仕事でこんなに楽しくていいの？

──作家を続ける中で、特に「これはよかったな」と思えることはありますか？

箱崎　めっちゃ笑えるんですよ。会議だったり、リハーサルだったり。裏側で、ものすごく笑える。

斉藤　照れちゃいますね！

太田　お前のことは言ってないんだよ（笑）。

斉川　「仕事でこんなに楽しくていいの？」とは思います。これでお金をもらえるんや、と。楽しいのにお金をもらえる、というのが一番です。

──ご本人を前にして言いにくいかも知れないですが、ジャンポケさんとやった仕事で自分の糧になっている、ということはありますか？

斉川　一番最初に付いた単独ライブです。ネタ作りに対して楽しみを覚えました。2009年だったと思うんですけど。

太田　笹塚でめっちゃスベった単独ライブだ（笑）。

斉藤　「金返せ！ 電車賃も出せ！」って言われたんですよ（笑）。

斉川　打ち合わせでゲラゲラ笑いながら作ったネタが、本番ではスベるっていう状態で。裏ではあんなに面白かったのに。

太田　それはなかなか作家として経験できるものではないですからね。

箱崎　僕は一緒にやらせてもらうようになって2年くらいなので、スベってるところはあんまり観たことなくて、面白いジャングルポケットさんしか知らないんです。だから本当に面白くて。面白い人といっぱいいられる。

斉藤　まあ、上を見たらいっぱい面白い人はいるけどねー。

太田　社交辞令に決まってるだろ（笑）。

箱崎　ツアーがあって大阪にも連れて行ってもらって、そういうところに一緒に行けるんだ、一員として認められたのかな、と思うと、これからも一生懸命がんばりたいなと思います。

斉藤　入ったときから認めてるよ！

太田　うるさいなあ（笑）。

芸人がやりやすい環境を作家が整える

──作家の仕事をする上で、気を付けていることやポリシーは？

斉川　先輩後輩関係が厳しい世界なので、そこは気を付けています。縦社会というか、そういうところもあって仕事に呼ばれるので。

箱崎　僕は作家の中で一番下なので、邪魔しないように、雑務でもできることはやろうと気を付けています。あと、勉強させてもらっているというのはあります。斉川さんの上にも作家さんはいるので、そういう方々と一緒にやらせていただくのが数少ないチャンスだと思っています。

──作家に向いてる人物像があれば教えてください。

斉川　作家にもいろんな人がいて、企画書や漫才の台本を書いたり文章にするのが得意な人と、会議でしゃべれる人と、大きく分けて2つです。どういう人が向いてるというよりかは、自分がどこで目立とうとするか、だと思います。

箱崎　お笑いが好きなら大丈夫なのかなと。僕は好きだから辞める気もないし、笑うことが好きで、笑うことを考えることが好きなら大丈夫なんじゃないでしょうか。

──ジャンポケさんから見て、どんな作家さんやスタッフさんなら一緒に仕事をしやすいですか？

斉藤　少なくとも2人とは仕事しやすいですよ。斉川は、僕に対してはけっこうバカにした感じで言ってくるんですけど（笑）、それが逆にやりやすい。僕と太田が言い合っているときに、自分の意見を出してくれたりする。地方の仕事では早めに入って衣装や道具を用意してくれて、自分らが普通にできる環境まで持ってきてくれる。箱ちゃん（＝箱崎）も、時間があるかぎり毎回会議に出てくれて、台本を仕上げてくれたりとか。うちらの会話を常に見逃さないで、「昨日、何話したっけ？」ってなったときも「こうですよ」って言ってくれて、やりやすい環境にしてくれる。感謝してます。

──愛情を持って自分たちと仕事してくれていると。

斉藤　そうですね。漫才の大会やコントの大会で賞金が入ってくれば、分けたいと思いますしね。

太田　ネタを一緒に作ってるわけですから。

斉藤　チームみたいな感じなので。そこに向けてがんばりたい。そういった意味で恩返しができるのかなとも思います。