ナタリー PowerPush - さまぁ~ず
名作コント目白押しの最新ライブがDVDに
芝居的なやつは無理
──お2人のコントは会話を中心に物語が転がっていくものが多いですが、コントを作ろうとすると自然とそうなっていくのでしょうか?
大竹 タイプなんですかねえ。すぐ立ち話になっちゃうんですよ。でっかいセット作ってもらっても、端っこで喋ってるだけとか。放っといたらこれで終わっちゃう。だから無理やり立つとか、動くとかするようにしてますね。昔はよく「漫才みたいだね」って言われたんですけど。
三村 あれだよね、お芝居的な展開があって動きとか作っていくと、俺らクサくなるんですよ。
大竹 わざとらしいんです。
三村 俺らが自分らで恥ずかしくなるというか。「お芝居みたいだな」って。だからやめちゃうんじゃないですか。
大竹 芝居的なやつは無理ですよね。でも「よく(間が)持つ」って言われるんですよ。
三村 持つって言われたことが自信にもなってる。
大竹 なってるかもしれないですね。「このまま15分、20分でも見ていられる」って言われたこともありますから。
──コントでも「嘘くささが恥ずかしい」という感覚をお持ちなんですか?
大竹 強くあると思います。
三村 「人ってこんなことする?」っていうのはあんまり好まないですね。「いやー、久しぶりに温泉旅館に来たけどもー」って言わないっていうか。
大竹 「ここは砂浜!」って始まらないっていうか。「俺たちがライフセーバー」っていうことは実際に言わないじゃないですか。
三村 そこで携帯電話っていう、すごい都合のいいものが登場したんだよね。
大竹 そう、携帯電話で説明するっていうのが最近多いんですよ。
三村 「今、お店!」って。
──あはははは。
大竹 「1人で写真撮りに来てるんだ」って説明できちゃうから、ちょっとラクなんです。でも、携帯電話のない当時は、なんにも説明しないっていうのが2人の中で流行ってましたね。見ていくうちに「あ、この2人は……」みたいなのが好きなんで。
ワンランク上のスターを目指したい
──お2人は、ロケ番組やトーク番組、単独ライブと、いろんなバリエーションのお笑いを作られてきました。今後、新たにチャレンジしたいことや、続けていきたいことは何ですか?
大竹 僕はとにかく“笑い”ですかね。“笑い”をやれるような番組をやっていたいです。形は何でもいいんです。お笑い番組を1つ2つはやっていたいというか。常に探してます。「お笑い番組ないかなー」って。まだまだ完全にやれてるとは思ってないんです。ライブとはまた違うんですよね、テレビは。行って笑って帰りたいというか。お笑い番組をやれてたらいいですね。
三村 最近考えちゃうんですよ。お笑いばっかりやってて、このままいくと50歳になったときにスターになっているんだろうかとか。
──スターに?(笑)
三村 ワンランク上の。ワンランク上のスターってなんなんだっていう。
大竹 ワンランク上のスターはこのスタイルじゃないよね。
三村 なんか違うな。もうちょっと文化的な匂いがする。無理やり文化的な匂いを入れて、俺はワンランク上のスターを目指したい。
大竹 俺もそうしよ。文化的な匂いがベストだから。
三村 人に尊敬されるなにかを……。本、映画、いろいろあるよ。あとパーティーに出るっていう。
大竹 向いてねえからなー。
三村 全部向いてない。このまんまなんでしょうね。
大竹 まあ文化的な要素を出していきたいと思います(笑)。
さまぁ~ず
左/大竹一樹(おおたけかずき)
生年月日:1967年12月8日
出身地:東京都
右/三村マサカズ(みむらまさかず)
生年月日:1967年6月8日
出身地:東京都
スタイリスト:髙村純子
- 大竹一樹
- レザーシャツ:NICOLE CLUB FOR MEN
- Tシャツ:TAILGATE
- ベルト:RIELABO
- パンツ:A.R.K.
- スニーカー:Custom Culture
- 三村マサカズ
- シャツ:TAILGATE
- Tシャツ:Design Tshirts Store graniph