イケてる側と対極にいた人間がやりたいこと

──これは溜口さんがやりたかったことでしょうか？

溜口　そうですね。よくテレビやマンガ、ドラマでこういうシチュエーションがあって。あれがやれるのは基本的にクラスの中心にいて、イケてる、何をしても怒られない自由な人なんですよ。

金子　みんなの協力も必要だもんね。

溜口　いじめられていたら、ああいうのはできない。イケてる側とは対極にいた人間なので、ああいうことをやってみたいなと思いました。

金子　当時の俺らがやったら「何してんの？」って言われて、「先生！ 先生！」って先生呼ばれると思う（笑）。

阿諏訪　みんなに愛されているからこそできる。

溜口　愛されたかった！

──結果的にはいかがでしたか？

金子　愛されなかったよね。

溜口　愛されなかったです、僕は（笑）。

金子　マンガでよくあるシーンをやりたいということで、溜口のやりたいことはわかるんだけど、どう付き合ってやっていいのか、ルールがよくわからない。

溜口　みんな遊び方を知らないんですよ。

金子　たぶんイケてた芸人がやっていたら、また全然違うと思います。

溜口　僕らのは“不正解版”ですけど、4人でワイワイやる空気感は楽しかったです。

黒板消しのベタないたずら、やり方わからず混乱

阿諏訪　これもベタな遊びじゃないですか。やったことがなかったから、やろうと。

溜口　僕らは逆にやられるほうですよね。

阿諏訪　顔面に黒板消しバーン！とか。

溜口　黒板消しクリーナーの機械に溜まった粉をぶっかけられたりするんだから。

阿諏訪　窓を開けて黒板消しをパンパンと叩いて掃除するんですよ。窓を開けてるから、ちょうど風で俺んところにファーって粉が流れてくる（笑）。

塚本　あんなことして何が楽しかったんだろう？

溜口　それがまさかの下克上で、仕掛ける側になるなんてね！

金子　あのとき目を背けていた側をやるわけだから、これも1時間目と同じで、みんなやり方をよく知らない（笑）。

塚本　僕は今回仕掛けられる先生役だったので、いたずらを仕込んでいるさまが観られなかったんですけど、DVDで初めて観まして、みんな超混乱していましたね（笑）。「どうやってやるんだこれ」って。面白かったなあ。

溜口　原理がわからないんですよ。

──塚本さんは先生役ながらも仕掛けに協力されていましたね。

溜口　いい奴だよね。

金子　あの頃は避けていた黒板消しに自ら向かっていけるようになっただけ、塚本の進歩だよ。

塚本　顔から行きましたから！

溜口　それは進歩とかじゃない（笑）。

校庭に迷い込んだ犬は超かわいかった

──「校庭に迷い込んだ犬をつかまえる」は、どなたの発案でしょうか？

塚本　僕が「みんなで捕まえたい」と。校庭で犬を見かけることはあったじゃないですか。でも自分たちで捕まえたことはない。なのでこのDVDでやらせていただきました。

溜口　お笑いナタリーさんの記事でも、犬を追いかける写真を大々的に出してましたよね（参照：校庭に迷い込んだ犬を捕まえろ！うしろとラブレがDVD学校ロケで青春謳歌）。

塚本　作戦会議も盛り上がったね。

──どういう作戦を立てていらしたんですか？

金子　サッカーゴールで犬を閉じ込めるふりして、溜口を閉じ込めたりとか（笑）。

阿諏訪　あわよくばその合間に、犬に噛まれたりとかしたかったな。

金子　「襟元を食われて犬に引きずられる」とかまで想像していたよね（笑）。

阿諏訪　そういうプランはいっぱいあったんですけど。

溜口　ワクワク感があって想像が膨らんじゃいました。実際に犬を捕まえようとしたら、ああなるんだな、ってことは実証できたと思います。

塚本　実際にロケができただけでもよかったです。犬の気持ちにもなれたし。犬、超かわいかったなー。