浜田雅功が出演する新バラエティ「戦闘車」全5話がAmazonプライム・ビデオにて配信中。浜田と千原ジュニアが車好きの芸能人を従えて前代未聞の自動車合戦を繰り広げている。その戦いは、傾斜60度の崖に向かって突っ走る「寸止めの関」や、爆破などの仕掛けもあるデスロードを舞台にしたレース「地獄街道」、ジャンプ台からの飛距離を競う「浪漫飛行」、そして車同士のぶつかり合い「相撲DEATH」と、すべて命がけだ。
お笑いナタリーではこの合戦で大クラッシュを経験した“暴走野郎”バッドボーイズ佐田にインタビューを実施。危険な仕掛けの数々とは裏腹に、「配信を心待ちにしていた」ほど収録が楽しかったという撮影現場のリアルな様子を聞いた。
取材・文 / 狩野有理 撮影 / 須田卓馬
芸人、レーサー、ミュージシャン、アイドル、俳優、プロレスラーからなる戦闘員が、自ら操縦する“戦闘車”でバトルを繰り広げる前代未聞の“デンジャーテイメント”(=デンジャー×エンタテイメント)! Amazonプライム・ビデオ初登場の浜田雅功率いる浜田軍、そして千原ジュニア率いるジュニア軍に分かれ、スピード、度胸、根性が試されるさまざまな対戦に挑む。
- 浜田雅功
- プラス・マイナス岩橋 / 小沢仁志 / 勝俣州和 / バッドボーイズ佐田 / 千原せいじ / 尼神インター渚 / 極楽とんぼ山本 / 脇阪寿一
- 千原ジュニア
- インパルス板倉 / 品川庄司・庄司 / 原田龍二 / FUJIWARA藤本 / 松岡充 / 南明奈 / 武藤敬司 / 脇阪薫一
- 第1試合 寸止めの関
- 2台の戦闘車が壁に向かって走り、ブレーキング。どちらの戦闘車が壁ギリギリに止まれるか競う。
- 第2試合 地獄街道
- 2台の戦闘車が同時にスタートし、5つの難所をくぐり抜けてゴールまでのタイムを競う障害物レース。
- 第3試合 浪漫飛行
- 戦闘車に乗り込んで高さ150cmのジャンプ台から飛び、その飛距離を競う。
- 第4試合 相撲DEATH
- 戦闘車をぶつけ合い、土俵から押し出すか、戦闘不能になるまで戦う。
収録後すぐにオンエアを観たくなる番組って今どきない
──「戦闘車」は崖に飛び込むチキンレースや車同士のぶつかり合いなど、危険を伴う競技ばかりです。会場入りしたときはこれから始まる合戦を想像して怖くなりませんでしたか?
僕、ネジが1個ぶっ飛んでるので恐怖とかないんですよ(笑)。映ってないですけど、ケータリングが豪華でむしろテンション上がりました。「むちゃくちゃ金かかってるやん!」って。いろんな種類があって、野外フェスのフードコーナーみたいなんですよ。スタッフも300人くらいいましたし、すごいお金かかってるなーってワクワクしました。
──実際に収録してみてどうでした?
後日、(千原)せいじさんと(プラス・マイナス)岩橋とご飯に行ったんですけど、「はよオンエア(=完成版)観たい」って3人で言っていて。「収録やって、すぐにオンエアを観たくなる番組って今どきないよな」って話をしながら配信を心待ちにしていましたね。ほかの共演者もみんな早く観たいと言っていたし、またやりたいとも言っていました。あと、配信開始になる前から芸人界でも話題になっていたんです。いろんな人から言われましたもん、「すごかったらしいな」「Amazonやるなあ!」って。でも、けっこう視聴者には叩かれてません?
──Amazonのレビューを見ると賛否両論あるみたいです。
一番いいことですね!
──過激な番組なので意見が分かれるのかもしれません。
波風立たないより全然いいです。いろいろ言ってもらえるほうがうれしい。松本(人志)さんの「ドキュメンタル」もそうじゃないですか。面白いって言ってる人もいれば、意見をぶつけてくる人もいて。何か言いたくなる番組はいい番組なんだと思います。
──岩橋さんは家族の思い出が詰まった愛車、尼神インター渚さんはニセの冠番組で購入した人生初のマイカーでドッキリ的に参戦させられました。佐田さんも愛車を大事にしてきた車好きとして心が痛みませんでしたか?
いや、それはまったくなかったです(笑)。「ざまあみろ!」っていう感じが楽しいし、実際に2人は自分の車だったからより面白かったですしね。次やるなら、全員自分の車がいいなって思いました。他人の車でガンってぶつかるより、自分の車のほうが気持ちが入っているからやっぱり面白いです。そうなると、ますます世間がなんて言うかわかりませんけどね。でもそのすれすれのラインがいいんだと思います。
あの浜田も唖然、佐田の大クラッシュ
──番組内で一番の衝撃シーンといえば、佐田さんの運転する車が大転倒した場面です。先ほどネジが1個ぶっ飛んでいると聞いて、もしやわざとなのかと思い始めていますが……。
いやいや、あのときは、実は壁にぶち当たって対戦相手の(インパルス)板倉に突っ込んでもらおうって考えていたんです。僕がその試合で乗っていたのは、本人には内緒で持ってきた、ある人のマイカーなんですよ。しかもローンがたっぷり残った(笑)。で、その車の持ち主を「何してんねん!」ってキレさせたろうと思っていて。そういう展開を思い描いていたはずが、スピード出過ぎっていうのもあってハンドル操作がうまくいかず、1人で壁に突っ込んでしまったっていう(笑)。
──あの瞬間は死んだと思いました?
死んだと思いましたね! 完璧にひっくり返っちゃってるし、車内の映像にもありましたけどガラスがバリバリバリって割れて破片も落ちてくるし。あと、窓から僕の右手が飛び出してたの知ってました?
──はい。映っていました。
一瞬挟まって、「ちぎれたー!」と思ったんです。でも病院行ったら筋肉が守ってくれてるから折れてないよ、と。頭もフラッフラだったんですが、絶対にこれはお蔵入りさせちゃいかんと気合いでなんとかしましたね。
──周りも一瞬シンとなりました。佐田さん、死んだと思われていたのでは。
いや、本当に! 僕はシートベルトをしたままだから、宙吊り状態で苦しいんですよ。なのになかなか助けに来てくれない。そしたら誰かがでっかい声で「オイル漏れてるぞー!」って叫んで、「逃げろ、逃げろ」という声が聞こえて。宙吊りになりながら「いや、助けてー?」って思ってましたよ(笑)。ガソリンが本当に漏れていたら爆発してマジで俺死ぬやん!っていう。
──あまりのことにみなさん唖然としていました。
引いてましたよね。浜田さんもジュニアさんもあんなに顔ひきつらせて(笑)。あの浜田さんでさえ引いちゃうって、相当ですよ。
──視聴者も驚いたと思います。あんな映像、普通観られないですから。
違う番組でご一緒したディレクターさんが、「ここ5年で一番の衝撃映像でしたよ!」って言ってました(笑)。僕も実際配信されたものを観てそのときの恐怖を思い出しましたね。
──でも、自分がひっくり返っている場面がカメラに収められて、それがバラエティ番組になるってなかなかないことです。
それが残ってるっていうのはうれしいです。記念ですよ。そういう意味でも思い入れのある番組になりました。
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“暴君”浜田が一番の悪人
- Amazonオリジナル作品「戦闘車」
- 「戦闘車」の視聴はこちらから!
- Amazonプライム・ビデオとは
- Amazonプライム会員(月間プラン400円/月、年間プラン3900円/年)向けのサービス。数千本もの人気映画やテレビ番組、またAmazonスタジオ制作によるオリジナル作品をいつでもどこでも、見放題で楽しめる。
- 佐田正樹(サタマサキ)
- 1978年9月13日生まれ、福岡県出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。高校卒業後、同級生だった清人と1997年4月にバッドボーイズを結成した。福岡吉本でデビューし、2002年より東京に拠点を移して活動している。いじめられっ子だった佐田が暴走族の総長に上り詰めるまでを描いた実話小説・コミックス「デメキン」が実写映画化され、12月2日(土)より東京・シネマート新宿ほかで全国公開される。
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