スターになりたい

──NSC生からの質問をもう少し続けます。「今後の自分たちにどんな希望を抱いていますか？」

斎藤　吉本で漫才師をやっているので、やっぱり基本は目の前のお客さんを今まで通り、一番大事にしたい。舞台に出るメンバーの中で僕、一番ウケたいと思っているんですよ。それはずっと守りたいです。「トレンディ呼んどけば大丈夫だろう」っていう漫才師になりたいです。

たかし　劇場を大切にしたいですね。

斎藤　それと同時に漫才だけじゃなく、僕、スターになりたいんですよ。NSCは「NEW STAR CREATION」の略で、STARのSが斎藤のSなのもかかっていますし。

── スターと言えば、「M-1」決勝の様子を私もスタジオで観覧していたのですが、最終決戦に残った3組の中で、斎藤さん1人だけがCM中もお客さんとたくさんコミュニケーションを取っていましたよね？

斎藤　わかりましたか？ あのときから僕の種まきは始まっていたんです。

──お客さんを味方に付けていた感じがしました。

斎藤　以前は僕も人気がなくて、チーモンさん（＝チーモンチョーチュウ）やブロキャスさん（＝ブロードキャスト!!）に絶対勝てないや、と悩んだ時代がありました。「それはハゲだからだ」って諦めることもできたんですけど、人気者になろうとしていなかったんです。結果、僕は人気者になろうとして「M-1」決勝のCM中に投げキッスとかウインクをしまくって、味方がめっちゃ増えました。

──あれで雰囲気作りができましたよね。

斎藤　やっぱりできることはやらないと。まわりの芸人さんには「こいつ何してんねん」って嫌われるかもしれないけど、嫌われないような「人（にん）」を付けたい。「斎藤さんだからしょうがないか」と言われるくらいに、今後もがんばっていくしかないです。

ハゲとダジャレやる奴がNSCにめっちゃ入ってくるんじゃないか

──たかしさんの今後の展望は？

たかし　30年後くらいにNGK（なんばグランド花月）の“1週間出番”があったら一番幸せなんじゃないかと思います。

──NSC生からの質問には「お笑いと年齢に関して何かお考えがありましたら教えてください」というものもありました。30年後にお2人はどんな芸人さんになっているでしょうか？

斎藤　僕らが今すごく参考にしているのはWヤング師匠。すごくポップなネタをやられるんですよ。素敵だなと思います。

たかし　師匠とは思えないくらい若い。新ネタをやっている師匠を見るの、いいですよね。師匠になっても新ネタをやっていたいです。

──最後にNSCへの入学を考えている読者へメッセージをお願いします。

たかし　NSCは授業も大事ですけど、相方や仲間を見付けにいくところだと思います。授業が終わったあとに飯を食いに行くのも授業のひとつです。

斎藤　たかしは相方を選ぶ才能がズバ抜けていたんですよ。まさかの僕という天才を拾ってしまった（笑）。スーパーラッキーボーイ。その出会った場所がNSCだったということです。

たかし　そうっすね。ラッキーだと思います。でもオモロい奴と組んだから売れるというわけではない、ということも言いたいです。

斎藤　運が超大事！

──では斎藤さんからも読者へ一言よろしくお願いします。

斎藤　みんなに言いたいのは、NSCを出て、ここまで来られたのは誰だと思ってるんだ？ 斎藤さんだぞ！と。最近「NSCに来年めっちゃハゲとダジャレやる奴が入ってくるんじゃないか？」って先輩方にすごく言われていて、そんなに単純じゃないとは思うんですけど、みんなも斎藤さんになろう！