんに言っていただいたんですけど、NON STYLEは普段テレビに出ちゃってるから、なかなかこういうので勝つのは難しいよ、と。目新しい人のほうが絶対に有利だと。たしかにそうだとは思うんですけど、そのあと「あんちゃんたちの漫才、面白かったよ」とおっしゃっていただいたので、勝つ、勝たないというよりは、たけしさんの前で漫才をしたい、というのを目標に出てる感じですね。

石田　少しでも新しく観ていただけるように、頭を角刈りふうにしてきました。

井上　角刈りふうですか？ 男爵芋感が強いですけど。

──お2人の漫才のストロングポイントは？

石田　やっぱり井上さんの気持ち悪さ。

井上　それでお客さんが笑うから否定できないですね。

石田　あと、僕たちはある程度のテンポでボケを出していけるので、ジェットコースターみたいな感覚の漫才ができれば。

井上　子供からお年寄りまで、全世代の方に笑っていただけるような、心地いい漫才を心がけてやってます。

石田　そのために1年間かけて、あらゆるスーパーの営業に行ってきました。

井上　瓶ビールのケースの上に立ってきております！

──「THE MANZAI」の出場について周囲の反応は？

井上　周りの後輩たちから「M-1チャンピオンなんやから出なくていいじゃないですか？」という言葉はすごくいっぱい言われましたね。

石田　僕ら、巷では「一枠減らし」って呼ばれてます。実際に出ることができたんで、無理だった人たちのぶんもがんばりたい。

井上　今年で最後にできたらな、と思います。納得のいく漫才をして、チャンピオンになって終了するのが綺麗な形。あと、1位を決めるだけじゃなく、漫才って本当に楽しいものなんだよ、っていうのをもっといろんな方に感じてほしい。毎月のように「THE MANZAI」があればいいのにな、と。そうなるためには漫才師が努力し続けるしかない。

──最後に意気込みをお願いします。

石田　今年は1秒に1回ボケます！

井上　絶対無理ですよ！ 逆におもろない！