お笑いナタリー Power Push - エレ片コントライブ~コントの人9~
エレ片が珍事件とともに振り返る10年の歴史
ラジオが楽しくてしょうがなかった
──話は戻りますが、「エレ片のコント太郎」ってゲストが豪華ですよね。
やつい Perfumeの回はすごく印象に残ってます。メンバーを口説くみたいな企画もノリノリでやってくれて。あとt.A.T.u.とか。
片桐 来たね、t.A.T.u.。
やつい とにかく僕のことを「気持ちが悪い」って言ってきて、「俺だって嫌いだよ!」って最終的に大ゲンカして。
今立 通訳とね(笑)。
片桐 「訳してんじゃねえよ!」って。
今立 すごく嫌な感じで終わりました。
──なぜ出演してくれたんですか?
やつい 「ミュージックステーション」をドタキャンしてから出られるところなくなったんです。
片桐 落ちてきたんです、「Mステ」から「エレ片」に。
──サイキック芸人のキックさんをゲストに呼んだ「UFOを呼ぶ会」とか、風変わりな企画もありました。
やつい あー。あれ聴取率悪かったんだよなー。
片桐 誰も聴いてないもん。だーれも!
今立 どうですか? エレ片の振り返り、ここまで楽しい話ばっかりでしょ?
──(笑)。番組発信のイベントをたくさん開催しているのもこの番組の特徴だと思います。
やつい そうですね。ビーチサンダルを飛ばす大会だったり、運動会だったり、ニンテンドーDSに貼るシール配ったり。けっこうリスナーも集まってくれて。僕らが30歳で単純に元気だったっていうのもあると思うんですけど、2007年頃はとくに頻繁にイベントをやっていました。初の冠番組ですし、悔いなくやろうと。ラジオが楽しくてしょうがなかったんですよね。自主的にやってるものは全部楽しい。
片桐 「終わる終わる」ってずっと言われてたからね。
今立 今でも改編期には毎回ドキドキしてます。
お笑いガンジー・コウメ太夫発見
──前回お話を伺った「コントの人8」では各コントにモデルがいましたが(参照:DVD「エレ片コントライブ ~コントの人8~」特集)、「コントの人9」に収録されているコントはどのようにネタ作りを?
やつい 今回はコントっぽいコントが多いです。それこそ最初の「コントの人」みたいな。設定をしっかり作って考えてます。
──それは意図してそうしたんでしょうか。
やつい とにかくネタできなくて。苦しかったです。
片桐 2015年はエレキで2本単独ライブやってたもんね。
やつい コントライブ3本やった年の最後の公演で。ストックみたいなものを使いきっちゃってたから、その瞬間に起きた「これだ」っていう刺激をそのままネタにするっていう作り方が多かったです。
片桐 でもこういうコントライブ久しぶりだったよね。すごくオーソドックスなコントが多いんだけど、エレ片の変態性もにじみ出てると思います。
──同じネタを各地でやるにあたって飽きないように工夫していることはありますか?
やつい 毎公演、どんどん変わっていくっていうのがあるので飽きないです。9はとくに変わりました。やるたびに。
片桐 札幌と名古屋ですごい変わってたって言ってくれたリスナーもいて。エレ片のライブって何回観てもいいんですよねー。
やつい 楽しいですよ。ライブをきっかけにラジオを聴く人もいるだろうし。ほかの地域に行くことで「ラジオやってるんだ。聴いてみようかな」っていう人も増えてくれてるとは思います。
──特典にコウメ太夫さんとのアフタートークが収録されていますが、コウメさんとはどういう関係性なんですか?
やつい たまたま発見したんですよ、コウメ太夫。エレキコミックの映像ライブで全国回ったときに誰かゲスト1人呼ぼうってことになって。そのときプロモーターの方が名古屋にコウメさんがいるって教えてくれて、全然面識もないけどお願いしようってことで出てもらったんです。そしたら「この面白さなんだろう」と。
片桐 一番大好きな、「全然面白くない」を見つけたんだもんね。
やつい いや、面白いよ?(笑)
片桐 面白くないっていうか、「ウケてなくても平気」みたいな。
やつい 打ち上げに行ったらこれがまた面白くて。コカ・コーラのロゴ入りTシャツを着てるのを見て「コカ・コーラ好きなんですか?」って聞いたら、「なんでそんなこと聞くんですか!」って言うんですよ。で、「いや着てるじゃないですか」「ああ!」って、自分のおしぼりでそのプリントを消そうとしたんです。
今立・片桐 あはははは!(笑)
やつい もう信じられないことやるんですよ。
片桐 逸材だね。
今立 そのあともずーっとそのプリント部分だけ手で握って隠してて(笑)。金脈です。
片桐 本当の大好物見つけたよね。
やつい そこからの縁です。
──やついさんがトークの中で「笑わせる気がない。そこに影響を受けました」とおっしゃっていたのが印象的した。
やつい 笑わせる気もなければ、笑わせたいっていう意志も感じさせない。お笑いガンジーなんですよ。不服従。
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収録内容
- PS4
- オープニング
- たき火
- 空気
- 毒モ
- 再婚
- ギリーに首ったけ
- エンディング
特典映像
- アフタートーク(ゲスト:コウメ太夫)
副音声
- エレ片3人によるコメンタリー
エレ片(エレカタ)
左 / やついいちろう
生年月日:1974年11月15日
出身地:三重県
中央 / 片桐仁(カタギリジン)
生年月日:1973年11月27日
出身地:埼玉県
右 / 今立進(イマダチススム)
生年月日:1975年9月27日
出身地:東京都
トゥインクル・コーポレーション所属のエレキコミックとラーメンズ片桐仁によるユニット。2007年、東京・恵比寿ガーデンルームにて「コントの人」初開催。レギュラー番組「エレ片のコント太郎」(TBSラジオ / 毎週土曜25:00~27:00放送中)は2015年11月に放送500回を迎えた。2016年2月19日(金)から東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、岡山、仙台で「コントの人10」を実施する。