ナタリー PowerPush - とんねるずのみなさんのおかげでした 博士と助手 細かすぎて伝わらないモノマネ選手権 Season2
シリーズ累計30万枚を突破したDVD「とんねるずのみなさんのおかげでした 博士と助手 細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」の第2シーズンが、2巻同時に発売された。助手に扮した石橋貴明と博士役の木梨憲武が、関根勤、くりぃむしちゅー有田とともに「細かすぎて伝わらない」モノマネを審査していくこの名物企画。1巻目には未公開部分を含む第16回大会、2巻目には特別編「紅白モノマネ合戦」の完全版が収録されている。
第1回から連続で出場し続けている、360°モンキーズの杉浦双亮ら、常連組だけではなく、第16回大会では強力新人が続々登場。紅白モノマネ合戦では第16回で誕生したニューカマーたちの新ネタに加え、奇跡のコラボネタが楽しめる。そのため2巻同時にチェックしたほうがネタの誕生からアレンジまでを網羅できてオススメだ。さらに、1巻には2002年放送の「外国人ものまね選手権」、2巻には2003年放送「アクションギャグ選手権」を収録と、各巻ともにボリューム満点でお届け!
文 / 加治屋真美
Season2 Vol.1「デオデオデオデオ」
大型新人が続出した第16回大会
前大会から1年ぶりに開催された第16回「博士と助手 細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」。今回も1200人以上がオーディションに参加しており、マリア・イーちゃんの小雪、柴田由美子&松岡智子の真矢みきなど、審査員の心をつかんだ女性タレントモノマネが多数誕生した。
最初に登場したのは、前回チャンピオンに輝いたアナログタロウ。「どうでもいい情報を教えてくれる80年代の歌番組の曲紹介」で開始早々大きな盛り上がりを見せた。初登場のマリア・イーちゃんは、ソファで横になってくつろぐ小雪を熱演。早くも助手の石橋くんをうならせた。激しい手振りで野球を解説する栗山英樹のモノマネをした岩崎なおあきについては、関根大博士も「彼が去年現れたことによって、今年の熱闘甲子園すごかったですよ、僕」と絶賛。初出演のストロベビー・ディエゴは登場した瞬間から歓声が上がり、「FIFA ワールドカップ2010 南アフリカ大会」のマラドーナダイジェストで会場を大きく沸かせた。
体操選手ネタで大会常連の弾丸ジャッキー・松雪オラキオには、「16回の歴史の中で売れてきたんでしょうね。ちょっと腹が出てきました」と石橋助手が指摘。古賀シュウによる「このあととぅぐ!」という舌足らずな長島三奈のモノマネは、この番組をきっかけに世の中に浸透した。これまではアンジェラ・アキのモノマネをしていた柴田由美子の新ネタ「何気ない一言にも深みが出る真矢みき」は、「よく捉えてるな」と博士たちも関心。新ネタながらも強烈なインパクトを残し、番組を超えて広く世の中に伝わった。
大躍進を遂げたコンビ梅小鉢
「(この企画の)原点に戻ってますね」と木梨博士が喜んだのは、初登場の天然もろこし・植山由美子による「B級遊園地にあるジェットコースターのスタート音」。直立・無表情で発する「デオデオデオデオ」の面白さは、このDVDのサブタイトルに取り上げられたほどだ。さらに、「服の選択を間違え歌どころではない京都のストリートミュージシャン」を演じた小森麻由と、「レポート中、『あっ』が多い菅野美穂」を演じた高田紗千子のコンビ・梅小鉢は、初出演したこの大会で一気に知名度を高めた。
このほか、元日ハム・イースラーのネタがはじまると舞台から落とされる常連組の360°モンキーズ・杉浦双亮、「カラオケ映像によく出てくる安い恋愛ストーリー『スピッツ編』」で木梨博士からお褒めの言葉をもらった初登場のうをとも、韓国映画ネタのみょーちゃん劇団(野村大輔、小野秀子、みょーちゃん、竹下ともひろ、小野香織)など、爆笑シーンが続々。恒例のおかわりタイムでは、梅小鉢・高田の「映画完成披露試写会 どうだっていいようなことにこだわりまくる菅野美穂」や、天然もろこし・植山の「B級文房具店に一歩足を踏み入れた時に鳴る音」など、傑作モノマネが次々に生まれ、木梨博士や助手・石橋くんもそれぞれのネタを大絶賛した。
接戦のファイナリスト決勝戦
博士たちの厳正な審査により、第16回では16組がファイナリスト入り。小雪ネタのマリア・イーちゃんをはじめとする初登場組も続々登場し、それぞれ渾身の芸を見せつけた。果たして誰が優勝を決めるのか。続きはDVDで確認しよう。
なお、本作には16回大会の未公開ネタが完全収録。本戦で披露したネタの別バージョンや、藤田かおるによる福原愛のモノマネ、初登場のハロー植田によるB'z稲葉のモノマネ、おなじく初登場カンカンの「いきなりバカボンパパの家に現れてお願いごとをしてくるバカ田大学の後輩」など、テレビではオンエアされなかった未公開ネタも多数収録されている。
ロボ冨田くんが大活躍の特典映像
特典映像は「選手権シリーズ第1弾」。日韓ワールドカップで盛り上がる2002年に開催された「外国人ものまね選手権」の模様を見ることができる。モノマネのコーナー前には、木梨博士と石橋助手による導入コントも用意され、「モノマネロボット冨田くん」としてコージー冨田が登場。「外国人が悪いことをしないように、冨田くんに審査してもらおう」という流れのもと、博士と助手に振られた人物のモノマネをしながらロボ冨田くんが外国人を審査していった。
長渕剛のモノマネで「RUN」を歌うアメリカ人英語教師には、「そんな似てないでしょう」と審査員のロボ冨田くんがバッサリ。コートジボアール出身の外国人は、出川哲朗、三村マサカズ、天山広吉、掛布雅之のモノマネを披露するも、審査員のロボ冨田くんから「声、みんな一緒でしょ。1つの声でフレーズ変えてるだけやから」と指摘された。
モデルのナオミ・グレースが坂本冬美の「夜桜お七」を見事なこぶし回しで歌い上げると、ロボ冨田くんは「生意気やね。こんなうまいことやられたらね」と絶賛。寺尾関のモノマネをしたアメリカ人に対しては、「だって知らないもんよ。でも確かにな、すごい見ちゃったよな。なんだかな」と舌を巻いた。
博士と助手によるモノマネのムチャぶりと、それを軽妙に返すロボ冨田くんの一連のやりとりも見どころとなっているこの特典映像。モノマネ好きはぜひチェックしよう。