「フットンダ」に全身全霊をかけている

──「フットンダ王決定戦」は12回目。タカトシさんにとって、どんな存在の番組でしょうか？

タカ　大みそかを越えてすぐの生放送で「日本一早いお笑いバトル」を12回もやらせてもらうのは、本当にありがたいことです。こんなに長い時間できるとは思っていなかった。できることなら、この「フットンダ」の生放送中に死にたい（笑）。人生の幕は、ここで下ろしたい。

トシ　たしかに、それくらいのことですよね。毎年恒例で、僕らは「これが終わって年越し」みたいな感じなんです。本来の年越しは生放送が終わる6時間くらい前に過ぎているんですけど。

タカ　本来の年越しのときは基本的にリハをやっているからね。

トシ　そう。「年越しの瞬間をもう過ぎていました」みたいなことが多い。毎年ここが終わって、ちょっと寝て、そのまま正月旅行に行く、というのが僕のルーティンです。

タカ　「仕事始めなのに仕事納め」みたいな感覚なんですよ。1年の最後を締めるのと、1年を占うので気合いが入ります。そこで毎回、予選敗退しています（笑）。難しいね。

トシ　じゃあ毎年、ろくな年になってねぇな（笑）。

タカ　「フットンダ」で出し尽くして終わりたい、という気持ちで全身全霊をかけています。

タカトシが注目する初出場芸人たち

──今回出場される中で、（取材時点で）決定している中から注目の芸人さんを挙げていただけますか？

タカ　前回ネタのコーナーに出て、赤ちゃんネタで大爆笑をかっさらってくれたジェラードンが本戦に出ます。

トシ　あのネタは、タカさんが日本で一番笑っていたんじゃない？

タカ　ものすごく面白かったですよ。初笑いで、結局今年一番笑ったのはあの赤ちゃんだったからね。

トシ　とんでもねえ1年だったな。

タカ　あと、ロングコートダディの堂前が「大喜利が強い」というのは、僕らが北海道でやっている番組（HBC「ジンギス談」）で知りました。大喜利が好きで自分でイベントをやっているということで、そこは見ものです。あと、若手でぱーてぃーちゃんのきょんちぃが、ギャルなのに大喜利が強いらしい。

トシ　「座王」（関西テレビ）でインパクトを残しているということなので楽しみです。

タカ　「キングオブコント2022」覇者のビスケットブラザーズも出ます。

トシ　どれだけ大喜利や「フットンダ」のモジりができるのか。真空ジェシカも初めての出場。小ネタとかギャグをどこにでも入れてくる奴ですから、強そうです。

タカ　今までチャンピオンになったベテランも出ます。戦い方がわかっているので、若手はそことの戦いになりますよ。

トシ　新王者が出現するのか、これまでの王者が意地を見せるのか。

タカ　回答時間が意外と短いんですよ。ベテランは出すタイミングもうまい。

トシ　誰かがウケて布団が飛んでいるときに、もう手を上げていますから。

タカ　トシさんはちゃんと見ているから、手を上げた順に当てていくんです。AIみたい（笑）。

トシ　全部観ています。サッカーのワールドカップと一緒です。

タカ　VAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）が導入されると言われています（笑）。いいバランスの出場者で、ニューヒーロー誕生の予感がします。見どころいっぱいですよ。

タカの記憶に残っている2つの回答

──ワイルドカード予選会から勝ち上がる人も楽しみでは？

タカ　これまでもワイルドカードで出てきた人は、その勢いのまま来るので、怖いもの知らずでいい答えを出していました。

トシ　これだけ回数重ねているので、やり方をわかってきている若手もいるはず。ひょっとしたらワイルドカードから上位に出てくるかもしれません。相当な実力者が出ると思いますよ。

タカ　（「フットンダ王決定戦2020」生放送中のトライアウトを勝ち上がった）オジンオズボーンの篠宮は出るのかな？ 俺、今まで「フットンダ」をレギュラーでやっていたときから、もう何千個も回答を見てきた中で、覚えているのは2つしかないんですよ。その中の1つが篠宮の答え。

トシ　どんな答えだったんですか？

タカ　麒麟の田村がバスケットボールを持った写真にハッシュタグを付けるというお題で、その答えが「うまい棒バスケットボール味」（笑）。めっちゃ面白かったです。

トシ　「うまい棒バスケットボール味」。なるほどね。

タカ　それは未だに覚えてるんですよ。強烈なパンチを放つ奴がワイルドカードから出てきたら、優勝もある。もう1つ覚えているのは、ナイツ土屋が「♪髪をほどいた～」（大滝詠一「幸せな結末」）という歌詞をモジった「♪カニ置いといた～」です。あとはまったく覚えていないです。

トシ　おかしいだろ！

タカ　この2つだけは忘れないです。

トシ　それに匹敵するような回答に今回は期待したいですね。

タカ　ワイルドカードを含めて楽しみです！